心からよき友をかんじることほど
その瞬間ほど
ぴつたりと心の合つたときほど
私の心を温めてくれるものはない
友も私も苦しみつかれてゐる
よいことも悪いことも知りつくしてゐる
それでゐて心がかち合ふときほど嬉しいときはない
まづしい晩食の卓をともにするとき
自分は年甲斐もなく涙ぐむ
いひしれない愛情が湧く
この心持だけはとつておきたくなる
永く 心にとつておきたくなる
よき友とともに 室生犀星
近きより 又 あるときは遠くより
よき友を得るしあわせ
(すこしの間 パソコンから 離れます)