大橋むつおのブログ

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高校ライトノベル・タキさんの押しつけ映画評『ダン・ブラウン:インフェルノ』

2013-12-14 07:24:42 | 映画評
タキさんの押しつけ映画評
『ダン・ブラウン:インフェルノ』


 これは悪友の映画評論家・滝川浩一が身内に流している映画評ですが、もったいないので転載したものです。


 インフェルノ……地獄って意味ですね。

 ダン・ブラウンのラングドン教授シリーズ第4弾……と言って分からなければ、トム・ハンクスの映画“ダ・ヴィンチ・コード”“天使と悪魔”の原作者です。本作との間には“ロスト・シンボル”という小説がありますが、どうやら本“インフェルノ”の方が先に映画化されそうです。
 ダン・ブラウンの小説は非常に多層化された構造を持ち、ミステリー小説の中でも特異な位置をしめています。初期二作はそうでもありませんが“天使と悪魔”以降の4作には「キリスト教」が大きな意味を持っています。

 ブラウンファンには当たり前ですが、彼の小説は冒頭から謎の連続、半分読んでもなかなかその謎は解けません。所が今回、ラングドンは頭を撃たれ記憶喪失になっている。物語の中で謎に立ち向かう主人公が全く自分の立場すら解らないという設定、さらに命を狙われじっくり考えるもへったくれも、兎に角逃げ回る。その間に少しずつ得たデータから謎の核心に迫って行く。見えてきた謎はシリーズ中最悪のシナリオ。
 さて、ダン・ブラウンファンにはこれで充分、読まずにはいられない。ダン・ブラウンの特徴のもう一つはその舞台に行って見たくなるという事。
 今回はフィレンツェに始まってヴゥネツィアに移り更に東へ……ほんの二日間か三日間のお話ですが、例によって、その間に提示される都市・歴史・美術の情報は膨大。今作のもう一つの柱はダンテ・アルギェリの“神曲”、このあまりにも有名でありながら、題名は知っていても読んだ事のない一巻の書物が謎の中心をなします。
 誰が敵か味方か解らないのはミステリーの常道ですが、本作では物語の中で敵味方のベクトルがはっきり180度ひっくり返ります。それで正体を表す者もいますが、このことによって更に立場が解らなくなる者もいます。全く見事なミステリー構造で最後まで何を信じるべきか解りません。 もう、これは読むしかありません。扱っている問題は これまでで最恐怖の問題……絵空事ではないだけに読んでいて怖かったです。
 一読後、“ロスト・シンボル”と同じく問題が残るのですが、これは読者たる我々に考えろって事だと思います。

 さて、これ以上は書けません、後は皆さん読んで判断して下さい。単なるフィクションとして読んでも決して裏切られません。面白いのは180%保証いたします。文庫を待っている場合ではありません!!


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