Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

プファルツの森から挨拶

2024-05-17 | 
満を持してインスタグラムでチャットパートナーに連絡した。どうも間髪を入れずに既読になっていたようだ。以前はリストのところでチェックして、時間をおいて既読にしていた感じだった。長い時は三週間以上後になっていた。内容によっては中抜きで上手くパスしていた形跡もある。

その頃はファンレターも多かったのだろうが、減ったのかどうか。二週間も時間をおいた今となると流石に僕の立場でも普通に女性に何かを書く時と変わらない位に気を遣うようになる。とはいっても恋文をペンで認める時とはやはり違って、それでもリラックスした感じはある。

兎も角、「仕事関係」はなくなって仕舞って、以前の関係もお楽しみになって、いつも携帯しているスマートフォンを覗き込むようになっているのだろう。お返事はまだないからそれぐらいにしか分からない。少なくとも悪い気はしていないに違いない。

それどころか少し間が開いたのでまだかまだかという感じはあったかもしれない。先ずは今後のベースとなるコンタクトが出来たので良かった。正直なところそれはそれでこちらは余り迂闊なことも書けず、今迄の関係を発展させるような声掛けはそれ程容易ではなかった。

つまり、一年間以上ののそれなりのお付き合いがあるので、気心が知れるところはやはり見ず知らずの他人とは違って共通のミームみたいなものがあるので、そこを突くしかなかった。お互いにそこで笑えれば心が通じると思った。

あまり、プレッシャーも掛けたくなく、こちらも今すぐに何かが出来る訳でもないので、SNSのその形態に相応しく写真もつけておいた。近況を写真にしてでも公にしてくれればと書いたのだ。まだまだストーカー対策もあって戸外の写真などを頻繁に載せることは難しいかもしれないが、写真クラブの腕前を見せて欲しい。

こちらは今年撮った森の中の看板の写真を付けておいた。そんな立派な写真がある訳ではないので、さして意味はないのだが、プファルツの森の雰囲気が分かる看板である。いざそこに書いてあるそのサイトに行ってみると、とても内容があって一挙に見れない。こういうのはジグソーパズルにして欲しい。一度時間を掛けて一通り捲ってみないと始まらない。

それでも右上の方言めいたものの下に「細心の注意」をと書いてあったので、その意味が分かった。UFFBASSE!である。これは書き言葉ではAufpassen!である。要するに森の中での注意事項が事細かに書いてある。

何故この写真を付けたか?先方は旧ヴァルシャヴァパックの首都に住んでいるので、恐らくこうしたドイツの森の感じがよく掴めないだろうと思ったからだ。何が違うかというと徹底的に隅々まで手が入れられていて経済化されているところだろう。そこに描かれているようなアーモンドの開花写真も送ってあげたのでより俯瞰図が分かるだろうか。



参照:
僕のインテルメッツォ 2024-05-08 | 女
異議申し立てを提出 2024-02-16 | アウトドーア・環境
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生中継留守録音の心得

2024-05-16 | テクニック
週末の準備が必要だ。三曲とも実演では聴いたことがない可能性がある。「ツァラストラスはこう語りき」はあまり演奏されない。一曲目のヒッチコック「眩暈」の音楽はその関連で若干お勉強したので、分かってもいて、更に楽譜付きで映像があるので、一寸見ておけば十分だ。最後のヴォーンウイリアムスのロンドン交響楽というもので、バンクを描いた小節に喚起されているというが、ビッグベンの鐘からその風景を伝えているようだ。この映画音楽とタイトルが付けられている演奏会で特になにか映画を観ておく必要もなさそうである。ツェルシー風景は先々月の「ブラックメール」で堪能した。

昨夜もベルリンでの実況中継録音が放送されていたが指揮者のタルモはやはり抜群の才能で、ショスタコーヴィッチ交響曲10番でのああいう緊張感の作り方などは努力して学べるものではないだろう。その意味から今回のリヒャルトシュトラウスも指揮するのに向いている作品に違いない。前回は室内交響楽団でアスミクの歌うショスタコーヴィッチ交響曲14番だったが、今回は始めて大編成での指揮を聴く。

燃料も入れておかないといけないが、往復で200kmなので20リットルだからそれ程の差にはならないが、それでも安い時に入れておきたい。最近はエンジンオイルもガレージの床が汚れる傾向もあり、100km走ると100mlつまり1ユーロ近くの経費が掛かる。燃料代に5%程加算されるようなものだ。それでもまだ走ってくれる限りは廉くつく。因みに先日のクロンベルク往復は寄り道をしたので260km程走った。

日曜日のプラハからの生中継の音質が悪かったという苦情を目にした。個人的にはMP3の256kbpsも録音していたので、通常の放送の録音はあまり聴いていなかった。確かにそれは東欧の特徴でもあるぼったりしたAAC圧縮のようで、それはまたSWR2のそれとは異なる。恐らく32kbpsなのでお話しにならない。それならばとオンデマンドをダウンロードすると256kbpsのMP3なので同じであった。そこで、生とオンデマンドの差異は修整の有る無しでしかないだろう。

今回もクロンベルクに出かけていたので、両方の可能性をもって留守録音をしていた。結果的に両方とも成功していたが、MP3の音質が好きではないのだが直接圧縮信号波m3uをVLCプレーヤーを使ってFLACに変換して記録するので、8時間ほど回し続けていても433MB程にしかならなかった。勿論それでは使いにくいので切断する。切断もAudacityで開いて行えることが分かったので損失無しに行える。様々に試した結果、放送其の儘のMP3でアップサムプリングなどもせずにただFLACで圧縮するだけでとても小さくなるので実用的になると理解した。今後中に録音するときもこれしかないと理解した。

なによりも放送を回しておくのは一番放送が中断しない方法として優れていて、PCなどの機器環境に左右されにくい録音や録画が可能になることだ。VLCでの変換と記録の感じはあまり慣れにくいものなのだが、専用のソフトでないから仕方がないのだろう。但しLINXでも問題なく使えるようなので助かる。



