一応、Yahoo!オークションのアカウントを持っているren.です。
なんとなく「MAGIUS」で検索してみたところ、「ロケットガール」が4000円以上とか、「町内防衛隊」が2000円以上とか、結構大変な値が付いているのね。
探せば、ブックオフで100円になっているのに(w
あと、同人CDは再販が少ないためか、高値を読んでいるものがありますね。
東方projectのアレンジCD「Cradle」が、1万円近くとか。
このCDは、私が初めて買った東方同人CDだったんだよなぁ。
今でもプレイヤーに入っているお気に入り。
さて、昨日は書き上げられなかった「ブレバレ」製作記、7回目です。
■ 「スレイヤーズRPG ナーガ様といっしょ」 中村光博/ORG 富士見ドラゴンブックス
MAGIUSでは最多の7作品を誇るスレイヤーズシリーズ。
この作品はシリーズ1作目で、NPCのナーガをうまく利用して冒険を成功させるという内容。
今回、参考にすべきは、そんな"ナーガの説得"ルールではなく、"大ボス戦闘"に関するルール。
●STGの花形、ステージボス
多くのTRPGは、シナリオごとに最終戦闘でキリをつける場合が多いですよね。
これは元々、物語のセオリーやら、ケレン味やら、という考えもあったのでしょうが、やはり現在ではビデオゲームのイメージに倣っているのではないでしょうか。
特に、ステージごとにボスキャラと対峙するSTGやACTが、イメージソースになっているのだと思います。
ということで、TRPGでSTGを表現するM-Stgも、もちろんそのセオリーに従います。
さて、まずはビデオSTGにおけるボスキャラについて考えてみましょう。
群がるザコを切り抜け、道中曲が途切れる一瞬。
鳴り響くワーニングコールを突き破るように登場する、自機の10倍以上の巨体を持つ者も多いボスキャラ。
静寂を切り裂き、トリッキーな動きで翻弄して、視界を弾幕で染める。
頑丈な装甲はザコのような一薙ぎ程度のショットではビクともしない。
それでも、やがてその頑強な鎧も崩れ、剥がれたパーツが脱落していく。
傷つくたびにボスは、新たな攻撃でPLを苦しめる。
しかし、ついにその巨躯の切れ間から、弱点が覗く。
いまこそ好機との自機による集中攻撃により、怒り狂気の最終攻撃を繰り出すボス。
が、ついに断末魔を上げ、沈んで行く。
演出すると、こんな感じでしょう。
これをTRPGとして表現するために必要なのは
・段階ごとのボスのHP
・段階ごとのボスの攻撃方法
・撃破後の展開
と、いったところでしょう。
まあ、当たり前っちゃ当たり前だ(w
"段階ごと"というのは、ボスの被ダメージによるステータスや攻撃方法の変化のことです。
多くのSF-STGでは、ダメージを一定量受けるたびに、砲塔や装甲といったパーツが破壊されていきます。
これによって得点にボーナスが加わるものも多く、つまりは、脱衣麻雀や野球拳と同じです(w
その為、こうした部位破壊を"脱衣"とか"皮むき"などと表現することもあります。
SF-STG以外でも、攻撃を一定量受けると攻撃方法を変えてくるものがほとんどです。
「東方project」シリーズのスペルカードなんてのは、そんな表現の代表格となったのではないでしょうか。
あれも姿は変わりませんが、一種の"脱衣"といえるでしょう。
題材がやキャラクターがあんなだけに、こう言うととてもアレですが(w
ちなみに、ボスの被ダメージが増えるということは、それだけ戦闘は後半になっていくということ。
通常なら、ダメージを受けるほどに弱くなりそうなものですが、大抵は逆に攻撃力が増していくのがセオリー。
時には手のつけられないほどの苛烈な攻撃をしてくる場合もあり、これを"発狂状態"という場合もあります。
ともかく、「ブレバレ」では、こうした一定量のダメージごとに変化するボスを表現したいと思います。
ここで一度、ボス・フェイズでの戦闘がどういう手順で行われるか考えてみることにしましょう。
演出的なところは飛ばしまして、どう攻撃が応酬されるかです。
手順1) ボスの攻撃を提示
イニシアチブなんてものは、M-Stgにはほぼありません(w
「ブレバレ」でも、まずはボスの"脱衣可能"パーツ紹介の後、攻撃方法が明かされます。
手順2) PCの回避
なにはなくとも、PCは弾幕などのボス攻撃を回避しなければなりません。
ここで、回避型パワーアップを行えるかどうかは、再考の余地あり。
手順3) PCの攻撃
自機の持つ能力で、PCが攻撃を行います。
なお、ビデオSTGでは回避中にもショットボタンさえ押していれば攻撃は行えますので、何らかの理由で攻撃能力がなかったり、回避に集中する行動をとった場合でも、デフォルト装備の通常ショット分は攻撃を行えるものとする予定です。
ボスが破壊されるまで、これを繰り返すことになるでしょう。
では、ボスの攻撃方法です。
特に弾幕シューでは、魅力の最たるところですよね。
ビデオSTGでは圧倒的なビジュアルの迫力があります。
