ブラスカル

元マラソンランナーですが、今や加齢と故障でお散歩専門、ブラタモリっぽく街歩きをしています。

5月に読んだ本

2013-06-01 00:19:16 | 読書
連休があったせいか、故障で走れなかったせいか、5月は23冊も読んでしまいました。

◆「三匹のおっさん」(有川 浩) (文春文庫)
久々の有川作品だったのですが、いやいや、素直に、シンプルに面白かったです。有川さん、こういうのも書けるんですね。
娯楽作品なのに、妙に心に沁みるのは、今の世の中、今の大人が、なんかちょっと変な方向にきてるんじゃないかなって、思っているからなんでしょう。
続編も早く文庫本にならないかな。

◆鴨川ホルモー (角川文庫)
◆ホルモー六景 (角川文庫)

万城目学初読。(映画の「プリンセストヨトミ」、TVドラマの「鹿男あをによし」は見たけど。)
馬鹿馬鹿しくも面白くて、スピンアウトものの続編まで、続けて読んでしまいました。
森見さんの「夜は短し」とこの作品で、京都大学の男は女性に関してはヘタレなんだ、という先入観が出来上がってしまった。
「ホルモー六景」は、織田信長、新島襄、梶井基次郎、歴史を感じさせる随分とスケールのでかい短編集、個人的には「ローマ風の休日」が一番好き。凡ちゃんがカワイイ。

◆「カッコウの卵は誰のもの」(東野圭吾)
東野圭吾さんの作品にしてはあまり評価は高くないみたいだけど、自分は結構楽しめました。
ただ、緋田風美の母親がなぜ彼女を残して自殺してしまったのかがよくわからない。
アスリートの才能があるとわかったら、自分だったら絶対にトップを目指すけどなー。

◆「ココロコネクト カコランダム」
◆「ココロコネクト ミチランダム」(庵田 定夏)(ファミ通文庫)

「ヒトランダム」「キズランダム」に続く、このシリーズ3,4作目。
カコランダムは青木・桐山の回。「はっきり声に出して伝えなければ伝わらないことがある」「過去にしてしまったことを含めて今の自分があるのだから、後悔はしてもやり直したいとは思わない」、全く同感です。
ミチランダムでは今まで比較的優等生だった伊織が壊れましたね。まあ、最終的には予想通り落ち着くところへ落ち着いたわけですが、ちょっとスリリングな事件もあって、なかなか楽しめました。
ずっと稲葉ファンだったので、、、稲葉ん、カワイイ、良かったね。

◆「なれる!SE (9) ラクして儲かる?サービス開発」(夏海 公司) (電撃文庫)

愛読しているこのシリーズの最新刊を発売即購入。
前巻は次郎丸縁、新キャラ登場でしたが、今回はデフォ・メンバー。
1週間かそこらでサービス開発して売り始めちゃうなんて、ありえないんですけど。スルガシステム、相変わらず無茶します。
桜坂くんのスーパー新人ぶりと、立華・梢のケンカは、ちょっとマンネリになってきたかな。次作は新キャラ、新ネタ、期待します。

◆「陰陽師(おんみょうじ)」 (文春文庫)

初夢枕獏。
安倍晴明が主人公の歴史ものと思わず、平安朝を舞台にした娯楽大作と割り切れば、中々に面白い。

◆「RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女」(荻原 規子) (角川文庫)

アニメのテンポが早いんで、追い越されないように読んでます。5巻も購入済み。
さて、姫神が一気に種明かしをしてしまった。そんなタイムパラドックスみたいな話だったのか。
恋愛フラグもしっかり立って、この後の展開の方向性が見えてきた感じ。

黒岩重吾さんの歴史小説が3作。
◆「落日の王子-蘇我入鹿 」
◆「斑鳩王の慟哭」 (中公文庫)

再読。先月読んだ「中大兄皇子伝(上)」同様、乙巳の変までの同時代もの。
推古女帝と蘇我馬子大臣の兄妹と、馬子の甥であり義理の息子でもある聖徳太子、この三者鼎立の消極的な政治的安定。
しかし、推古と馬子が当時としては驚異的な長寿を得る中、20歳も若い聖徳が最初に亡くなり、パワーバランスが崩れる。
馬子も力尽き、蘇我蝦夷の政治的な思惑から大王位は蘇我とは血縁のない舒明へ。そして乙巳の変に向け覇王の座をめぐる争いが激化する。
緊迫する半島の国際情勢が日本の中央集権化を促した、とか、上宮王家と蘇我総本家と蘇我倉石川麻呂の蘇我三家の身内の主導権争い、とか、歴史っていろんな見方ができるもんだなと思う。これだから歴史は面白い。