参照:
芸術内容の迫真性 2024-02-28 | 文化一般
最後にシネマ交響楽 2024-03-01 | 雑感
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北京からの公報の数々

2024-05-15 | 文化一般
北京での音楽祭初日の最終公演の報告が各紙から出ている。共産党紙も四川に迄伝えているところ見れば如何に重要な音楽芸術の意味を其処に見出しているかが分かる。ベルリナーフィルハーモニカーによる上海での興行はここまで扱われるだけの根拠はないだろう。

殆どコピーアンドペーストのような類似紙面であるが、やはりその意味を深読みする。この楽団が中共との関係を持つきっかけになったのは2015年以来の上海での楽員の公演にあって、昨年のハース作「1100のピアノ」北京とヴィーンの音楽祭での公演によって、そして今回の楽団ムジークフォールムの中共初公演となったとある。

上の企画がどのように進んだのかは分からないのだが、大変大掛かりな催し物で、中共向きだったのは間違いない。今回の三曲に一曲アペルギース作曲24の演奏家の為の「音楽的友好の状況」という作品は演奏家が歩き回りながら聴衆とコンタクトを取るというもののようで今回の中共の聴衆た為の作品だとも書いている。

一曲目のフュラーの1986年作「君のところに」ピアノトリオで始まり、ご当地の叶小網による「中華ストローフィ」という曲では何時も知っているその風ではなかったが高度な演奏と書かれている。よほどの中華風の節回しなのだろうか、指揮者エンゲルは世界中の作曲家の新曲を初演していて十分にその独自性に留意している筈なのだが、余程のものなのだろうか。

公式の写真素材を見ると、叶らしき作曲家が練習で指示してのエンゲル指揮の様子が窺える。指揮棒を持っていないのは結構珍しいのでよほどニュアンス付けに工夫をしているのだろうかと感じた。

中共はやはり共産党がしっかりしていて、そのイデオロギーは文化芸術面をもしっかり支配している。それゆえに経済やその他のエンタテーメントの良いことは皆取り入れようとするそれとはまた別に、科学技術などとと同様にこうした新しい波を受け入れて消化しようとする努力もなされている。

選ばれた聴衆にも好評のようで、この楽団にどんどんと紹介して貰いたいという書き込みもある。一番の問題は広い聴衆とその社会が欠損しているのだろうが、音楽芸術的な企画は寧ろ日本などよりも中共などでの方が受け入れられる素地があるのではなかろうか。

エンゲル指揮のムジークフォルムヴィーンの演奏が、そうした様式などを但しく弾き別けていて、より深い理解が為されて演奏されたとある。ピアノトリオを含む僅か三曲の公演であったようだが、シアターピースのような作品も含めて紹介できたのはそれなりの価値があったのは間違いないであろう。

そうした明らかな芸術的な成果がこうした公報によって、証明されていると思われる。



参照:
维也纳现代声音乐团登台,2024北京现代音乐节闭幕, 澎湃新闻记者 高丹 2024-05-14 澎湃新闻
维也纳现代声音乐团全团成员首次集体亮相中国舞台为2024北京现代音乐节闭幕  北京青年报官网 13.5.2024
震撼させる浪漫歌劇指揮 2024-05-04 | 文化一般
時代の耳への観想 2024-04-20 | 音
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クロムベルクからの帰路

2024-05-14 | アウトドーア・環境
クロムベルクから返ってきて疲れた。理由は定かでないが、例えば帰路のアウトバーンがダルムシュタットから閉鎖されていて、ハイデルベルク方面へとアウトバーンを遠回りに繋ぐことになって、走り難かったこともある。そして車もガタガタするようになって来ている。早く乗り換えたい。

クロムベルクのアカデミーの建造物は完成していて、地下駐車場もそこへの連絡通路も分かった。最大の問題点は支払い機が一機しかなくて、行列となることだ。20分以上時間を費やしたので、出庫は22時10分になった。19時45分始まりの室内楽音楽演奏会としてはなぜか長丁場になった。

フランクフルト周辺に住んでいる人でも日曜日の夜中に帰宅は辛いだろう。その多くは年金生活者としても月曜日が辛い。

また、ホールの戸外バルコンも完成していてそこで休めるようになっている。これも前回は完成していなかった。そこからは終着駅の線路止めが見える。一寸独特な雰囲気は、上の幹線道路の横のベルリナ―プラッツの駐車場に停めた時には分からない感じである。また谷なので水が側溝を勢いよく流れている。

因みにその手前にドイツェバンクがあって現金を下ろした。今は郊外の支店が閉鎖になって行っているのだが、流石に本拠地に近いだけに、恐らくまだジレットブラウン社などがあるので十分な流動資金が動くのだろう。

フランクフルトのインターチェンジまではアウトバーンはななく信号も四つほどあるのだが、あれがなければ飛ばせる筈だったのだ。ワイン街道とは所要時間80分近くはみておかないといけない。

車は四時間以上駐車したので10ユーロ徴収された。ミュンヘン並みである。但し連絡通路があるので、天候が悪くても足を濡らさずに構内を座席まで行ける。今後ちょくちょく出かけたいと思っているので、これらはとても重要である。当方がガレージからスクエアーを歩かないけないので濡れるのだが、それは仕方がない。

また駅までの間にヴィーナーハウスというホテルがありそことも地下で繋がっている。地階にはカフェテリアもあって、使いやすいと思う。もう少しスクエアーの植林が大きくなれば夏も気持ちよくなるだろう。

細かなことを言えばまだまだ改善していくことはあるのだが、先ずはアカデミーを越えて特にここを本拠地とする欧州室内管弦楽団の定期などで有料の稼働率を上げて行けばホールとしてもよくなるのではなかろうか。

