ドアの向こう

日々のメモ書き 

詩を語る

2007-05-31 | こころ模様

     そうです 奥さん
      詩というは……
 
     高圧線の内部ナカに散る
     百万ボルトの火花です
     秘めた思いのむせび泣き
     涙の塩のにがりです
     音オンと意味とを綯ナい合わせ
     <耳で語って 口で聞く>  
     天使と悪魔の合言葉
     うそとも見える本当ホントです
     心の隅に巣を構クって
     生命イノチを餌に育つ奴
     知らずにいると芯までも
     あなたの心を食いあらす
     白蟻ですの 詩というは
 
     そうです 奥さん
     詩というは……
    
          「詩を語る」 堀口大學   <>の中はヴァレリーの言葉

              -☆-

    夕がた 雲は奔った   マントを翻し
     やがて始まる壮大なアリアのため
         やや早く    よりはやく…
   
     舞台の袖に立つ大物歌手のため  
       その歌声  神のごとく   遠くに聞こゆ

              -☆-

 奥さん! つい振り向いてしまった。 詩人に弱い! 
   白蟻? 蛙はそれが好きなんです。 きょうも一匹平らげた。
   
コメント (2)
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