Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ロリータとザイルシャフト

2008-09-22 | 
先の水曜日は、温度は冷えて秋空であったが天気がよくクライミング日和であった。夜は会合があったので、早めに岩場に出かけて十分に愉しもうと思ったのだが、靴を忘れて取りに帰ったりして三十分ほど無駄にした。

それでも岩場にはいつもの面々が三人ほど既に登っていた。先ずは手軽なところを登らせて貰い。かなり厳しい場所に挑戦していると、いつもの者が三人の娘を連れてやってきた。

自分の娘が居たのだろうが、顔付きを見て印象するだけで、あまり観察して居なかったので分からなかった。年長のニキビ面の女の子が16歳ぐらいで、あとの二人は13歳ぐらいだったろうか。まさに思春期真っ盛りのロリータ娘を連れてきて、彼が面倒を見るのだ。

その年長の女の子にザイルで確保させて登って行くのを、本当は監視していなければいけなかったのを辞去して少し離れた所で、他の親仁と準備をしながら一緒に見ていると「あんな若い子、何するか分からんよ、それに体重差を考えたらあいつ冒険だな」と笑うのだ。

そして、前回に登れなかったところを再度挑戦させて貰って降りてくると、「一人面倒みろ」と命令するのだ。すると、小さい方の一人がやってきて「登るから」とチリチリ頭で歯にしっかりと銀色の補強の入っている口元を見せて言うのである。

先ずはザイルの結び方を確認させて、「まあ、好きなように登りなさい」と放任にやらせる。身軽な動きはまるでカモシカのようでなかなか良いのだが、直ぐにルートが判らなくなった。左へと向うように指示しておいて、今しがた自分が挑戦して克服したオーヴァーハングになった場所も行かせてみると、流石に「駄目」と言うので少し降りさせて、左へと登路を指示した。

なかなか鮮やかな身のこなしで、捲いたオーヴァーハングの上に出るところも怖がらずに我武者羅に登っていく。「いいぞ」と下から声をかけながら見ていると、自分が始めた頃のことが少し頭を過ぎった。

あの当時岩場には、女の子は、大人も含めて殆ど居なかったなと思い出して、ローティーンの女の子とザイルを組むなど始めてではないかと気がついた。男の子であってもなかなか親はロッククライミングなどは危ないものとして禁止することが多かった時代である。そしてあの当時の学友のあどけない表情などを思い出して、改めて目前のロリータパワーを感じるのだ。

お相手をした女の子も、広い足場に来るとちょこっと髪を直すので、「お櫛直しか」とからかう。そして、降りて来て、もう一度結び方を尋ねるので、「本当はね、ザイルをこう廻しておくともっと良いんだよ」と教えると、「分かった」となかなか飲み込みの良い反応を見せる。

そして自分のリュックサックから大きなスカーフを取り出すのを見ていると、それほど邪魔になるほど長くはない髪を結んで整えるのである。

引率の親仁に感想を尋ねられて、「少しルートが分からなくなったけど、親切に教えてくれたからよかった」とはにかみ勝ちな笑顔を向けられると、「どう致しまして」と心から反応してしまうのであった。



参照:ロリータな感覚の体験 [ BLOG研究 ] / 2008-06-09

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いつの間にさくらに変身 | トップ | 多極性文化土壌を求めて »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まんざらでもない (やいっち)
2008-09-23 03:31:48
指導者、してますね。

なんだか、微笑ましいというか、まんざらでもなくて、にんまりしているような感じ。

ロリータパワー…というか、女性がパワーを持っているってことかどうか分からないけど、元気、貰いたいってつくづく思う今日この頃です。
返信する
お互いの信頼感 (pfaelzerwein)
2008-09-23 05:25:26
教育的配慮があるので、気が抜けないです。まあ、それを分かってくれて、お互いの信頼感が生まれれば遣り甲斐があります。

ローティーンってやっぱり一番難しいですよね。それでも、信頼関係からこちらに全てを委ねさせて呉れれば本当に娘のように可愛い訳でね。

そうした父性愛的なものは母性愛に劣らずあるのは間違いないですから。
返信する

コメントを投稿