これはハリウッドに拠点を移した北村龍平監督が久々に日本に戻って監督した1作だ。なんと2時間半の大作である。ふつうこの手のハートウォーミング映画で2時間半という上映時間はなかろう。だが、そこは曲げない。しかも、ありえないことを山盛りしている。でもそこには変な気負いはない。彼はこの題材に自然体で挑む。ラストで、なんと主人公を演じたのんは、そこにいるみんなに向けて語りだす。驚いた。震災の津波で亡くなられ . . . 本文を読む
こんな恐ろしい小説は久しぶりだ。もちろんホラーではない。(だいたい僕はホラーやミステリーはほとんど読まない人だ。)これは一応どこにでもありそうなある家族のお話だ。だが、この怖さは半端じゃない。そのへんのホラーのこけおどしの比じゃない。意外な犯人(?)捜しの手管もふつうのミステリー以上の仕掛けと展開で最後まで息つく暇もない。緊張は最初から最後まで持続する。複数の視点から描かれるお話はそれぞれの想いを . . . 本文を読む