微妙に片頭痛の続くren.です。
まあ、毎度のコトだ(w
● 「ダブルクロス3rd・リプレイ・ナイツ1 ナイトフォールダウン」
矢野俊策/F.E.A.R. /富士見ドラゴンブック
F.E.A.R.のサイトなどでサムネイルで見ると、表紙の瑠璃は男に見えますが、ちゃんと商品で見ると、まごうことなき女の子ですね(w
選考している「デイズ」と同時進行で話が進む「ナイツ」、第1巻。
まだ、2つの作品のつながりは、一部のNPCとキャラ設定くらいですけれどね。
やはり最後は「デイ&ナイト」でコラボするんだろうか(w
帯には大きく「若林直美(主人公)&田中天(ラスボス!?)、矢野俊策(GM)に挑む!!」の文字。
ふぃあ通やドラゴンブックチャンネルで知っているとはいえ、やはりこのコンビの破壊力はでかいわ(w
以下ネタバレあり。
というわけで、「デザイア」で朱香を演じた声優・若林直美さんがPC1。
その名も、強羅瑠璃(ごうら・るり)。
第0話で新人として参加した作戦で、家族のような仲間と恩人を一度に失くし、チーム壊滅。
さらには自らの肉体を失い、"聖杯"によってかりそめの身体で生きることを余儀なくされるという、ホットスタート。
さらにさらに、そんな身体だけに記憶が保持しづらく固定ロイスは取れないわ、本体を奪った"スナッチャー"によって身体のパーツを切り売りされるわ、おそらくDXリプレイ史上最も悲劇的なキャラクター。
そりゃ、若林さんでなくとも、こんな仕打ちを受けたら私でもGMを怨むわ(w
しかし、そんな境遇のキャラクターを、若林さんは好演。
でも、その悲劇性からか、持ち前のハチャメチャさはちょっと控えめかしら(w
大きなハンディキャップと、負った使命感からか自分を追い詰め気味な危うさを持った瑠璃が、この先、どう成長していくのか、大変楽しみです。
そしてその相棒のPC4は、怪人・田中天さん。
帯にあるとおり、第0話では(一応)ボスキャラとして登場。
その正体は炎の魔神・イフリート。
迷宮遺跡の奥でシレンへの挑戦者を待ち、打ち勝ったものには3つの願いをかなえるという、いわゆるジンですね。
しかし、その後ろには、天さんも知らない黒幕がおり、そのため契約者たる瑠璃の身体が大ピンチ(w
結果、主人となった瑠璃を支える存在となりました。
その現世での姿はアラビアン美少年・ラハブ・アブド=アルマリク。
DXリプレイのショタキャラって、天さんばかりだよね。
まあ、ラハブといい、応理といい、設定年齢的を加味するとジジイショタだけど(w
0話から2年後、瑠璃を中心に結成された新生ナイトフォール。
そのメンバーであるPC3は、「デイズ」のGM・加納正顕さん。
UGN幹部の娘であり、瑠璃の友人の、加賀美志津香。
高飛車なお嬢様キャラですが、情に厚く、それでいて噛ませ犬(w
でも、曲者ぞろいのナイトフォールで、まっすぐに青臭いキャラというのは、それだけで読んでいて救われます。
そして、0話ではフリーランス、1話でナイトフォール入りとなるPC2は、DXトワイライトの快男児・稲葉義明さん。
歴史の影の遺産管理組織「金獅子騎士団」の元幹部で、意思を違えた弟への復讐を誓う仮面の男。
その行動は時に邪悪ともいえ、正道を外れることも厭わない冷徹な男。
特に1話での狂科学者・フライシュマン教授との交渉は、まさに見物。
かっこいいけど、普通に悪役だよな(w
ナイトフォールの目的は、世界に存在する"遺産"(強力で危険なレネゲイドアイテム)を封印・破壊すること。
矢野さんも言ってますが、漫画「スプリガン」や映画「インディジョーンズ」ですわな。
そんなわけで、DXトワイライトのように世界を股に掛ける冒険活劇となっています。
一応本部はUGN日本支部だけど、「デイズ」メンバーとはなかなか出会えそうにないかもね。
1話での瑠璃の選択は、なかなか壮絶ですね。
GMの意図としては、聖杯の力を使わせるため、スエミを助けると踏んでいたのかしら。
その辺、今回はあとがきに各話解説がないため、うかがい知れません。
それに、小説執筆を経験したためか、ちょっと矢野さんはリプレイの文体が変わりましたね。
情景描写や心理描写がト書きレベルではなく、ずいぶんと詩的。
それもあいまって、瑠璃の追い詰められた心理的が重苦しく感じます。
反面、リプレイの和気藹々さは控えめ。
せっかく、若天コンビがウリなのになぁ(w