今年(昨年?)の直木賞受賞作。というか、僕には恩田陸が直木賞を今まで貰っていなかった、ということの方が驚きだ。上下2段組み500ぺージを超える大作なのだが、読み始めると止まらない。読みやすいし、一気にラストまで読み終える。(でも3日間かけたけど)
3年に一度開催されるピアノの国際コンクールを舞台にして、エントリー(登場人物の紹介)から大会前夜、一次予選、2次予選、3次予選、そして本選までの . . . 本文を読む
昨年の河合勇人監督の『俺物語』は極端な人間を描くコメディなのに、とてもリアルで感動的な作品だった。あり得ないことがありえる。それが映画の魅力なら、あの映画はそれをコメディタッチで見せながら、リアルな青春ドラマとして立ち上げることに成功した。もちろん、そこに貢献したのは鈴木亮平である。あの映画は彼という稀有の存在があったからこそ可能だったのである。30くらいの男が高校1年生を演じるという暴挙を実現し . . . 本文を読む