シネスコのスクリーンを完全に2分割して、10年振りに再会した男女の1夜限りの物語を見せていく。ずっと2人が喋っているだけの84分。スクリーンは右と左で全く違うことが描かれたり、同じシーンを視点やアングルを変えて見せたりと、とても慌しいので、見てて疲れる。セリフは途切れることなく続いていくし、そんな中で2人のかっての日々が挿入されたり、その後の2人の人生のこと。そして、偶然この日、知り合いの結婚式で再会し、なんとなく1夜を共にしてしまう過程なんかが、描かれていく。めまぐるしいけど、少し単調で、後半は眠くなってしまったりもする。
この映画自体は確かに面白い試みをしたと思うが、それ以上のことはない。ヘレナ・ボナム・カーターとアーロン・エッカートの2人が出ずっぱり、喋りっぱなしで、基本的には他には誰も出てこない。こんなにもプライベートで、ありきたりで、退屈な映画なのに、魅せられてしまう。ここには特別なことは「何もない」が、ほんの少し「何か」がある。日常の中で少し立ち止まってしまう時間。今までの自分をもう一度見直すチャンス。そんなものが描かれる。
でも、それはこういうスタイルだからこそ描けたこと、ではなくて、男女のなんでもない機微だったりする。ということは、このスタイルにはなんの意味もないということになる。それってなんだかなぁ、と思う。思いつきで作ったわけではなかろうが、この2分割方式でなくても、いいなんて。こんなに疲れさせといてあんまりだ。
この映画自体は確かに面白い試みをしたと思うが、それ以上のことはない。ヘレナ・ボナム・カーターとアーロン・エッカートの2人が出ずっぱり、喋りっぱなしで、基本的には他には誰も出てこない。こんなにもプライベートで、ありきたりで、退屈な映画なのに、魅せられてしまう。ここには特別なことは「何もない」が、ほんの少し「何か」がある。日常の中で少し立ち止まってしまう時間。今までの自分をもう一度見直すチャンス。そんなものが描かれる。
でも、それはこういうスタイルだからこそ描けたこと、ではなくて、男女のなんでもない機微だったりする。ということは、このスタイルにはなんの意味もないということになる。それってなんだかなぁ、と思う。思いつきで作ったわけではなかろうが、この2分割方式でなくても、いいなんて。こんなに疲れさせといてあんまりだ。