Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

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飲食と同じ芸術音楽需要

2020-09-30 | 文化一般
バーデンバーデンの祝祭劇場から電話があった。11月7日の席を都合してくれた。勿論、マスクについても質した。レストランと同じだと説明した。素晴らしい。まさしくそれである。誰がフォークを運ぶ度にマスクを取り外しするものか。

ベルリンでは催し物の扱いが政治議論にもなっている。10月から1,000人までの入場へと数字を上げることになっているからだ。それもマスクをして人を詰め込んで経済性を上げようという事でしかない。聴衆の安全を考えるならばバスの乗客の様にマスクなどしないでいい状況を先にとる必要がある。だからメルケル首相はベルリン政府を批判している。規制の社会的調整以上に先ずは感染状況を改善するべきなのだ。

ベルリン当局内もSPDの健康相は、屋内で200人まで野外で500人までに下げようと言う意見に対して、左翼党や緑の党はそもそも問題になっているのは個人のパーティーなどで催し物で大きなクラスターは出ていないと下げることに反対した。同時に緑の党の経済相は、感染が起きた時は誰が責任を持つのかと疑問も呈した。

ベルリナーフィルハーモニカーも半分まで早く入れたいとしていた。それによって経済的計画が可能となる。しかし最早それは夏の間の希望でしかなくなった。同時に舞台上での間隔を縮めたいとキリル・ペトレンコは強く希望していたが、管理しているのが労働保険であり、未だに解決していない。

経済的にも芸術的にも解決していないが、やはりここで今までの苦労を水泡に帰す様な事をしていないというメルケル首相の言葉は正しい。時機を見て後戻りしないように支えて行かなければいけない。又メルケル首相はG7諸国の中で最もコロナ対策費に歳出しているのにも係らずその赤字は最も少ないのは自負してもいいと思うと話した。その通りである。

希望した席よりも舞台に近い方をオファーされたので受けることにした。理由は間隔が開いて5分の1ほどしか入らない会場の残響も考えて、いつもよりは前に行く。空調の音は大きくなるかもしれないがそれは受け入れようと思う。

そして、残りの金額を寄付すると申し出た。祝祭劇場を代表して礼が返って来た。「今迄告げなかったのは、これを待っていたのだ。」と告げておいた。こちらの思いは伝わっただろう。通常ではない思い入れが漸く解かれる気がする。中々一言では言い切れないが、先に繋がってくれればよい。

大した額の寄付金ではない。しかし、どのように先を進めていくかで、同じような人達の協力は得られると思う。こうした事の一つ一つが祝祭劇場を本物にしていくと思う。あまりにも理想的な感じがするかもしれないが、芸術文化活動からそうした理想像を除いて一体何が残るのだ。

フランクフルトのアルテオパーの方も安い方の席は全て出た、あとは最後のシングル席と最高価格のシングル7席、ペアー席6席となった。やはり音楽通やファンは安い席を狙う。高額席は寄付ぐらいの気持ちの人でないと買わない。それでも一般売りでもこれだけの熱心な人が買って行った。素晴らしい演奏会になると思う。

嘗てフルトヴェングラーが第三帝国下でもなぜ亡命しなかったかと訊ねられて、それはベルリンの聴衆がいないところには芸術活動が無いと信じていたからとしていたが、まさしく11月の国内ツアーはそのような状況に近いと思う。



参照:
国内ツアーのその意味 2020-09-24 | 文化一般
音楽会マスク着用様々 2020-09-20 | 雑感
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