さびれた町の活性化のため、ご当地アイドルを擁して再建を図る、という話だ。シャッター通り商店街になった町の中心にある居酒屋が舞台。そこはもとアイドルだった女性が営んでいる。寂れゆくこの町の最後の頼みの綱である企業が工場を閉鎖するという噂の中、なんとかして、生き残りを図ろうとする青年会の会長(でも、中年のオヤジだが)と、その元妻の市役所の職員。犬猿の仲になっている彼らを中心にして、ここに集まる人たちのやりとりが描かれていく。
せすんとしては5年振りになるオリジナル台本らしい。面白い話だし登場人物が多彩で、そんな彼らのやり取りは見ていて楽しい。だが、中心となる話があまりに安直で、そんなに簡単なものなのか、と思わされる。これを見ていると、アイドルなんか誰にでもなれるのではないか、と思ってしまう。まぁ、今時素人のようなアイドルがたくさん跋扈しているから、その辺を風刺しているというのなら、それはそれでいい発想なのかも、とも思うけど、話の作りが杜撰なだけで、そうではなさそうなのだ。「芸能界はダメです」と頑固に反対する母親の考え、感じ方。彼女ががどうしてそうなったのかを解き明かしていく部分が話の肝なのだが、納得いかない。
ヒロインであるこの居酒屋の娘が歌手を目指すという展開も、母親との確執も、あまりにおざなりすぎて、説得力がないのだ。母がアイドルを辞めた理由と、マスコミを嫌うという、これも定番の展開も、先にも書いたがリアルじゃない。これをもちろんちょっとしたファンタジーとして、見せるつもりなのだから、心地よくこの嘘に乗せられたなら、だまされてもいいのだが、そこまではいかないのが辛い。
せすんとしては5年振りになるオリジナル台本らしい。面白い話だし登場人物が多彩で、そんな彼らのやり取りは見ていて楽しい。だが、中心となる話があまりに安直で、そんなに簡単なものなのか、と思わされる。これを見ていると、アイドルなんか誰にでもなれるのではないか、と思ってしまう。まぁ、今時素人のようなアイドルがたくさん跋扈しているから、その辺を風刺しているというのなら、それはそれでいい発想なのかも、とも思うけど、話の作りが杜撰なだけで、そうではなさそうなのだ。「芸能界はダメです」と頑固に反対する母親の考え、感じ方。彼女ががどうしてそうなったのかを解き明かしていく部分が話の肝なのだが、納得いかない。
ヒロインであるこの居酒屋の娘が歌手を目指すという展開も、母親との確執も、あまりにおざなりすぎて、説得力がないのだ。母がアイドルを辞めた理由と、マスコミを嫌うという、これも定番の展開も、先にも書いたがリアルじゃない。これをもちろんちょっとしたファンタジーとして、見せるつもりなのだから、心地よくこの嘘に乗せられたなら、だまされてもいいのだが、そこまではいかないのが辛い。