すぎなの風(ノルウェー編)       ∼北欧の北極圏・トロムソから∼

北欧の中のノルウェー、
北極圏でも、
穏やかで住みやすいトロムソから
お届けいたします。

雛祭りを前に ~ 日本の文化を伝える ~

2021-03-01 | 日本の文化

私には、日本に帰ると何かと持たせてくれたり
ノルウェーまで送ってくれる友人がいます。

「日本の文化を伝えてね」。
その心遣いに感謝し、
一部ですが、紹介いたします。

日本語教室、4人、3クラスに

この一年、日本人の母を持つ姉妹二人と
日本語を学んできました。
この1月からは、
両親ともノルウェー人の子も加わりました。
折り紙、日本のアニメ、漫画が大好きな女の子二人。

普段は3クラスでやっていますが、
2月17日、
女の子4人のアクティビティを試みました。

驚きの「雛飾り・立体カード」

まずは、「女の子の幸せを願う雛祭り」の話から、
日本のあちこちで、「雛飾り」が見られるという話。

その一つに、
毎年贈ってくれる友人の立体カードを見せました。
こんな凝ったカード、ここでは見かけませんからね。
驚いていました。

 
去年から来ている二人。
去年は気づかなかったことに、
今年は気づきました。

カードに描かれているものと
うちの天井から下がっているもの。


「これと、同じ!
 さかな、ねずみ、うさぎ、さる、とり!」

日本語で名前も言えて、嬉しそう。

そう、うちには
友人の80歳のおば様手作りの「吊り雛」があるのです。

千代紙、折り紙で雛飾り作り

ありがたいことに、うちの引き出しには、
たくさんの千代紙があります。

それぞれが好きな千代紙を選んで、黙々と折りました。


花も 顔も 着物の柄も 個性的!
かんたのおかあちゃんの「おはぎ」

さあ、次は、お茶とお菓子の時間。
去年から来て勝手を知っている二人は、
お茶を入れたり、
お母さんが焼いてくれたケーキを切って
お皿に盛りつけてくれます。

今年入った二人も
お皿とコップを並べます。

「皆で準備する」。

これも大事な日本の文化。
私は、そう思っています。

さて、

お菓子は、「おはぎ」。

友人が送ってくれた小豆ときな粉がある。

今年始めた二人は、
「となりのトトロ」で勉強中で、
先日、「おはぎ」が出てきた。

ということで、今回は「おはぎ」に決定!

ひょっとして、あの映画の「あれ」!?

ケーキとお菓子の時間には、
お迎えのお父さん、お母さんも参加。

「これは何?」と餡のことを聞かれ、
「小豆と砂糖で煮たのよ」と答えると、
「『Under the cherry blossom』のあれ?」。

『Under the cherry blossom』とは、
日本の映画「あん」

彼女は、5年前のTIFF(Tromsø International Film Festival)で

「あん」を見たそうです。

「あなた、彼女みたいに煮たの?
  一度食べてみたかったのよ!
  美味しいわ! 嬉しい!」

私もつい最近、ノルウェーのテレビで
「あん(ノルウェー語字幕)
」を見ており、
トクエさんに倣って丁寧に煮ていたのです。
(出来は、違うけど・・・)

「あなたたち、北海道から来たのね」
なんて、声かけながら。

まさか、ここで「あん」にも繋がるとは!

日本では、こんな丁寧に煮たことなかったなあ。
 

去年覚えた「うれしいひなまつり」も
二人は、しっかり歌ってくれました。

帰り際、お父さんに言っています。

「これ、日本のおばあちゃんに送りたい」。

なんと!
おばあちゃん、喜ばれるでしょう。

もう3月。

日本では、日々花が彩りを増していることでしょう。

いつも何かと応援してくださっている皆さん、
読んでくださっている皆さん、
ありがとうございます。

 中村麻美さんより (MK社のカレンダー 絵:中村麻美さん)

コメント
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