今日、夕方会社から帰ってくると、なにやらうちのベランダで、変なおっさんが洗濯物を干していた。と言っても他人がいるわけなし、間違いなく夫だった。
あんなふうにして干してるのかと思った。けっして格好いいもんじゃない。よその人が見たら「無職の主夫」か「男やもめ」かと思われること間違いなしだ。
夫は、失業中に自分で洗濯をするようになった。といっても、洗うのは自分の衣類だけで、タオルやシーツなども洗わない。自分が身につけるものだけ別の袋に入れておいて、暇な日に洗っている。私に任せておくと、いつになるかわからないという恐れもあるからだろう。私が洗濯をするときは夫のものも一緒に洗うが、夫はその前に自分のものがある程度たまると自分で洗うようになった。
それで、4ヶ月の失業期間の後、再就職した後も、その習慣は変わらず、自分のものを洗い続けている。それからゴミ出しもすごい熱心である。最初のころは不燃物の日や資源ごみの日など全然覚えられなかったのに、最近は6時頃に起きて、ベランダと部屋の中のゴミをまとめ、早々とゴミ置き場まで運んでいる。ごそごそと音がしてうるさくて目が覚めてしまう。年をとってくると朝起きるのが早くなるようである。
今日は、夫は会社が休みで、私が家に帰ると「洗剤がないから買っておいたぞ」などと言い、明日の朝食のバターロールまで買ってあった。ええっ、私もライ麦入りの食パン買って来ちゃったよ。けっこう迷惑だ。「じゃあ、今夜もパンにしよう」などというが、おかずは鯖の味噌煮だから、パンというわけにはいかないのだ。
ところで、夫の洗濯物の干し方は最悪である。どうやったらあんなに見苦しく、汚らしく、どうしようもなくだらしない干し方ができるのだろうか?
服を左右対象に整然と洗濯バサミにはさむことができないのだ。服のいろんなところをやたらめったら洗濯バサミに鋏んでぶら下げればいいと思っている。だから、衣類があちこち不規則にゆがんで、袖や肩や襟ぐりの一部など洗濯バサミでつまんだところが飛び出たまま乾いてしまう。Tシャツもランニングも前身ごろと後ろ見ごろを平らに合わせることができず、必ずねじれて斜めになっている。
そして、重さを均衡にすることなどもまるで考えず、すごく重いトレーナーなどを洗濯バサミのついた四角い物干し道具のはしっこに干したりする。反対側には薄いトランクスやソックスばかり干している。それで、どんなにバランスを崩して斜めになろうと歪もうとかまったことではない。
こんな干し方をしているのを、近所の人に知れたら恥ずかしくてしょうがないし、まして私が干したものだなどと思われたら大変なことである。
それで、夫が干したあと、文句を言いながら全部干し直すのが日課になっている。
お隣の70過ぎのおじさんは、今、庭で家庭菜園に熱心である。小松菜とか大根を植えている。花壇もやっていて、菊などもきれいに咲かせている。うちの夫もせめて庭の草取りでもしてくれればいいのだが、それはしない。
しかし、お隣のご主人も家のことや庭のことは昔は全然しない人だったそうだ。確かに、何年か前まで、仕事をされていたころは、庭などで見かけることもなかったし、会ってもあまり話などしたことがなかった。それが、今ではすごく家庭的なご主人である。
それで、そのお隣のご主人が言うには、うちの夫もそのうち草取りをするようになるのはまちがいないのだそうだ。自分がそうだったからわかるのだそうである。
洗濯なんか一度もしたことがなかった夫が洗濯をするのだから、草とりもするようになる可能性はありそうである。しかし、草でないものを抜いたり、とんでもないことをしそうだ。料理もおそらく無理だろうね。
あんなふうにして干してるのかと思った。けっして格好いいもんじゃない。よその人が見たら「無職の主夫」か「男やもめ」かと思われること間違いなしだ。
夫は、失業中に自分で洗濯をするようになった。といっても、洗うのは自分の衣類だけで、タオルやシーツなども洗わない。自分が身につけるものだけ別の袋に入れておいて、暇な日に洗っている。私に任せておくと、いつになるかわからないという恐れもあるからだろう。私が洗濯をするときは夫のものも一緒に洗うが、夫はその前に自分のものがある程度たまると自分で洗うようになった。
それで、4ヶ月の失業期間の後、再就職した後も、その習慣は変わらず、自分のものを洗い続けている。それからゴミ出しもすごい熱心である。最初のころは不燃物の日や資源ごみの日など全然覚えられなかったのに、最近は6時頃に起きて、ベランダと部屋の中のゴミをまとめ、早々とゴミ置き場まで運んでいる。ごそごそと音がしてうるさくて目が覚めてしまう。年をとってくると朝起きるのが早くなるようである。
今日は、夫は会社が休みで、私が家に帰ると「洗剤がないから買っておいたぞ」などと言い、明日の朝食のバターロールまで買ってあった。ええっ、私もライ麦入りの食パン買って来ちゃったよ。けっこう迷惑だ。「じゃあ、今夜もパンにしよう」などというが、おかずは鯖の味噌煮だから、パンというわけにはいかないのだ。
ところで、夫の洗濯物の干し方は最悪である。どうやったらあんなに見苦しく、汚らしく、どうしようもなくだらしない干し方ができるのだろうか?
服を左右対象に整然と洗濯バサミにはさむことができないのだ。服のいろんなところをやたらめったら洗濯バサミに鋏んでぶら下げればいいと思っている。だから、衣類があちこち不規則にゆがんで、袖や肩や襟ぐりの一部など洗濯バサミでつまんだところが飛び出たまま乾いてしまう。Tシャツもランニングも前身ごろと後ろ見ごろを平らに合わせることができず、必ずねじれて斜めになっている。
そして、重さを均衡にすることなどもまるで考えず、すごく重いトレーナーなどを洗濯バサミのついた四角い物干し道具のはしっこに干したりする。反対側には薄いトランクスやソックスばかり干している。それで、どんなにバランスを崩して斜めになろうと歪もうとかまったことではない。
こんな干し方をしているのを、近所の人に知れたら恥ずかしくてしょうがないし、まして私が干したものだなどと思われたら大変なことである。
それで、夫が干したあと、文句を言いながら全部干し直すのが日課になっている。
お隣の70過ぎのおじさんは、今、庭で家庭菜園に熱心である。小松菜とか大根を植えている。花壇もやっていて、菊などもきれいに咲かせている。うちの夫もせめて庭の草取りでもしてくれればいいのだが、それはしない。
しかし、お隣のご主人も家のことや庭のことは昔は全然しない人だったそうだ。確かに、何年か前まで、仕事をされていたころは、庭などで見かけることもなかったし、会ってもあまり話などしたことがなかった。それが、今ではすごく家庭的なご主人である。
それで、そのお隣のご主人が言うには、うちの夫もそのうち草取りをするようになるのはまちがいないのだそうだ。自分がそうだったからわかるのだそうである。
洗濯なんか一度もしたことがなかった夫が洗濯をするのだから、草とりもするようになる可能性はありそうである。しかし、草でないものを抜いたり、とんでもないことをしそうだ。料理もおそらく無理だろうね。