どうしてどいつも、こいつもこんなふうに『用心棒』が大好きなんだろうか。三池崇史の『ジャンゴ』に続いて、この映画も、である。いささか食傷気味。しかも、出来がよかったなら、ともかく、これではちょっとなぁ。
あのシンプルなストーリーを生かし切るだけの演出力がないのなら、もっと小細工だらけの、練りに練ったストーリーを作ってくれよ、と思う。2つの組織があって用心棒(この場合は殺し屋)があっちこっちに行って、結局両方を潰してしまう、なんていうお話を、下手に見せられたら、ただだるいだけだ。
この映画は、これだけのド派手なアクションとクラッシュを見せながら、ストーリーの組み立て方が杜撰なので、緊張感がまるでない。「ヤクザ街」なんて冗談みたいな場所がサンフランシスコにあり、そこは当然日本のヤクザが仕切っている。彼らは近所のチャイニーズ・マフィアと30年に及ぶ抗争を続けているらしい。
石橋凌とジョン・ローンがそれぞれの組織のドンで、ジェイソン・ステイサムがFBI捜査官。そして、我らがジェット・リーはもちろんタイトル・ロールの殺し屋。彼らの戦いが描かれていく。いつもながら、コーリー・ユエンのアクションは見せ場いっぱいで、視覚的にも派手で面白い。日本語、中国語、英語のセリフが飛び交い、字幕の出方もカッコイイ。(一瞬、日本語、中国語になり、英語が出る)MTVで鍛えたというフィリップ・G・アトウエル監督の劇場用デビュー作。
デヴォン青木が石橋凌の娘役で「姐さん」なんて呼ばれてたりするのだが、彼女のセリフは8割日本語で、吹き替えなのは興ざめする。声優の声質と合わないし、口とも合ってない。ステイサムは日本語が出来る設定なのだが、彼の喋る日本語がまるで何を言ってるのやら、わからない。デヴォン青木はペラペラの日本語を喋らなくてはならないから、しかたないにしても、ステイサムはギャグでないんだから、もう少し練習して欲しかった。アクション映画とはいえ、細部にもう少し気を使って欲しい。こんなことだから、ストーリーの方も手抜きになるのだ。
それはともかく、ケイン・コスギがヤクザ役で出演。なんと天下のジェット・リーと対決シーンがある。そこは、なかなかよかった。しかし、ジョン・ローンは、何のために出てきたのかよく解らないくらいにしょぼい役で可哀想。ステイサムは『トランスポーター』シリーズ並みに頑張っていたのに、可哀想。石橋凌もステロタイプを真面目に演じてるのに可哀想。そして、ジェット・リー。主役のはずなのに、影が薄い。ほんと可哀想。(それって、なんなんだ!)
ラストの謎解き(という程でもないが)も、なんだかなぁ、と思う。果てしなく可哀想な映画だった。涙。
あのシンプルなストーリーを生かし切るだけの演出力がないのなら、もっと小細工だらけの、練りに練ったストーリーを作ってくれよ、と思う。2つの組織があって用心棒(この場合は殺し屋)があっちこっちに行って、結局両方を潰してしまう、なんていうお話を、下手に見せられたら、ただだるいだけだ。
この映画は、これだけのド派手なアクションとクラッシュを見せながら、ストーリーの組み立て方が杜撰なので、緊張感がまるでない。「ヤクザ街」なんて冗談みたいな場所がサンフランシスコにあり、そこは当然日本のヤクザが仕切っている。彼らは近所のチャイニーズ・マフィアと30年に及ぶ抗争を続けているらしい。
石橋凌とジョン・ローンがそれぞれの組織のドンで、ジェイソン・ステイサムがFBI捜査官。そして、我らがジェット・リーはもちろんタイトル・ロールの殺し屋。彼らの戦いが描かれていく。いつもながら、コーリー・ユエンのアクションは見せ場いっぱいで、視覚的にも派手で面白い。日本語、中国語、英語のセリフが飛び交い、字幕の出方もカッコイイ。(一瞬、日本語、中国語になり、英語が出る)MTVで鍛えたというフィリップ・G・アトウエル監督の劇場用デビュー作。
デヴォン青木が石橋凌の娘役で「姐さん」なんて呼ばれてたりするのだが、彼女のセリフは8割日本語で、吹き替えなのは興ざめする。声優の声質と合わないし、口とも合ってない。ステイサムは日本語が出来る設定なのだが、彼の喋る日本語がまるで何を言ってるのやら、わからない。デヴォン青木はペラペラの日本語を喋らなくてはならないから、しかたないにしても、ステイサムはギャグでないんだから、もう少し練習して欲しかった。アクション映画とはいえ、細部にもう少し気を使って欲しい。こんなことだから、ストーリーの方も手抜きになるのだ。
それはともかく、ケイン・コスギがヤクザ役で出演。なんと天下のジェット・リーと対決シーンがある。そこは、なかなかよかった。しかし、ジョン・ローンは、何のために出てきたのかよく解らないくらいにしょぼい役で可哀想。ステイサムは『トランスポーター』シリーズ並みに頑張っていたのに、可哀想。石橋凌もステロタイプを真面目に演じてるのに可哀想。そして、ジェット・リー。主役のはずなのに、影が薄い。ほんと可哀想。(それって、なんなんだ!)
ラストの謎解き(という程でもないが)も、なんだかなぁ、と思う。果てしなく可哀想な映画だった。涙。