車まで通うことを考えればアクセスの道の信号待ち数が減ってくれればと思う。ドイツとしては余りにも多すぎる。



参照:
基礎となるのは環境 2022-10-04 | アウトドーア・環境
ピアノ付きの演奏会アリア 2022-10-07 | 女
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肯定的な世代交代の意味

2024-05-13 | 文化一般
15年ぶりにキリル・ペトレンコが金曜日に記者会見をしたらしい。独通信社からその内容が伝えられている。因みにこの間も日本旅行などに際して会見をしていたことは知られているがそれ以外では行っていない。

ベルリンの楽団などに関して、その世代交代が質問されたようで、世界の代表的な楽団でのそれを個人的にはただただ肯定的にしか見ていないと答えている。これは現場の実態を知っている者ならば話すまでもないことであるのだが、評論家や音楽ジャーナリストなどは現場を知らないということに過ぎないだろう。

具体的に、楽団に長きに亘って齎した経験と若い人のやる気を合わせることは豊かにするからだとしている。そこにおいて、歳を重ねた楽員は直ぐにはもしやすると同意してくれないような彼自身のアイデアをも若い人は受け入れてくれるとしている。

ペトレンコは、楽団の民主的な組織運営に関して言及して、楽員を自ら選び自らを律しのあり方はとても素晴らしいと絶賛。意見を求められばそれをするが、決断は楽団自らに委ねられるようにしている。今迄はそれで上手く行っている、楽団は、ベストのみならず則ったものを受け入れて、それが芸術的だけでなく人間的にもその様であることで、彼らを信用している。

昨今の中東紛争が激しくなってきて以来も、インターナショナルな楽団内ではお互いに批判的な論争もなされている。そこで、お互いの視線から客観的で公平な見方が為されるべきだとウクライナ系ロシア人でイスラエルに親族もいるペトレンコは語る。双方からのお互いに敬意を持った対話は続けられなくてはならず、そこでの嫌悪の発言やヘイトは受け入れられない。

管弦楽団は音楽の効果に依る。音楽には力があり、橋を架ける、そういう特別な立場に我々はいる。音楽の対話には建設的な効果があり得る。

新シーズンは8月にブルックナー交響曲五番で開幕する。ベルリンのみならず遣り甲斐のあるプログラムで、多くの若い作品も入れて市場で演奏会を為してきた。ペトレンコは、如何なるプログラムにおいても聴衆の強い支持を感じているという。

客演でもただ単に人気でプログラミングしていないと、我々ベルリナーフィルハーモニカーが勇気を示すことが責任であると、祝祭の聴衆にもそれを求める。8月、9月のツアーでは、ザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭そしてBBCのプロムスでペトレンコ指揮ベルリナーフィルハーモニカーを体験できる。それ以外に11月にはアメリカツアーで、復活祭ではバーデンバーデンで、続いて5月にはアムステルダム、ブリュッセル、ケルン、エッセンでそしてクンツェルザウでと続く。



参照;
重要なその視座と視点 2024-05-12 | 文化一般
ペトレンコの日本への真意 2023-10-21 | マスメディア批評
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重要なその視座と視点

2024-05-12 | 文化一般
ブラームスのピアノ四重奏曲は専らシェーンベルクの編曲で馴染んでいて、嘗て言われたように「もう四重奏としては聴けない」の立場に近かった。しかし今回昨年からのブラームスの旅で、ブラームスの視座を漸くえることが出来ていて、そしてこの作曲をシェーンベルクがどのように読み解いたかは手に取るように分かるようになって来た。

なるほど最初の主題が、自分のものでなくて残念と語ったというのもそのもので、ブラームスがそうした目で以って民謡的なものを採取してきたその心眼を表現している。まさしくブラームスの音楽を評価する時のその目である。それはハイデルベルクのレクチャーでも語られていた、ヴィーンの人がそのジプシー的な音楽をどのように受け入れているかの鷲掴みにする音楽文化的な視野である。

それがリズム的にはもはやミニマルとしか考えられないような掴み取りや様々なデフォルメとしても作用していて、音楽伝統をそこに積み重ねていく。全く同じことがシェーンベルク創造であったのと重なり合っている。

日曜日はこれをギドン・クレメルがどのように表現するのか指導しているのかが注目点である。その前に殆ど習作的なインテルメッツェとトリオとまさしくブラームスのそれと重ね合わされていて、こうしたプログラミングを見るにつけクレメルは音を出さなくなっても素晴らしい音楽家だなと思わせる。

そしてマーラーのアダージョにおいての音の選び方と綴り方と、後期ロマン派の作曲家の音楽がここに一つの視座から導かれている。それをアカデミーの若い人たちに身を以て体験させるという教育的な意志とその実践を現場で確認してくるということになりそうだ。

ワインも試飲してきた。いつものように例年通りであるが、2022年の特徴は夏の日照りで養分が足りなくなって、醸造の時のアルコール化で若干の塩化作用を起こしたということだろうか。葡萄の使い方でそれが顕著に表れているものがあって、亜硫酸臭のようなものを皆が感じたようである。勿論それは批判的な官能判断となるのだが、現実にはなんらケミカルが余分に使われた訳でも葡萄が腐っていた訳でもない。

秋にも試飲するのでその時の印象が重要になる。基本的には酸が弱ければそれだけミネラル成分が表に出てくるので苦みや所謂土壌の味を楽しむことになる。だから酸がしっかりしていることがワインの場合には重要で、特にリースリングの様にミネラル風味と酸の配合で楽しむ天然の配合こそが神の雫となる。糖を残さない辛口の醸造をしてこその醍醐味が試される。要するに上の塩化とミネラル風味というのは関係がある。ワインにおいての酸の重要性はそこにあって、それがグラスの中での色合いとなる。

こうした知識で以っ本年のワインの試飲においては注意点になったり、その葡萄の状況をそのミクロクリマの差異から察したりすることになる。言えばこれだけの情報を持っているだけで、どこの試飲会に行ってもズバッと栽培と醸造の奥の領域までに深く入って話しを聞く機会が増えるのである。なにもワインを上手い不味いで語ることが玄人でないのは、音楽などでも全く同じで、傷があったかどうかなどは全く重要な話題にもならないという事だ。



