5.「SLやまぐち号」の挫折とバス代行
ホテルをチェックアウトして厚狭駅に行くと、
構内放送で美弥線が昨日の豪雨で一部普通になっているとのことで、
バス代行になっていると云っていた。
しかもテレビのニュースで知ったのだけれど、
宇部線が3日間に渡って運休されていて、昨日漸く再開されたらしい。
厚狭から小野田へは予定通りのダイヤで行けた。
しかし小野田駅で下車して小野田線のホームに行ったが、
123系は「回送」の表示が出されていて、
予定の時間になっても発車する気配はなかった。
運転手に聞いてみたが運休ではないが再開の目処は立っていないという。
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本来ならここから雀田まで行き、そこから本山支線に乗るつもりだった。
雀田での乗り換え時間は3分で、ここで再開を待っていてももう予定通りのダイヤには乗れない。
仕方がないのでまずは改札を出て小野田駅の駅取材をする。
小野田線本山支線を諦めて、その代わり宇部線経由で新山口を目指そうと思った。
しかし再び改札を潜ると、さっきの123系の運転手が手招きしている。
車内にも電気が点り、発車できる準備が出来ている。
慌てて跨線橋を越えて123系に飛び乗る。
運転手が「お待たせしました」と云って、おいらが乗り込むのを待って電車が発車した。
乗客はおいらのほかに一人だけである。
雀田で07:14頃に下車する。
もしかしたら小野田からの列車が遅れたため、
それに合わせて支線の電車が待っているのではないかと思ったが、
雀田駅の支線のホームには123系の姿はなかった。
定刻通りのダイヤでも、07:25の列車がある筈である。
駅取材をしたあとに待合室でひたすら待つが、07:25になっても電車が来る気配はなかった。
仕方がないので下り列車で小野田に戻ることにした。
ダイヤでは07:45なのだが、07:40に2両編成の105系がやってきた。
これは07:45の列車ではなく、そのむ1本前の07:16の列車なのだろう。
小野田からダイヤ通りの08:30の山陽本線117系で新山口まで行く。
今日はお茶以外何も口にしていないので、
まず新幹線口の「やまぐち食彩館」に行き、天ぷらうどん400円を喰う。
そのあとみどりの窓口に行き、「SLやまぐち号」の指定席券がないかを確認する。
連日の雨でキャンセルが出たのではないかと思ったのだ。
この考えは正しかった。
1ヶ月前に幕張駅のみどりの窓口で確認した時には完売だったのだが、
ここに来て座席があるということは、キャンセルが出たということである。
新山口-津和野間の指定席510円を購入して、
ゆっくりと駅取材、車両取材をしながら、C57型1号機が牽引する列車を待つ。
新山口駅の1番線に後進する形でゆっくりと入線してくる。
最後尾に係員が立ち、誘導しながらの入線である。
そのあと、機関車の前では記念写真を撮りたがる客が殺到していた。
車掌がカメラマンの役を買って出て、次々と写真を撮っている。
その合間を縫って車両取材し、10:41に新山口駅を発車する列車に乗り込んだ。
車両は2号車で、「欧風客車」と名付けられたオハ12形701である。
この「SLやまぐち号」は10:41に新山口を出ると山口線を津和野に向けて、
湯田温泉、山口と停車し、無人駅の仁保に7分間停車する。
ここでの停車は客扱いも一応するが、
乗降の対応というよりもここから先の勾配区間に向けて機関車の準備という色合いが強い。
そのため上り列車は仁保駅での停車はない。
この停車時間に車両取材や駅取材を慌ててするが、出発時間前に列車に戻ってもなかなか発車しない。
暫くして、「仁保-篠目間で土砂崩れがあり、列車が通過できるか職員が現地に向かっている」と車内放送があった。
社章が駅の外に出て携帯電話でやり取りをしていたり、
JR西日本の職員がクルマで駆けつけたりと何だか雲行きが怪しい。
しかし職員の対応とは逆に、仁保駅で待っている間に雲は切れて青空が見えてきた。
結局2時間以上待たされて、運行は不可能という判断になった。
