ドアの向こう

日々のメモ書き 

文月の香炉

2005-07-30 | こころ模様
   
   ほのかにほのかに音色ぞ揺る。
   かすかにひそかににほひぞ鳴る。
   しみらに列立つ(ナミタツ)わかき白楊(ポピユラ)、
   その葉のくらみにこころ顫ふ。
      …
   吐息のをののき、君が眼ざし
   やはらかに縺(モツ)れてたゆたふとき、
   光のひとすぢ--顫ふ白楊
    文月の香炉に濡れてけぶる。

       …   北原白秋 月の出より抜粋  

   -☆-

お返しは香炉 粋な友である。
表をふっくらと玉羊歯がつつむ

 スティックやら円錐形の お香をたのしんだ 
ほのかに… かすかに、そして ひそかに…
源氏も「富士の峰よりもけに、くゆり満ち出でたるは、本意なきわざなり」
 どこから薫ってくるのか、わからぬようにたくのが良い… と。
富士の山頂よりもひどく煙が立つとは、なんとオーバーな。
 でも、香水にもいえること。
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