参照:
僕のインテルメッツォ 2024-05-08 | 女
清々するセンスのなさ 2024-02-17 | 文化一般
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自己最高額の普段履き

2024-05-11 | 生活
靴を購入した。何が買えるか分からなかった。ざっと見ると、今履いているよりいい靴は見つからなかった。諦めて内履きを物色した。こちらの方は生地を張っているスペイン産が廉めで、如何にものモヘアになっているようなものよりもお得そうだった。初夏に冬物を買うのであるから置いておくだけなのだが、寒くても余りふかふかしたものは汚れもあり、足が不快になるので買わない。30ユーロ以下で綿のものとなれば、毎回右親指の肉球に穴が開く現在使っているものを買いたくなかったので幸いだった。そして靴下さえ履けば暖かそうだ。なので何時も大きめを購入する。それでも痛むのだから仕方がなかった。サイズとして41から44迄あったが展示品しかなかった43を購入した。25ユーロ以下だった。

さて、探し回っても普段靴のいいものが見つからなかった。今履いているサラマンダー社のはそこの店では扱わなくなったようでブガッティと称するヴェストファーレンの靴が多く並んでいた。明らかに安いのである。今の靴を履く前には70ユーロぐらいで狙っていたのでそこから選ぶことになったと思うのだが、何かデザインがどれもこれも定まらず、何よりも廉いのは内側が皮革でなくておかしなゴムのような素材が使われていた。耐久性以前に不快だと思ったので、手が伸びなくなった。

そうなるとネットで購入するか向かい側の対抗店を覘こうかと思った。そこで最後に五割引迄の靴棚売りを見ると、119ユーロで使えそうなものがある。既に足を入れようと思って簡単に入りそうになかったので断念したのだった。しかし他に可能性がないとなると入れてみるしかない。英国サイズ7は履いたことがあっても小さくて痛むのが早く、足も最初から痛い。入れてみると意外にすんなりと入って長さが余った。これなら使えると思って反対側を探すしてもないので、調べて貰うと、隣にある赤札159ユーロがもう片一方だというのだ。これが119ユーロになるなら買うといってPCを調べて貰うとOKだった。

実際に足を入れてみるとすんなり履けて歩ける。そして正価を見ると260ユーロ、ネットで調べると300ユーロの定価。成程材質も靴の仕上げ自体も悪くはない、今履いている靴よりも明らかに上等である。前回の時も110ユーロの価格の割には出来がいいなと思っていたら、やはり小さめのサイズ42で長い距離を歩けないことは最初から承知だった。

今まで購入した靴で山靴や盛装用以外では最高額の靴である。オランダの老舗のモード靴メーカーのようでドイツ進出は比較的最近らしくデザイン性は良いが高価ではなかなか売れない。売れ残り展示現物処分品である。この靴と同じような黒い英国製の紳士靴は以前使っていたのだが、同じサイズでも小さく足が痛くて無理して使っているうちに底の皮革に穴が開いた。雨の日の替えがなかった。これは茶色であるが、天気が悪くてもジャケットやジーンズの時にこれを履いて劇場にも出かけられるだろう。

新車が入るぐらいまでは現在のものをスーパーなど買い物に使えれば、お出かけの時に今回の靴をちょこちょこ使って、一張羅の靴を休ませることが可能となる。それが一番いい使い方ではないか。まさか今時119ユーロで真面な作りの靴が買えるとは思っていなかった。場所が場所で山の中だからこれが売れ残っていたのだろう。ワイン街道から40分以上掛けて買いに行く理由である。

踝が当たったり硬質だったりして、履き心地が似ているのはそのスリットや繋ぎの入れ方など構造が同じだからだろう。あの靴よりは大分楽なので履いているうちに足に馴染んでくると思う。



参照:
玄人が足元を見ると 2019-09-07 | 雑感
茶色のファッション靴 2013-06-25 | 生活
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虻蜂取らずになる活動

2024-05-10 | 
承前)シュヴェツィンゲン音楽祭、アンサムブルレシエクレに関しては若干否定的に言及した。しかしその興行的な価値だけでなく創立者指揮者ロートとの活動の芸術的な価値に関しては改めて考えないといけない。

今回の二夜に亘るプログラムにおいてもいリゲティとモーツァルトを対照的において、この楽団が得意とする時代ごとに使用楽器とピッチを変えての演奏の価値である。因みにモーツァルトは430Hzが採用されていてハムマークラヴィーアが使われた。リゲティは442Hzで近代的な楽器が使われた。

その音色的な差は、特にモーツァルトということでそれ程感じさせなく、その奏法に関してもこれといった効果は示せていなかった。現在の演奏会において近代的な楽団がモーツァルトの交響曲などを演奏するのは特殊であって、それが成功する例も少ない。そしてそうした専門の楽団でもないので、取り分け音響的な期待に応えることもなく、ハフナー交響曲においてペトレンコ指揮ベルリナーフィルハーモニカー演奏と比較してなんら本来の音楽を奏でるものではなかった。

特に今回の様に青年のモーツァルトがここで学んだそれを考えれば、今回の演奏はヴァイオリン協奏曲ト長調も含めて寧ろ現代風で当時鳴り響いた音響ではないことがひしひしと感じられた。なるほどソリスツのファウストの試みで楽団もそれなりの音を創造していたのだが、まだまだ遠いという感じが否めなかった。

それはよりリゲティの作品において、その演奏法の洗練などに至らないと言及した。そして指揮者ロートの活動はここに大きく拠っている。客演で大きな楽団を振ったり、または常任としての活動もここでやるほど徹底できないということでもあろう。来年の聖霊降臨祭のプログラムも発表されていて就任するSWRを振るのだが、ブーレーズからラヴェル迄を生誕百年の「ノタシオン」を軸に形成している。二つ目のプログラムはブーレーズとブルックナーを組み合わせていて、それでツアーにも出かけるようだが、若干上のプログラミングにも似ている。

