ドアの向こう

日々のメモ書き 

考える人

2009-06-14 | アートな時間

  家のクチナシを見ながら  国立西洋美術館の八重梔子も見頃だろう。 その時、 ロダンの彫刻も写した… 人体はかくも美しい などと思っていたら

 折良く きょうの日曜美術館は ロダン 新たな生命の探求者 

  「近代彫刻の父」 と呼ばれるオーギュスト・ロダン。 作品は 圧倒する生命力、躍動感にあふれている。 それは一体どこからくるのか
 番組は 無理な姿勢、 ポーズについて科学的に探っていた。

             -☆-

  思い出すのは ロダンの言葉抄。 ひもとけば よく理解できる。

  君の見ているその彫像でも、両脚、骨盤、胴、頭、両腕等は、同瞬間にでなく、時間のある連続の間に、 形づくられているのです。  (中略)
 … 見る人が私の彫像の一端から他端へ眼を移してゆくと、 彫像の姿勢の展開してゆくのが見えるのです。 
 
私の作品のいろいろ違った部分を通して、 筋肉の働きの発端から完全な成就までを追ってゆく事になるのです。 
 
  なるほど、 
躍動感の秘密  いきいきとした表現のもと。 想像がつなぐのかもしれない。 これは絵でも おなじことが言える。 そして 動きのある絵は、ひとを感動させる。 静の中にある動というようなもの。  

考える人(国立西洋美術館)          


   マロニエの木の前に置いてある作品 「考える人」について 
   (ポール グゼル筆録)
 
  この鋳銅はアメリカへ行くのです。 
  これを外の雨風にさらすのはわざとです。 薄暗い日の神秘の下に、 また太陽の輝きの下に この作が作る効果を見たいのです。 空気の作用は 彫刻に貴重な助力をしてくれます。 雨の水は 出っ張っている部分を洗い酸化させてはっきりさせるし、 塵や汚れは窪みの部分にたまって、それで深さを強めます。 全体の効果が得られる
   (高村光太郎 訳)
  
 アンダーラインは蛙が引きました。 自然に調和する彫刻。 
 そのときの感情で見えかたも変わる。 

 また、 バルザックの部屋着についても
 夜、彼の内心の幻影を追って、 部屋の中を狂おしく往来している感興に乗った文学者が着ていた袖広の部屋着。 
  髪を乱し、夢想の中に眼を喪失して彼の仕事部屋のなかであえいでいる
 芝居風の態度は 後世の人を賛嘆させることができる 

  その通りになった。


 西洋美術館のクチナシ 

    写真は2008年6月

  弟子カミーユの作品によく似ているロダンの作品、その検証など
  
   ロダンの作品が はじめて日本にやってきた日も思い出される。

 

コメント (2)
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