牡丹蘂ふかく分出る蜂の名残哉 芭蕉
牡丹が咲いている。 蘂の金が蠢くよう と歌うのは前田青邨だ。 牡丹は夏の季語である。
牡丹吹かれゐて天空に波おこる 八束
豊麗、 気品あふれる姿は、 花王の名にふさわしい。
天つ日の寂寞(ジャクマク)さ牡丹咲きいでぬ 水巴
友人に、 毎年花を届けている。 頂いた手紙には
「その姿に息をのみ、祈る気持ちになりました 花言葉の「風格」を感じさせます」 とあった。
午後から雨の予報。 花が崩れる前に、三年越しの絵を仕上げなければならない。 今朝は曇り空のもとで 静かにひっそりと咲いている。
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追記 ルピナスさんに教わりました。 遠来の客をもてなすとき、 雪降る夜は牡丹の木ボクを炉にくべて温めること。 さらに調べると 牡丹の木をくゆらせて茶の湯を沸かすことは最高の風雅である と。
炉にくべて上無きものは木(ボク)にして牡丹ぞといふにすべなほほゑむ 白秋
※ このところ雨風強く ほのかな紅 は 傘を差し掛けて守ったが、 花びらの光沢も褪せてきている。 来年まで 待ち遠しいことです
早春の芽吹きは こちら