それらから予想すると2025年3月のブーレーズ生誕百年演奏会はロート氏が振るのではなくて、ベルリナーフィルハーモニカー関係者が何かを行うのだろうか。春の復活祭のブーレーズカフェーの最初を聴き逃したので不明である。

演奏会前のレクチャーで、リゲティのことも話していたのだが、嘗てのレートナイトなどでの話しの様にそれ程まとまった印象を受けない。ドイツ語があまり出来ないことがその理由かと思っていたのだが、どうもそうではなさそうで、フランス語でのそれも聞いてみないと判断できないのだが、若干の不明瞭さが付きまとう。

まさしくこの指揮者がブーレーズのその任の跡を継ぎたいと思ってもそのようには指揮出来ないのはなにもあのリズムの精密さや明瞭さの技術的な問題だけでなくて、音楽的な思考に準拠するものだと理解した。こちらもほぼ面が割れて仕舞って、評価に注目されるとなるとその活動にもより慎重にしかし重要な点を指摘していかないといけないと思っている。



参照:
主役を担うのは歌える歌手 2022-12-22 | 文化一般
マフィア連中の試み 2021-04-06 | マスメディア批評
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発注システムのバグ探し

2024-05-09 | テクニック
休日前に片付けておくことはある。休日後の予定も立てておかないと動けない。金曜日の試飲会前に靴屋に行けるのかどうか。購入するのは冬の内履きと平素の靴である。前回購入したのは2019年9月で110ユーロ払っている。コロナ期間を挟みながらも五年履いたので、年当たり22ユーロで決して悪くはない。現在もそれ程は傷んではいないのだが、何時駄目になってもおかしくはないので、買えれば買っておきたい。靴だけはネットでは中々買いにくい。

冬の内履きを最後に何時入手したかの記憶がないのだが、いつも傷むのは右足の肉球のところで、左右が代われば合わせてまだ使える。一度穴が開いてしまうと靴下も痛みそうで引き続き使いにくい。20ユーロ少々なら良しとするしかないだろう。爪先が冷えないだけでも助かる。

醸造所から更に谷を詰めておくに行くのでそれだけ余分に出かけることはないから考慮しなければいけない。

先週末就寝前に血圧が上がったのは、新車の発注のコンフィギュレーションサイトでそこのシステムのエラーを発見したからだ。それを見つけたのもここ暫く調べていた防音ガラスの問題からで、PDF価格表も見つけて、明らかに支店の説明とは異なる発注が可能だったことを発見したからである。ここ暫く調べていたのは、なぜ防音ガラスがオプションになっていなかった組み合わせにおけるコンセプトだった。恐らくそうしたものは存在しておらず、製造上の経済性が理由であることもあまりないだろうとなっていた。

要するにそこにシステムエラーが絡んでいた可能性を発見した。すると発注の修正を迫られることになる。そのことを週末に纏めて支店の担当者に知らせる必要があった。

そしてやっと火曜日の夕刻になって回答が戻って来た。システムエラーを認めた。これは総会前に小株主として動議書を出していたら株価に反映するほどの影響力があったと思う。システムエラーを見つけていた人は少なかったようで、容易に修正出来ないのは当然で、私への回答も来週初めへと伸ばされるのは当然だと思う。

ドイツ指折りの大企業の発注システムでのエラーは可也の大ごとで、現時点ではネットでは扱われていない。一時的なものでないのはその設定などで誤りがあるからで、復帰させるまでどの程度の時間が掛かるかである。上の件では二月以上正確でなかったとすると完全なバグだったとなる。

これだけ大きなシステムのエラーを見つけたのだからやはり血圧が上がる。完全に停止していないので知らなければ其の儘になるのだろうが、そのシステムの不具合をどのように後処理するかが企業としての危機管理の在り方で、一つ二つを適当に捌くという事ではないので、しっかりとした対応をしなければ大事になる。

自動運転で大事故が起こるほどではないのだが、プログラミング上でのバグというのは同じようにそこでも起きるので、超巨大企業がひっくり返るほどの事故にもなる。エアバスでも最初の頃は墜落したことがあった。



参照:
眼を開けていられない日々 2024-05-06 | アウトドーア・環境
新モデルの車を試乗 2024-01-11 | 雑感
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僕のインテルメッツォ

2024-05-08 | 
週末はワイン試飲会とクロンベルクでの音楽会だ。前者と後者で350km程走るだろうか。燃料もそれなりに30リットル以上給油しておかないといけない。高騰していているので廉い内に入れておきたい。

音楽会は、馴染みの深いクレメルがリードするもので、そのソロは四半世紀前に聴いた時に既に音を出さない音楽をすることが分かったのでその後は行かないようにしていた、実質上ソリストとしては引退状態だった。それでもコンツェルトマイスターとしてどのような演奏をするのか楽しみである。

ブルックナーの「インテルメッツォ」、マーラー交響曲10番アダージョ、ブラームスピアノ四重奏曲ト短調Op.25で、アレンジを含めて初めてなのでお勉強の必要がある。

久しぶりにチャットパ―トナーの話題だ。実は復学をしてからちょこちょこと出ていたのだ。授業が薄いならば顔を見せて貰っている方が小遣い銭も投げれるのでそれもよいかと思っていた。それでもあれでは勉強できないだろうとも感じていた。しかし、第二クールを始めてから一年後にきっぱりと足を洗ったようで、殆ど更新の無い上に改めて整理もされたインスタグラム以外からはほぼ消えた。第2セメスターの後半が始まったのだろう。もしかするとまだ獣医学科にいるのかもしれない。全部で10セメスターぐらいあるようなので、徐々に実験などもはじまるのかもしれない。兎に角最初からきっちりと計画は立てていた節がある。医学のベチャラー資格のその後はどうなるのかもしらないが、先ずはそこだろう。