しかし、「ブレバレ」はアナログゲーム。
TRPGの最大の武器であり、弱点である点は、ビジュアル面がゲーム参加者の想像力と共通認識に任せられるところです。
特に共通認識という点では、原作モノでない限り、GMによる状況描写と、データによる解説が重要です。
なので、ルール面で"どんな種類の攻撃が繰り広げられているのか"をデータとして提示することになります。
ボスの攻撃とは、前述のイメージにあるとおり、"弾幕"と"動き"です。
接近を許さないよう周囲に放たれる"ばら撒き弾"、自機の動きに合わせて的確に当ててくる"自機狙い弾"。
自機の攻撃を避けるように動く"徹底回避"、逆にボスの持つ当たり判定で潰してくる"体当たり"。
つまり、ボスの攻撃は、攻撃でありながら、回避でもあるのです。
「ブレバレ」では、こうしたボスの動きを種類化し、カードゲームのように組み合わせることで、イメージ表現とデータを提示したいと考えています。
まあ、どういう行動を取り入れるかは、今後の熟考が必要でしょう。
というわけで、ボスは多種の弾幕や攻撃方法を組み合わせて行いますが、それら全て1つの攻撃と総合します。
これを"弾幕強度(だんまくレベル)"という数値で表します。
たとえその数値が高くても、PCは対応能力によって、ボスの攻撃を打ち消してレベルを下げられるのです。
例えばですが、「自機狙い弾」には「チョン避け」、「ばら撒き弾」には「低速移動」といったかんじです。
なので、データ作成では、ボスとPCの能力同士の相性も、慎重に考えなければいけないでしょう。
基本的には三すくみでいきたいところですが。
次に、ボスのHPです。
通常、TRPGの1キャラは一つのHPを持っています。
この数字を0以下にすれば、死亡ということになります。
M-Stgでも、過去作品にはこれに倣ったものがありました。
全体のHPにどれだけ被ダメージがあったかによって、パーツが破壊されるというシステムでした。
しかし、どうも、いまいちSTGらしくないという感が強かったのです。
そこで、今回の参考書の登場です。
「ナーガ様といっしょ」では、「ブレバレ」と同じように、ザコとボスで戦闘ルールが分けられています。
このボスのデータ表現が、実に面白い。
ボスには、"命中させなければいけない3つの攻撃"というデータがあり、これがHP代わりにもなっているのです。
作中から例を挙げましょう。
<大ボス:魔法戦士>
命中させなければいけない3つの攻撃
順番 ダメージの種類 理由
1 武器ダメージ 敵の動きを鈍くする
2 武器ダメージ 敵の鎧にヒビを入れる
3 制限なし ヒビめがけてとどめ
実際にはそれぞれに目標値と必要ダメージが設定されていますが、ここでは省略。
つまり、ボスを倒すには手順どおりにハードルを越えていかないわけです。
これはSTG的にも、いい表現ですよね。
砲台破壊→装甲破壊→コア破壊
という感じに、ボスのパーツ構成として、パクら模倣させていただきましょう(w
「ブレバレ」では3段階といわず、ボスの強さ設定によっては10段階くらいにしても面白いでしょう。
もちろん、あまりにもクリアの難しい数値設定にはできませんが。
また、最終的な弱点=コアの破壊以外は、どの順序で破壊してもかまわないでしょう。
そうすれば、いかにも危険な大口径レーザーから破壊するか、弾幕で動きを阻害する対空火器から始末するか、PLは戦術を考えるでしょうし。
パーツと攻撃方法を結びつければ、脱落したパーツによって攻撃方法が変わったりする様子も表現できますね。
ただ、ルールが複雑化したり、GMが攻撃の段階設定をたてづらくなったりするだろうから、難しいかな。
逆に考えれば、GMがリアルタイムに考えるという面白さも生まれることになりますが。
これは後々、深く考えてみましょう。
そして、パーツは破壊されるとパレットを生む。
これによって、ボス・フェイズにパワーアップを行うことも出来ます。
そして、コアが破壊されれば、ボスは轟沈ということになり、PCの勝利です。
かなり乱雑になったので、ボスについてまとめましょう。
・ボスはコアを含む"パーツ"によって構成され、HPと装甲を兼ねる。
・攻撃方法はボスのパーツの破壊度合いによって変化する
・"パーツ"ごとに攻撃方法があり、破壊されるとその攻撃が止む場合もある。
・"パーツ"を破壊すれば、"パレット"を獲得できる。
・攻撃の強さは"弾幕強度"として一括で表現され、回避の目標値となる。
・PCは攻撃方法を打ち消し、"弾幕強度"を下げることができる。
・最終的に、コアを破壊されれば、ボスは敗北する
こんな感じでしょうか。
まだ漠然とした部分もあるので、今後詰めていきましょう。
次回は、東亜プラン的には「STGの本道。ボスはおまけに過ぎない」と言わしめる、道中について考えます。
※東亜プラン=「究極タイガー」や「達人王」といった作品で、現在の硬派・弾幕STGの礎を築いたメーカー。
1994年に倒産したが、その遺志はライジング/エイティングなどに受け継がれている。