12月の診療部便り
皆様こんにちは!
今年も残すところ、あと一ヶ月となりましたね。
この時期、忘年会や送別会などでお酒を飲む機会が増える方も多く、
「いつまでならお酒を飲んで大丈夫なのか?」
というご質問をよく頂くようになりました。
今回は、アルコールが妊娠に及ぼす影響についてご説明致します。
アルコールが受精卵の発育や着床に影響するということは証明されていません。
ですから、飲酒が妊娠を妨げるということはないでしょう。
しかし、妊娠されてからは、
アルコールは容易に胎盤を通過して胎児に移行しますので影響を及ぼすと考えられています。
胎児への影響としては
1、子宮内胎児発育遅延並びに成長障害
2、精神遅滞や多動症などの中枢神経障害
3、特異顔貌、小頭症など頭蓋顔面奇形
4、心奇形、関節異常などの種々の奇形
などの「胎児性アルコール症候群」があります。
また、近年では子どものうつ病やADHDなどの精神、発達の障害も
妊娠中のアルコール摂取が関係しているというデータも出ています。
これは「胎児性アルコール効果」と呼ばれます。
他にも、早産児や低出生児、流産、死産との関連も報告されています。
アルコールの摂取量と胎児への影響については、
『これ以下であれば影響がない』という安全量は確立されていませんので、
妊娠が分かったら(生理予定日を過ぎても生理が来なかったら)
飲酒はいっさい避けるようにしましょう。
また、男性の飲酒に関しては、精子への影響はないとされています。
しかしアルコール摂取量が多いと、
勃起や射精が出来なくなってしまうことがありますので、
タイミングや人工授精の日は飲み過ぎないようにしましょう。
11月30日に東京都が、インフルエンザの流行が始まったと発表しました。
寒さも増してきております。
予防接種がまだの方はお早めに接種するなど、
くれぐれも体調にお気をつけてお過ごし下さいね!
とくおかLC診療部スタッフより
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