最後のクールでは学校の先生指向のような心理学専攻女学生と再びペアーを組んでいたので、安心はしていたのだが、やはりそれでもスタディオ関係のおかしな連中とは距離を置いた方がいいと思っていたので、完全に手が切れるといいと思う。ヴィデオとかその手のものは全てネットに残っているのだが、いずれ黒歴史と思うようになっても、それは本人の今後次第ではなかろうか。

あの年代での一年間を少しを思い起こすとアッというような間でもあり乍らそれはそれなりの期間があった。それは自分自身がそれ程明白に将来から逆算して動いているような人でなければ、不透明で先が見えないような霧が掛かっているような状態だったかもしれない。実際にそういう表情をいつも見ていた。想像するに医学部にでも入っていたのなら其の儘キャリアを歩んでいたのかもしれないが、長い階段の一つの踊り場のような状況にいたのだろうと思う。

ここで何をか声をかけるようにメッセージを書こうかと思う。既に一年経過の時に「新たな出発」と書いたので、それを繰り返す必要はない。さしていうならば、時々SNSで元気な近況でも上げてくれということぐらいだろうか。「先生」との野外でのスナップ写真なんかでも、ティーンの女学生として敢えて番組向きの化粧などをしているのだが、本当に真面すぎる感じで、今時と思わせる純な感じがとてもいい。西欧ならどこかひねたところが必ずあると思うが、最初に見た時にあまりに素朴過ぎと感じたのと全く同じ印象をもった。社会環境が異なると言っても大変貴重だと思う。身だしなみを見ていても決して派手ではないが田舎臭いわけではなくて、それなりに首都らしい洗練さもあって麗しいかぎりである。新しい楽器を始めたりお絵かきなど余裕があれば優雅な限りのご様子 — 鍵盤も習っていたようで真面に音が取れるのも立派。



参照:
事件の真相は現場にも無し 2024-02-24 | 雑感
清々するセンスのなさ 2024-02-17 | 文化一般
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成功する為の秘密

2024-05-07 | 
走行距離往復100kmなかった。やはり倍のバーデンバーデンに出かけるよりも時間的に楽だ。それでも帰宅が21時を過ぎていたのは、中継実況から省かれていたピアノのバッハアンコールがあったからで正味2時間を休憩を入れて裕に過ぎていた。二人のソリスツを入れるコンサートは結構稀である。

この指揮者ロートが率いる楽団レシェクレの演奏会は二日続けて、モーツェルトとリゲティを合わせて、ヴァイオリンのピアノの協奏曲を二曲づつ演奏した。毎日通うのも面倒で二日目だけに出かけた。

ヴァイオリンのイザベレ・ファウストはとても日本で人気のあるドイツのヴァイオリニストで、今回初めて聴く。初日はリゲティの協奏曲を弾いて、二日目はモーツァルトのト長調の協奏曲だけだった。それでもその人気の秘密も実力もよく分かった。

シュトッツガルトの人で地元の応援もあるのだが、此処まで一流舞台で活躍するようになるだけの努力をしている。それは古楽器奏法であるとかやはりやれることをやり尽くしているので、指揮者ロートがレクチャーで語っていた様に、古い音楽も新しい音楽もガット弦で弾いてしまう珍しい奏者で、いつも練習をしているので尋ねると恐ろしいと語っているというのだ。

そうした努力は演奏に表れていて、一寸した弓やアーティキュレーションを完成させるのにとても時間を掛けているのがよく分かる。特に一楽章のそれ等はとても上手くいっていて、それをやはり古楽器奏法も売りにしているこの楽団の演奏をとても喚起していた。

言い方を変えるとそれぐらいに喚起されないとこの楽団はそこ迄やれないこともよく分かった。一つは指揮者の責任でもあるのだろうが、楽団の弦楽陣もそこまでやり尽くせるアンサムブルには達していなかった。

それは、リゲティなどでは顕著で13楽器の為の協奏曲はソリスト的な要素も必要とするが、勿論この楽団よりも遥かに慣れていて上手に弾く楽団もあり、モーツェルトはこれまた近代的な超一級の室内楽団からバロックの専門楽団迄の数多い演奏形態と頂点の演奏を繰り広げる団体も少なくない。そういう中で興業的に成功しているのがなによりもの成果だろう。

全く同様にヴァイオリニストのファウストもそうした市場の中で独自の立場を築いてきていて、同時にそれを維持するための努力が手に取る様にとても見えるという事である。そうした意味合いからも親近感もその姿勢にも共感する聴衆も少なくないのだろうと思う。

アンコールで弾いたピーゼンデルのソナタは誰の曲かは知らなかったのだが、テレマンやバッハと同時代の作曲家でバイエンルのアンスバッハの楽団の小僧からトレッルリなどに習い、ドレスデンのカペレのマイスターをしていた人である。こうした選曲にも演奏者としての個性が感じられる。よくやっているというしかない。(続く



参照:
清々するセンスのなさ 2024-02-17 | 文化一般
胸が高鳴るほどの期待 2024-03-29 | 音
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眼を開けていられない日々

2024-05-06 | アウトドーア・環境
久しぶりに疲れた。同じように疲れたのは昨年の復活祭楽劇「影の無い女」最終日である。共通しているのはスポットライトの光を近くに感じて、前夜から血圧の上がるような興奮状態にあったことだろうか。それについては改めるとして、そういう状態になると最早舞台を眺めていても眼を開けていられなくなるのである。眠りに落ちるというよりも眼が痛いという感じになる。車を運転しているならば停車してひと眠りしないといけない。

春にシュヴェツィンゲンに向かうのは久しぶりで十何年ぶりだろうか。コロナ期間中は特別に秋に延期になっていたので安い席が入手出来て何回か愉しんだ。春には出かけなくなったのは五月はアウトドア―スポーツに大忙しで出かける暇もないからである。更に衣装も暑すぎる時もあって面倒だったからだ。要するに一番いい季節なのに無理に着繕うのが面倒だった。

