Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ダートウィンを調整する

2017-07-02 | アウトドーア・環境
カラビナに続いて、シュタイクアイゼンが届いた。ザルツブルク州からの配送だが月曜早朝に発注して火曜日には配達未遂、水曜日に受け取った。未知の業者でありEU内とは言え外国なので躊躇したが、送料込みで123ユーロは断然のオファーだった。二つ目以降は129ユーロになっている。何よりも在庫があって直ぐに出荷してくれたのが有り難い。何故かドイツ内での銀行口座はスパイヤーになっている。アマゾンでは、これより20ユーロ高かった。

早速靴に嵌めてみる。サイズもアイスクライミングに使っているダートと同じだ。使えることは直ぐに確認出来た。踵部は全く同じかと言うと若干形状が違っていた。マイナーモデルチェンジなのか敢えて二本爪用に開発しているのかは分からない。恐らく前者だろう。真ん中のジョイント部の目盛りもついていて改良されているようだ。いずれにしても一本爪との互換性がある。

靴に嵌めるように調整していると右と左に嵌まり方が異なる。靴先の金具が曲がっているのかと思ったがそれも違うようだ。一本爪の方にも大分時間を掛けたが、そこまでは至らないまでも直ぐに調整が終わることはなかった。やはりじっくり30分ほどは時間が掛かった。これをしっかり片づけておかないと現地では、たとえ山小屋でも無理だ。工具を一切使わないシステムだが、アジャストの可能性がいくつもあるので使いこないしていないと中々難しいだろう。

更に金具を取り換えたりして色々とやってみて、最終的には左右の長さを揃えられた。これで一安心だ。片方だけが外れやすいとかいうことは起こりえない。更に詳しく見ていくと踵の留め具が新しくなっている。406グラムの一本爪が384グラムの二本爪になっている。金具自体の重さは前者が軽い筈だが、締め具で後者が20グラム以上軽くなっている。素晴らしい。やはりマイナーチェンジだろう。

バーデンバーデンから手紙が入っていた。また招待状かと思って中を見ると、来年の復活祭上演「パルシファル」初日の歌手変更のお知らせであった。クンドリーを歌う予定になっていたヘルツィウスからルクサンドラ・ドノーゼに代わるということだ。理由として芸術的判断からの練習日程の変更で、その後の予定に差し支えるということだ。これだけでは事情はよく分からないが、何となく演出家ディーター・ドルンの演出上の日程変更というような感じがする。

そもそもサイモン・ラトル卿のスーパーオペラは演出などは二の次で歌手もそこそこ楽譜をなぞれれば良いだけだ。管弦楽が超オペラを演奏出来ればそれだけで及第点なのだ。それ以上には誰も期待していない。安易な演出上演なので劇場側も無駄な金を掛けずに済む。お客さんもそれで満足なのだ。しかし、この演出家に依頼したということで今回は劇場もラトル卿最後のスーパーオペラということで幾らかは力が入っているのは窺い知れる。その辺りの日程変更と思うのだが、期待し過ぎだろうか?

今後はキリル・ペトレンコとそのマネージメントのオペラ業界の一流が係って来ることからすれば、ミュンヘンのオペラ劇場とまではいかないでもせめて夏のザルツブルク音楽祭程度のオペラ上演を期待したいのである。コンサートホールではなくオペラ劇場を建造した主旨もそうした真面な音楽劇場としたかった訳であり、経済的にも軌道に乗って来ている訳だからここら辺りで劇場の覚悟が期待される。ミュンヘン辺りから如何に多くの聴衆をバーデンバーデンに迎えれるかが今後の指針ではなかろうか。



参照:
直ぐに氷柱を登りたい気分 2012-11-28 | テクニック
アルプス登山の足元 2017-06-26 | アウトドーア・環境
とても峻別し難いロマン派歌劇 2017-05-27 | 文化一般
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