既に代行用のバスが用意され、このまま津和野まで向かうか新山口に引き返すか、
希望する方のバスに乗ることになり、新山口まで戻る方のバスを選んだ。
このまま津和野まで行ってもその先がダイヤ通りとは限らないし、
それに今日中に出雲市まで行けるかどうかも分からない。
山陰本線は特急も少ないので、いざというときに対応できるように新山口に引き返すことにした。
新山口なら新幹線もあるので、どうにでも出来る。
仁保駅に停まる「SLやまぐち号」から跨線橋を歩いて駅の外へ。
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田舎の駅で駅舎はなく、入れるぎりぎりのところにバスが止まっている。
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バスの中から「SLやまぐち号」が見える。
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ここから乗客の希望により、山口駅、湯田温泉と停車して新山口駅まで行く。
新山口駅に到着した時には2:00p.m.を過ぎていた。
ここで再び駅取材をする。
指定席券は払い戻してくれることになったが、
みどりの窓口は乗客が押し寄せて長蛇の列になっていた。
ただ、「SLやまぐち号」の指定席券だけではなく、この先の予定が狂ってしまった分、
全て払い戻しに応じ、新たな切符の手配をしているために一人一人二時間がかかっている。
色々と考えて、ここから新幹線で岡山に向かうことにした。
広島から北上することも考えたが、木次線は運転本数も極端に少ないし、
岡山まで出て、伯備線を北上する方が賢明だろう。
いざとなれば、特急「やくも」に飛び乗ってもいいし、
明日の帰りの列車の経路でもあるので、万が一の時には「サンライズ出雲」の停車駅で待つという手もある。
※この文章はgooブログ「林檎乃『とほほ・・・。』ブログ」と
ぷらぷらレール「れいの日記」、同時公開です。
ご了承下さい。
ホテルをチェックアウトして厚狭駅に行くと、
構内放送で美弥線が昨日の豪雨で一部普通になっているとのことで、
バス代行になっていると云っていた。
しかもテレビのニュースで知ったのだけれど、
宇部線が3日間に渡って運休されていて、昨日漸く再開されたらしい。
厚狭から小野田へは予定通りのダイヤで行けた。
しかし小野田駅で下車して小野田線のホームに行ったが、
123系は「回送」の表示が出されていて、
予定の時間になっても発車する気配はなかった。
運転手に聞いてみたが運休ではないが再開の目処は立っていないという。
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本来ならここから雀田まで行き、そこから本山支線に乗るつもりだった。
雀田での乗り換え時間は3分で、ここで再開を待っていてももう予定通りのダイヤには乗れない。
仕方がないのでまずは改札を出て小野田駅の駅取材をする。
小野田線本山支線を諦めて、その代わり宇部線経由で新山口を目指そうと思った。
しかし再び改札を潜ると、さっきの123系の運転手が手招きしている。
車内にも電気が点り、発車できる準備が出来ている。
慌てて跨線橋を越えて123系に飛び乗る。
運転手が「お待たせしました」と云って、おいらが乗り込むのを待って電車が発車した。
乗客はおいらのほかに一人だけである。
雀田で07:14頃に下車する。
もしかしたら小野田からの列車が遅れたため、
それに合わせて支線の電車が待っているのではないかと思ったが、
雀田駅の支線のホームには123系の姿はなかった。
定刻通りのダイヤでも、07:25の列車がある筈である。
駅取材をしたあとに待合室でひたすら待つが、07:25になっても電車が来る気配はなかった。
仕方がないので下り列車で小野田に戻ることにした。
ダイヤでは07:45なのだが、07:40に2両編成の105系がやってきた。
これは07:45の列車ではなく、そのむ1本前の07:16の列車なのだろう。
小野田からダイヤ通りの08:30の山陽本線117系で新山口まで行く。
今日はお茶以外何も口にしていないので、
まず新幹線口の「やまぐち食彩館」に行き、天ぷらうどん400円を喰う。
そのあとみどりの窓口に行き、「SLやまぐち号」の指定席券がないかを確認する。
連日の雨でキャンセルが出たのではないかと思ったのだ。
この考えは正しかった。
1ヶ月前に幕張駅のみどりの窓口で確認した時には完売だったのだが、
ここに来て座席があるということは、キャンセルが出たということである。
新山口-津和野間の指定席510円を購入して、
ゆっくりと駅取材、車両取材をしながら、C57型1号機が牽引する列車を待つ。
新山口駅の1番線に後進する形でゆっくりと入線してくる。
最後尾に係員が立ち、誘導しながらの入線である。
そのあと、機関車の前では記念写真を撮りたがる客が殺到していた。
車掌がカメラマンの役を買って出て、次々と写真を撮っている。
その合間を縫って車両取材し、10:41に新山口駅を発車する列車に乗り込んだ。
車両は2号車で、「欧風客車」と名付けられたオハ12形701である。
この「SLやまぐち号」は10:41に新山口を出ると山口線を津和野に向けて、
湯田温泉、山口と停車し、無人駅の仁保に7分間停車する。
ここでの停車は客扱いも一応するが、
乗降の対応というよりもここから先の勾配区間に向けて機関車の準備という色合いが強い。
そのため上り列車は仁保駅での停車はない。
この停車時間に車両取材や駅取材を慌ててするが、出発時間前に列車に戻ってもなかなか発車しない。
暫くして、「仁保-篠目間で土砂崩れがあり、列車が通過できるか職員が現地に向かっている」と車内放送があった。
社章が駅の外に出て携帯電話でやり取りをしていたり、
JR西日本の職員がクルマで駆けつけたりと何だか雲行きが怪しい。
しかし職員の対応とは逆に、仁保駅で待っている間に雲は切れて青空が見えてきた。
結局2時間以上待たされて、運行は不可能という判断になった。
既に代行用のバスが用意され、このまま津和野まで向かうか新山口に引き返すか、
希望する方のバスに乗ることになり、新山口まで戻る方のバスを選んだ。
このまま津和野まで行ってもその先がダイヤ通りとは限らないし、
それに今日中に出雲市まで行けるかどうかも分からない。
山陰本線は特急も少ないので、いざというときに対応できるように新山口に引き返すことにした。
新山口なら新幹線もあるので、どうにでも出来る。
仁保駅に停まる「SLやまぐち号」から跨線橋を歩いて駅の外へ。
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田舎の駅で駅舎はなく、入れるぎりぎりのところにバスが止まっている。
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バスの中から「SLやまぐち号」が見える。
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ここから乗客の希望により、山口駅、湯田温泉と停車して新山口駅まで行く。
新山口駅に到着した時には2:00p.m.を過ぎていた。
ここで再び駅取材をする。
指定席券は払い戻してくれることになったが、
みどりの窓口は乗客が押し寄せて長蛇の列になっていた。
ただ、「SLやまぐち号」の指定席券だけではなく、この先の予定が狂ってしまった分、
全て払い戻しに応じ、新たな切符の手配をしているために一人一人二時間がかかっている。
色々と考えて、ここから新幹線で岡山に向かうことにした。
広島から北上することも考えたが、木次線は運転本数も極端に少ないし、
岡山まで出て、伯備線を北上する方が賢明だろう。
いざとなれば、特急「やくも」に飛び乗ってもいいし、
明日の帰りの列車の経路でもあるので、万が一の時には「サンライズ出雲」の停車駅で待つという手もある。
※この文章はgooブログ「林檎乃『とほほ・・・。』ブログ」と
ぷらぷらレール「れいの日記」、同時公開です。
ご了承下さい。