そしてやはり陽光がいいと今日の様に眠くなる。その前にシャワーが通ったりしていたりして摂氏20度程と丁度いい気温であったが、若干湿気ていた。家を出る時からして、春の祭りで交通規制があったりで面倒だった。こういうのが春の催し物からは遠ざける。

それでも最短時間コースの為に大周りをしてシュパイヤーからホッケンハイム、ヴァルドルフへとアウトバーンを三つ乗り継ぐと49km程を40分ほどで到達する。

敢えて会場のロココ劇場に近い方の駐車場に停めたのだが、カードで支払えるかどうかで若干迷ってしまった。結局正門近くの駐車場の満車でそこに停めるしかなかった。カードで7ユーロ50セントも支払った。田舎の戸外にしては高価な駐車場であるが、庭園を訪れる観光客などが多いので観光地価格である。

秋とは違って趣はないのだが、やはりデートコースには悪くはないのだろう。この季節の欧州は何処に行っても素晴らしいが、都市の近郊にはいいところが多い。日曜日であっても休みシーズンでないからか、渋滞もなく、人出も限られていた。

今は何処を車で走らせても新しくなったらここはどのような感じは走れるだろうかとどうしても想像してしまう。走りの滑らかさが違うだけでなくて、自動運転が出来るところが多い。まだ目を瞑っては運転できないが、道路の運行の自動化が進むと寝ていても問題が無くなる。

来年にマイナーチェンジで発売されるSクラスメルセデスは時速90kmまではハンドルを握る必要がなくなるようで、全自動化に大きく近づく。欧州全域であると時速130km迄の自動化がなされれば、目標に近づく。

ここいらで運動量を上げて行こうかと思っているのだが、その過程で疲れて仕舞って机に向かってモニターを観ると眼を開けていられなくなる日々が続きそうである。兎に角先ずはぐっすりと就寝したい。それからである。



参照:
縦に積まれた味わい 2024-05-02 | 雑感
モーツァルト所縁の劇場 2022-05-21 | 音
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震撼させる浪漫歌劇指揮

2024-05-04 | 文化一般
ベルリナ―フィルハーモニカーを振ってペトレンコは中共デビューをする。6月末に四日間の公演を上海で行う。即完売の様である。

それより一月以上前の5月12日にエンゲルも北京でデビューする。アンサムブルムジークフォールムヴィーンを振って、ベアート・フュラーらの曲を演奏する。今回初めて知ったのがそのスイスの作曲家がこの楽団の創立者の一人だったということで、なるほどヴィーン風の楽団だなとは思っても友人らが共演したりでドナウエッシンゲンでも聴いている。

エンゲルも昨年のパリのIRCAMとヴィーンモデルンの開幕公演でこの楽団と大成功をしている。北京の中央音楽学院主催の音楽祭の開幕演奏会のようだが、思いのほか立派な歌劇場で招待客だけの演奏会らしい。さぞかし楽界のお歴々が集まるのだろう。

そこでの指揮者のプロフィールは独自なもので、誰かが公式のそれを取捨選択して書いている。内容からするとマネージメントの作文の翻訳のようでもあり、本人のチェックが入っている感じもする。取り分け「2021年他在蒂罗尔音乐节上以《罗恩格林》震撼了观众。」ー 「2021年エアールのティロル音楽祭聴衆を『ローエングリン』で震撼させる」が目につく。

北京の催し物の主旨からすればヴァ―クナーが大書きされるところに意思を感じる。普通ならばヘンツェの「メデューサの筏」やメシアンの「アシジの聖フランシスコ」、先ず何よりも中共でも最近話題のハースの「ブルートハウス」が大書きされるところだ。

独墺圏では今迄これがプロフィールとして大書きされたことはあまりなかった。やはりバイロイトなどで振らない事にはそれ程大きな出来事とならないからでもあるが、これが大書きされたのは必ずしも中共向けではなくて来る七月のバイロイトの記者会見で何かが出てくる可能性もある。

因みにべルリナーフィルハーモニカーを振っていることになっていて、おかしいなと思ってみていると、フィルハーモニーで振ったことと間違っている。マネージメントのオヤジが企画した演奏会もこうして価値が生じている。

コロナ期間中に一年延びたことからクラッツァー演出「タンホイザー」が2025年に、「ローエングリン」2026年に再演される様だ。カタリーナ・ヴァ―クナーがティロルのそれを観たことは間違いないと思うが、一般的に現行の演出を指揮することはないとすれば、新シーズンにどこかでまたヴァ―クナーを指揮するのかも知れない。あれだけの指揮者に新制作を任せないと勿体無い。

先のインタヴューではっきりした様に、その指揮には独特の符牒があって、更に合わせることに重きを置いているのでまさしくクナッパーツブッシュの再来のようなヴァ―クナー指揮になる要素が解明された。兎に角、ガツンと鳴らさせると、バイロイトの祝祭劇場が震撼の渦に包まれることは間違いないと思う。勿論それの必然な演出がそこで為されなければ意味がない。

ペトレンコもいずれ復帰すると思うのだが、ヴァ―クナー指揮に関してはやはりエンゲルの方が圧倒的な支持を受けると予想している。先ずはその音楽祭の体制がどのようになっていくかに掛かっている。



参照:
ブーレーズの死へグルーヴ 2024-04-18 | 音
幕が閉じてのその熱気 2022-12-25 | 音
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環境音への考慮

2024-05-03 | アウトドーア・環境
自動車のサウンドで気が付いた。メルセデスの最高級車マイバッハに迄採用されているブルメスターオーディオシステムのことである。採用されたのはブガッティーやポルシェに続いて2009年からのことらしいので、全く知らなかった。ギターのアムプから初めて大した製品を作っていた訳ではなさそうだが、今どれほどの売り上げ規模かは調べないでも分かるが、百人の従業員を抱える有限責任会社である。