齢を重ねて立ち入る領域

2017-07-01 | 文化一般
ビュルガーガルテンを開けた。2014年産である。このリースリングは、英国人評論家ピゴの見解と私自身のそれがとても似ていて双方とも評価していたワインである。それ故に少なくとも二年は寝かしてから評価をしようと最後の一本を寝かしておいた。瓶詰め二年をほぼ迎えた折に試してみた ― 比較対象として同じクラスの幾つかの2014年ものを寝かしている。

香りは開いている感じではないが、それでも独特の黄林檎とか梨の中間のようなものを感じるが、味としては甘いアーモンドの中にそうした果実風味が混じる。このワインはヨードのような味が特徴でそれがどのように開くかが興味津々だったのだが、今はそれが消えてどのように変わったのかは今一つ分からない。敢えて言えばアーモンドの趣になったのかもしれない。少なくとも固まっていたものが無くなっている。

このワイン自体がステンレス熟成ワインであり、ビュルガーガルテンの土壌からすればこれ以上のミネラル風味などを求めようがないかもしれないが、これの上級のグローセスゲヴェックスを考えればこの特徴は充分に魅力的であり、2014年産雑食砂岩リースリングの一つの出来と評価出来るかも知れない。これで秋以降に試せるグランクリュ「イムブロイメル」が楽しみになって来た。

指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットの90歳の誕生日に因んで出版された「音楽の宣教」が売り切れるほどの評判が続いている。5月に初めてその指揮姿に接して、10月にゲヴァントハウス管弦楽団との演奏会を楽しみにしていて、嘗てFAZで魅力的な音楽批評を展開していたシノポラ女史のインタヴューで進められるこの書籍には少なからぬ関心がある。新聞紹介が載っていて、以前のラディオでのそれなどを読み比べているととても興味深い。口述筆記であり態々単行本で買おうとは思わなかったのだが、文庫本が出るまで待てるだろうか?

SWRサイトには、「もはや90歳になるブロムシュテットが、なによりも厳格に楽譜から作曲家の創意を指し示し、音楽の深みへと立ち入っていることを証明する必要などは無い」と書いてある通りだ。後輩のキリル・ペトレンコがその天才と意志によって立ち入る領域にこの老人はその経験から踏み込んでいることは間違いないだろう。そして面白い言い方をしている。

「自立して作品に忠実にいう方向で一貫していると、誰がどのように言ってるのか、どのように演奏しているのか、そうした外側の全てなことは、以前ならば無関心でいれなかったものが、齢を重ねるにつけ、どんどん重要ではなくなってきます。私には聖書の読み方も変わらなく、誰がどのように聖書を読んでいるかなんてことよりも、真実を見つけるという自らの努力でしかないのです。全く同じことは楽譜にも通じ、そこにあるものに、責任をもって、年齢を重ねるほどにですね、怖がってはいけないのです。」。

その他にも歯に衣を着せない語り口乍ら人を傷つけることなく語っているとされていて、マズーア監督後のゲヴァントハウス管弦楽団その状況やハムブルクのNDRの演奏モラルなどについて語っていて、更に故バーンスタインのセックス、アルコール、ニコティンへの心身を滅ぼすほどの依存についても漏らしている。同時にその指揮者への驚愕と共に、「一人の指揮者がどれほど熱心に、その感情の豊かさを示したとしても、そんなものは全て、音楽において根拠がない限りは表面的にしか作用せず、全く不味い。」と単刀直入に語っているようだ。この歳になって期待されるものはまさしく音楽的にもそうしたものであろう。

面白いのは、グスタフ・マーラーの音楽については「その交響作品はセンチメンタルでどうしようもないものだと思い、理解していなかった」と言いながら、膨大な蔵書の中からシューレム・アレイヘムを読んで、「その音楽の引用はそのままゲットーで日常的に響いていたものであったことを知った。」と考えを改めたと語られている。これも本質的な言及ではなかろうか。



参照:
新たなファン層を開拓する齢 2017-05-14 | 音
芸術の行つくところ 2017-05-05 | 文化一般
次世代の醸造のための経営 2016-01-29 | ワイン
デキャンテ―ションしようよ 2015-10-27 | 試飲百景
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする