四季の旅人

私のブログは生きるを旅として、四季を歩きながらその表情を文に纏めているのが私のブログです。

春の恋文。

2009-01-31 | Weblog
ツバキが咲いている。
空が再び雨を呼びそうな灰色に染まって広がる。
昨夜の激しい雨の後が至るところに残って、土は軟らかく、所々に水溜りが残っている。
雨後の芽吹きの中で見つけた一輪の椿、ああ来月はもう立春。
雪のない町に住んでいると、いつも暦通りの季節に流れるけれど、
私の生まれた街は深い雪のなか・・・
その故郷を離れてもう何十年の月日が流れただろうか?
故郷の藪ツバキが咲くのはかなり先のことになる、いつも遅い北国の春。
「まだ寒いだろうな・・・」ツバキを見ながら考える。
ツバキとさくらがほぼ同時に咲いて春を告げる故郷の春。

未だに寒々とした冬のなかに包まっていて春の訪れは遅い。

椿

街はセピア
哀しい空と心のない風
そんな冬路で出会う一輪の椿
春が近い

花の色
薄紅
情熱の域を越した
大人しい色

女性なら
落ち着いた熟女
なんとなく気になって
なんとなく惹かれる
大人の人

出会い
差し込む薄紅
少し寂びた味わいの赤
いいな・・・
ツバキを抱きしめるように引き寄せて優しいkissをする
擽る匂い
春に閉じ込めたあの人の匂い

春を待つ街に映える薄紅の
いま春を告げる。

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