3日 聖林寺のまえに 多武峰 談山神社(トウノミネ タンザンジンジャ)に寄った
御祭神 藤原鎌足公
折しも 子どもたちが集まって書き初めをしている。
談山(タンザン)とは「かたらいやま」のこと。 西暦645年、 談山神社本殿裏山で、中大兄皇子(のちの天智天皇)と中臣鎌子(のちの藤原鎌足)が極秘の談合をしたところ。
パンフレットによれば
中大兄皇子、中臣鎌足連に言って曰く。 鞍作(クラツクリ)の暴逆をいかにせん。 願くは奇策を陳べよと。 中臣連、皇子を将ヒキゐて城東の倉橋山の峰に登り、 藤花の下に反正の謀を談ず。(多武峰縁起)
その結果 蘇我入鹿は罪をとがめられ殺された (大化の改新)
以来 多武峰は 談峰(ダンポウ)、 談い山(カタライヤマ)、談所が森(ダンジョガモリ)と呼ばれ、 談山神社の社号の起こりとなった。 飛鳥板蓋宮のドラマは多武峰縁起絵巻の中にある。 展示を見ると 凄惨な場面があり、 どよめきが聞こえそうだった。
十三重塔を仰ぎみて神社の裏手から、 今は整備された起伏のある山道をのぼると 道はふたつに分かれ、 右手に290m行くと 「かたらい山」。 樹木がうっそうと繁り、 昼なお暗い、うら寂しいところで、 これなら誰にも聞かれはしない。
みぞれ混じりの冷たい風が振りしぼるように鳴った。 談合の重大さを思うと、 からだが震えた。
かたらいやま
引き返して、こんどは左へ20分ほど、 いよいよ御破裂山頂だ。 破裂に驚くが、 古くから国家に不祥事があると 「神山が鳴動した」とある。 大音響は今もありそうな世の中だ。 正面は二上山、 眼下に藤原宮跡、 大和三山(畝傍山、天の香具山、耳成山)… なんども言ってみた。
万葉歌を学んできて感動も一入。 晴れたり曇ったり、ときに霙が降っている。
藪かげにただひとつ、 苺でもない赤い実はサネカズラ(実葛)だろうか、 球形が固まっている。
当麻寺を中心にしたコースもいいのですが、飛鳥へ足を延ばせば二上山、大和三山と万葉のゆかりに時の立つのを忘れますね。
奈良には冬が似合うような気がしてきました。次回は寒くても冬に出かけるとしますか。
入口近くの十三重塔の、凛とした美しさも好きです。
桜井では人影もまばらで、いらっしゃる方は格別熱心でした。寺社はどうしても歩くので寒さは感じません。冬なればこその神聖さで気に入りました。新年にふさわしいので、お奨めします。
数少ない桜井からのバス時刻表もNETで調べ計画通りに進みました。Internetさまさまです。
「十三重塔の、凛とした美しさも好きです」
沢山撮ったのですが構図がまずい、ここはプロの写真で載せてみましょう。