
東直子さんの小説は淡い。輪郭さえおぼろだ。この小説だってそうだ。主人公の作家が同居している3人との関係が見えない。説明しないからだ。彼女はそんなんなことどうでもいいことだ、と思ってる。たぶん。
仮の家での生活が続き、でもいつまでもこのままではいけないと、新しい家を購入するのだが、その辺の事情もわからない。これも説明がないからだ。
なんでもない時間の積み重ねがここにはある。エッセイのような日記のようなエピソードを綴る。盛り上がりなんかない。ただ、静かに時は流れていく。
読み終えた後に何も残らない。話がないから、どんなことが書かれてあったのかすら忘れた。でも、なんとも言いようのない幸福感は残っている。それだけで僕はこの小説を認める。
仮の家での生活が続き、でもいつまでもこのままではいけないと、新しい家を購入するのだが、その辺の事情もわからない。これも説明がないからだ。
なんでもない時間の積み重ねがここにはある。エッセイのような日記のようなエピソードを綴る。盛り上がりなんかない。ただ、静かに時は流れていく。
読み終えた後に何も残らない。話がないから、どんなことが書かれてあったのかすら忘れた。でも、なんとも言いようのない幸福感は残っている。それだけで僕はこの小説を認める。