額賀澪による初めての児童書。YA小説に限りなく近い作品はいくつも書いている彼女が本格的に児童書へ挑戦した。小学6年生の女の子の揺れる気持ち。クラブ活動と自分らしい生き方。大好きだった合唱、合唱部が嫌いになっていく。目標はクラブの中心メンバーとしてみんなを支えて全国大会で金賞を受賞すること。夢に向かい前進しているはずだった。なのにその至上命令がプレッシャーとなり、自分を見失ってしまいそうになった時、 . . . 本文を読む
今回も2時間20分の大作だ。対面舞台で、中央に設けられた舞台は左右の壁に施された装置が見事。部屋の壁なのだが、この2方向に高く設けられた壁面と装置がこの部屋全体を象徴する。オルガンの置かれた下手側と祭壇やテーブルになる上手側。その2方向の間にアクティングエリアがある。5つの椅子を自在に動かすことで、登場人物である5人の置かれた状況や関係性が示される。今、彼女たちが何を思い何を感じているのか。前後か . . . 本文を読む
いつものようにたった半年のインターバルを経ての再演である。これは近年のきづがわの必勝パターンだ。初演と再演というよりも同じ芝居を短い期間をおいて再上演する。1回目の公演を踏まえてそこでの経験を前提にして(新作のようにリニューアルするのではなく)しっかりとブラッシュアップして再上演するというパターンなのである。このパターンは2011年の『歌わせたい男たち』から始めて8作目となる。自分たちの作品を1本 . . . 本文を読む