◆「中大兄皇子伝〈下〉」 (講談社文庫)
乙巳の変以降の、中大兄皇子・天智天皇の波乱の後半生。上巻同様、俺様キャラの中大兄の一人称で語られる型破りの歴史小説。
日本の原型である律令国家への長く険しい道、645年のクーデター後、一気に大化の改新が進んだように教科書には書かれていたが、改革とはそんな簡単なものではない。
改革を推し進めた中大兄の生涯の、善悪を突き抜けた信念、でも最後に我が子、大友皇子に対する愛ゆえに判断をまちがっちゃったかな。

◆「この国のかたち〈2〉」(司馬 遼太郎)(文春文庫)
再読。日本史って深い。
「汚職」「会社的公」が特に印象的だった。「倒した徳川幕府に申し訳ない」自らが捨て石になることで政府を糺した西郷隆盛や、「国益を先にし、私利を後にすべし」住友財閥の社是に士族の清貧さ、何とも言えないかっこよさを感じた。

◆不動心(松井 秀喜) (新潮新書)
07年の本。松井選手の国民栄誉賞受賞を記念して再読。
物心ついた時からの巨人ファンで、松井選手もプロ入り当初からずっと応援してました。
入団時はまだやんちゃ坊主みたいなところがありましたが、人間的にすごく成長した、だからこそあの結果が残せた。たてまえが自然に本音になっているすごさ、当たり前のことを当たり前にできるすごさ、ですね。

◆「天使と悪魔」 (上)(中)(下)(ダン・ブラウン) (角川文庫)

ブックオフで3冊250円で買ったんだけど、すごく面白かった。
敵は現代の闇に巣食う秘密結社、と思ったら、こういう結末ですか。大どんでん返しです。神と科学の敵対とか共存とか、そういうのを抜きにして、サスペンス・ミステリーとして楽しめました。
ラングドン教授、不死身ですね。大学教授というよりも、007みたい。
ローマ、ヴァチカンの宗教・文化遺産ってすごい。この本を片手に、ローマの街を歩き回ってみたくなりました。

◆「ノルウェイの森」(上)(下)(村上春樹) (講談社文庫)
今さらの感はありますが、再読してみました。
結構内容を覚えているので、十数年前の初読の時は結構感動したのだと思う。
今は、つい、「うわ、緑、面倒くさい女!」などと、本筋に関係ないことを思ってしまう。
歳とともに、死とか孤独とかに対する感受性が鈍化したのかな。「生は死の一部」なんて、本来であれば自分から一番遠いところにある死を身近に感じてしまうのも、若さゆえの特権かも。

ビジネス書が4冊。

◆「マーケティングマインドのみがき方」(岸田 雅裕)
すごくわかりやすいマーケティングの解説本。入門書として最適でした。

◆「仕事心の育て方 ビジネスで人生でひと花咲かせたいあなたへ」(渋井 真帆)
「夢をかなえるゾウ」的な本?と思いましたが、小説仕立てはまえがきだけで、あとは人生観的仕事観の羅列。
でも、ためになることはなります。

◆「佐藤可士和のクリエイティブシンキング」
「相手の本意を引き出す問診力」「プレゼンは説得よりも共感」は同感。心がけたいと思います。

◆「すぐに実行できるのに誰も教えてくれなかった考える力をつくるノート」
(茂木 健一郎,箭内 道彦,細谷 功,内田 和成,築山 節,丹羽 宇一郎,藤巻 幸夫,小山 龍介,香山 リカ)
細谷さん、内田さんといったビジネスコンサルタントの方の話、強く同意です。
脳神経外科など脳の専門家の方々の話も参考になりました。
丹羽さん、伊藤忠の社長時代から見事な人だなと思っていましたけど、相変わらずすごかっこよくって、ビジネスマンの先輩として尊敬します。
いつでも手にとれるよう、会社のデスクのそばに置いておきます。


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