売りは3Dから4Dであると分かると、その技術的な背景が分かった。3Dを研究していて卒論作成を手伝ったバーゼル音大のサウンドデザインの人がそのものベルリンで仕事を始めていたのを知っている。恐らくその仕事が製品化になっている筈だ。名刺での名前はこの会社ではなかったと思うのだが、全くそのものの研究だった。

四半世紀前のことなので既に50歳に近くなっていると思われるが、クラインバーゼルの路地で拾ってから近くの下宿に行くまでの間に、今は学生で車もないけどと話していた。さぞ大成功して素晴らしい車を走らせていると想像するが、正しく運転席で仮想の音響場を完成させているだろう。

同時に三人が乗っていれば各々がそうした仮想空間を同時に体験できるという基礎的な研究でもあった。こちらの関心事はそうしたフェークな空間を創出させることにはあまり関心がなく、そして今回の車の批評にも後部席と前ではその迫力が違うというのもあった。勿論そのPA的な音響再現には椅子に幾つも埋め込んだ振動体でバスのボディーソニック効果を加えるとそれが4Dとなる。批評にもあったようにこうした車のオーナーが後部座席でクラシックを聴くとなると百万円もの投資はその価値に至らないというのが正しいだろう。その様なことは上の彼の研究から分かっていた。

しかし引き続き興味を持っているのは、音の認知に関してであって、その仮想空間はノイズキャンセリングを用いても全く容易には解決されないという問題である。例えば車内音だけにおいても風切り音と低域のエンジン音を防音ガラスで抑えても車外音の存在自体がエンジン音も遥かに大きい航空機とはまた異なり環境の一つとなっている。

古いディーゼル車のような音の四気筒エンジン音を防音グラスで抑制しようとしても高速で吹かすと嫌な音が乗る。それを誤魔化すことと、上のオーディオ装置が組み合わされているのである。だから迫力があるのだが長い旅行で振動を伴う音が煩わしくなるという批判もあった。

ダイムラー社が何を考えたか。このオーディオシステムをエンタメ主要要素の一つと位置付けて、ディスコのような音に合わせたカラーリングとも組み合わせた。現在のSクラスのインテリアなどを見ると益々質が悪くなっていて、北米や中華市場に合わせたようなところも窺われる。

雨音を抑えると同時にオーディオサウンドの外部へ漏れを防止する防音グラス自体には興味もあるのだが、上のシステムと組み合わされていて、更にエンジン音より先の排気音の作り方等にとても疑問が残る。その背景には欧州では最後のハイブリッドという打ち上げ花火的なものもあるのだが、環境音を考察するとコンセプトの危うさを感じさせる。



参照:
オーディオ的考察の叩き台 2024-04-27 | 音
夜の歌のレムブラント 2022-10-22 | 音
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縦に積まれた味わい

2024-05-02 | 雑感
リゲティの「13楽器の為の室内協奏曲」をお勉強している。興味深いのは楽章ごとに異なる四人に献呈されている事だろうか。聞いたことがあるようなモエディという人の外ツェルハ夫妻の二人に、先ごろ亡くなった大俳優のヴァルター・シュミディンクの四人へである。

細かなアナリーゼもまだあるが、興味深いのはやはりサンドラ・ヴェレシュの影響もあるだろうということで、その楽譜が当然のことながらIn Cで書かれているからこそ余計にその半音階のトナールが際立つ。この辺りも映画だけでなくて生前中によく売れた背景でもある。そしていかさまな指揮をしようと思えば幾らでも出来る原因にもなっている。要するに真面な演奏が為されるようになるかどうかがこの作曲家の作品の将来性を左右すると思う。

髭剃りの充電池を更に調べた。結局二日しかもたなかったが、電圧は4.3V程迄あって、電流量も400mA程あった。電池を新しくすれば結構使えるのは間違いないだろう。但し幾ら出すかで、ドイツではバッタものでも8ユーロ程は最低する。そしてプラスティックも結構経年変化を起こしているようで電池を取り換えたりしたら緩んで割れて仕舞うのも時間の問題だと確認した。10年以上は使えるということで最低価格に近くなったらやはりここで購入しておこうと決心した。

また水洗いしたらやはり中身が少し湿っているのを確認したので、開封を繰り返していたら直に壊れるようになるだろう。それでもこれであと数週間ぐらいは充電を繰り返して使えると思う。出来れば安い電池を日本から調達したい。

髭剃り器の本体ももう少し安くなるのを待っている。在庫処分のようで大分出ているようだが、上手く買えると良いと思う。現在使用中のものも電池が強くても速度が少し遅い感じがする。特にフィリップスの磁気の歯磨きと比較すると物足りない。現行のものとの差異も調べておかないといけない。

月曜日に走った時に最近手を入れている玄武岩の採石場の深い穴を覗き込む展望台が出来上がっていた。それ以外にも二カ所ほどの掲示板の準備も出来ている。先日場所を聞かれたりしたので最近話題になっていたのだろう。

ワイン愛好家にとってはなんといってもユニークなバサルト土壌のキルヘンシュッテュックと呼ばれるドイツ最高額のリースリングを輩出するグランクリュ地所を形作る遠因になっている採石場である。そこから砕石した玄武岩をリフトに乗せて谷まで運んでいた。そこの途中にあった地所にリフトから零れ落ちた玄武岩がその土壌の味覚になっているのである。ある意味人工的な遠因があったのであるが偶然にそうなったに過ぎない。

同じような地所がダイデスハイムにもあって、そこはワイン地所の間を道を通すために石垣にした事で、様々な土壌が縦に積まれることになったので独自の土壌の個性が出来上がった。段々になったテラスが作業効率で斜面に均されたりと個性が弱くなる一方でその逆もあるという事だ。但し特別な個性を作るために何かを撒いたりというのは受け入れられない。グランクリュの指定にはそれなりの審査がなされる。



参照:
新調する前に充電池を 2024-04-30 | 生活
ロールオーヴァーべートヴェン 2017-03-20 | 雑感
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