猛吹雪で視界が10mほどだった札幌から、ren.です。
出かけようにも、出かけられない。
まあ、あまりの横風に、吹き溜まり以外雪が積もっていないのはありがたいけど。
先日、ワゴンで買ったDVD。
● 「メトロポリス 特別編」
1927年に作られた「原初のSF映画」。
もちろんモノクロ・サイレント。
「スターウォーズ」のC3-POのデザインの参考になった、アンドロイド・マリアが有名。
まあ、ネットだと「VIP先生」がそれ以上に有名だけど(w
▼ VIP先生
オリジナルフィルムは3時間以上ある映画なのだそうですが、第2次大戦などでフィルムが消失・散逸したため、現在観られるのはほとんど抜粋編集された物だけだそうです。
画質的にもかなりひどい。
ただ2008年に南米で、オリジナルに近い150分ほどのフィルムが見つかったため、現在は「完全復刻版」としてDVD・BDが発売されています。
私が買ったのは、それ以前のものですけどね。定価で500円だし(w
ストーリーは、いわゆるディストピアSFで、その元祖とも言われる作品。
地上に金融従事者や富裕層、地下に労働者などの貧困層が住む、資本主義と共産主義が共存する世界。
最近でも、こうした世界観はよく使われますよね(直近だと「ガンダムAGE」のファーデーン・コロニー)。
ミニチュアジオラマを利用した近未来都市、「ロミオとジュリエット」的な両層の恋愛、マッドサイエンティストによるアンドロイド製作、抑圧と革命、そしてその裏にうごめく陰謀劇……と、見た目は今の時代ではレトロフューチャーですが、まったく内容は色あせないどころか、むしろ面白い。
サイレント映画なので、書き文字の台詞がたまに入りますが、ほとんどが視聴者の想像に任せる形。
それでも登場人物がなにを話し合っているのか、どんな感情を持っているのかがわかるのですから、演技というものがいかに重要なのかも再確認させられます。
まあ、トーキーで同じ演技をしたら、オーバーアクションで大げさすぎるのでしょうけれど。
現在、「メトロポリス」はパブリックドメイン作品として、ネット上でも自由に上映出来ることになっています。
もし目にする機会があれば、ぜひ一度観てみてください。
見た目の古臭さで食わず嫌いするには、あまりにもったいない作品です。
個人的に、絶対にリメイクはしないで欲しい映画です(w