日曜日に、一宮の三岸節子記念美術館さんに伺いました。
三岸節子の作品のお勉強をする事を主に伺いましたが、企画展の「美人画 培広庵コレクション展」も拝見し、大変興味深く鑑賞することができました。
近代日本美人画家の系譜を全て網羅するような圧倒的な数の作品群、今まで知らなかった作家さんの作品も初めて拝見することができました。
特に山川秀峰の大正末から昭和初期の作品達は素晴らしく感じ、こうした近代美人画展の柱となる松園、清方、深水の作品の選択も、大変スマートで驚きました。
「どんなコレクターさんなのだろう?」と興味を持ち、帰りに学芸員の方にお聞きしましたところ、展覧会初日には一宮にいらしたそうですが、その他の個人的な情報は一切明らかにされていないというお応えでいらっしゃいました。
なるほど。。。
美人画の展覧会に今まで感じたことのないコレクションの一貫性、爽やかな印象はこのコレクターさんの素性が明らかにされないことによってより純度を高めたようにも思えました。
全国の美術館さんでこのコレクションの展覧会はお開きになっていらっしゃるようです。どこかでご覧になられる機会がございましたら、ぜひ足をお運びになっていただきたいと思います。
さて、三岸節子の作品は常設室だけの拝見となりましたが、やはり55歳を過ぎた辺りから、作品の重みが少し違ってくる、深みがましてくるなぁと感じました。
同じ年頃となり、節子さんのような長生きは決してできそうにありませんが・・これからを心して生きたいと強く思いました。