お天気の良い金曜日、二人でファブリカ迄歩いていくことに決め、私が洗濯している間に亭主はサンドイッチを作りコーヒーをフラスコに詰めた。
ファブリカは2年前タヴィラから自転車で行ったことがあり、その時はオランダ人夫妻が一緒だった。今年彼らは目の病気に皮膚がんまで患って越冬キャンピングはあきらめた。年を取るということは来年どうなっているかが予想もつかないものだ。
キャンプサイトを出てすぐ、遠い向かいに見える高級感あふれるポルトガルの家の前庭の、見事なポインセチア。遠くからこれが一番目に付く。
道路は石ころの埃だらけの道で、自転車で走っているときにはガタガタ飛び跳ね、本当に大変だったが、ゆっくり写真を撮りながら歩くには苦にならない。古そうなオリーヴ畑。
道端に8つの郵便箱が並んでいるが、家らしいものがどこにも見えない。
名前も知らないつる性の花。
鈴なりの柿の木、もちろんしっかりと網塀で囲われているから、手が届かない。こんなにたくさんなっているならどうしてお店の柿は安くならないのだと文句が言いたい。熟柿になっているのも多くて、このまま腐らせるのかと恨めしい。
広大なアボカドの畑。これからがシーズンで硬いグリーンの実が売りに出される。産地なら実の熟したのをと思うが一度も出会ったことがない。
道ばたの塀に絡みついたツタの花は今から満開になるらしく、ミツバチが群がっていた。
ミツバチなどもう冬眠しそうなものなのに。
広大な高級ゴルフコース。歩いている道路の両脇に広がっていた。
華やかな南国の花。
ファブリカのサインを見て海の方向へ曲がると・・・・
遠くから若者のグループがやってきた。
サイクリングならぬこんな2輪車での楽しみ方もあるのか。
ファブリカは小さな駐車場と遠くの島に囲まれた内海に数艘の小舟がもやってあり、村と言ってもいいくらいの一塊の住宅とカフェー、レストランが1軒づつある。
静かなきれいな村?でここの海岸ベンチでサンドイッチを食べた。キャンプサイトからここまで2時間歩いた。
来た時と同じ道を帰るには遠すぎるからカセーラ(Cacela)の駅から電車で帰ろうと内陸に向かう。メインロードからもカセーラの駅は遠く、いろいろな家屋を見ながらあるいた。
この立派なお屋敷みたいな家はポルトガルの高級西洋長屋のようで、同じ塀の中に3軒くっついていた。
カセラの駅から私たちの降りる駅まで一駅8分、電車の駅ではこの間が一番長い。私たちこの日は3時間で8Kmは歩いた。
あの西洋長屋の美しさとは打って変わった電車の落書き、確か電車の管理局が落書きに対する消却や犯人逮捕などをあきらめたとのニュースを読んだことがある。