「秘密」、今さらヒロスエとか。

「秘密」、原作は東野圭吾さんの小説。
1999年に映画、古いです。
簡単にストーリーを言ってしまえば、死んだ妻の人格を宿した娘と夫婦生活を送ることになった中年男の、愛の行方を描いたヒューマンドラマ、ってところでしょうか。

主演は当時19歳だった広末涼子。
19歳と言えば、今の新垣結衣とか、堀北真希とか、黒木メイサとか、榮倉奈々とか、多部未華子とか、そんな感じの、まだ初々しい年頃。
99年と言えば、彼女が早稲田大学に入学したと大騒ぎをしていた年で、まさに人気の絶頂だった頃。
20歳前の女優という意味では、同世代のライバルがいなかった（強いて言えば松たか子か？）ため、飛びぬけた存在でした。

この映画、ベストセラー小説の映画化で、しかも役どころは高校生とその母親の一人二役ですから、かなりの演技力を要求されます。
出来るんかいな、と思ってみてみましたが、思ったほどには悪くはなかったけど、すごく上手ってわけでもなかったです。まあ、普通。
演技だけで言えば、堀北真希とかの方が全然上手いと思う。

ラストシーンはいただけなかった。
これはヒロスエのせいではなく、脚本の問題。
モナミ（実は直子）はあくまで秘密を墓場まで持っていくつもりで結婚をする、しかし父はその秘密に気づいてしまう、モナミは気づかれたと分かりながらも、気づかれたことに気づかないふりをする（ややこしい）、そこが切ないのに。
映画では、最後にうかつにも（わざとかな）自分で秘密を暴露してしまう、あれでは切なさ半減。
映画向けにわかりやすくしたんだろうけど、原作のよさがぶち壊しでした。

広末涼子さん、その後、大学を中退して、できちゃった婚して、このたびめでたく？離婚。
いよいよ本格的に復帰でしょうか。
この世代、松島菜々子と広末涼子が結婚で抜けた穴を、伊東美咲とか、竹内結子とか、米倉涼子とか、20代半ばで出てきた女優さんが埋めたかたちになってます。
はたしてヒロスエは、ポジションを取り戻せるでしょうか。

まあ、私は85年生まれ以降の女優さんを基本にしているので、あまり興味はありませんが。。。