あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

第6回ぐるり一周葛飾探見歩行(東京)

2009-01-15 22:03:33 | 江戸・東京を歩く
 2009年1月12日(月・祝)



 成人の日、今年最初の葛飾探見歩行に参加した。
集合はJR常磐線の綾瀬駅東口。駅の北側にある東京武道館が、
足立区の成人式会場らしく、振り袖やスーツの新成人が、たくさん
駅に降りて会場に向かっていた。

 探見歩行の参加者は9人。10時2分に駅を出て、成人式とは逆の
南に向かう。

 小菅四丁目の白鷺公園のところで、古隅田川緑道に出た。東から
来た流れが90度カーブして南に向かうところ。


 ここで記念撮影をする。今日も地元の小学生2人が、お母さんと参加
してくれた。2人ともオーストラリア生まれだという。


 緑道は旧水戸街道に接して西に向かう。首都高速三郷線の高架下
をくぐり、綾瀬川の水戸橋を渡ると、北西に巨大な建物が見える。

 パラボラアンテナを上に向けたような大きなヘリポートもある、東京
拘置所である。

 橋の先は、旧水戸街道を少し進む。古い建物の材木店や黒壁の土
蔵、そば屋さんだったらしい木造の平屋など、街道をしのばせる建物
が残っていた。

 小菅一丁目の路地を北に入った。草津湯という銭湯が残っていて、
そばに小さな駄菓子やもある。店を切り盛りしているのは85歳の
おばあちゃん。50年近く続けているという。

 ちょうど帰ってきた息子さん(上の写真右端)は、この近辺の町並み
歩きなどをしているとのことで、「小菅たんけんタイムズ」という会報を
見せてくれた。

 また、最近上映された「20世紀少年 -第2章最後の希望-」と
いう映画の宣伝ポスターに、この店の写真が掲載されていると、その
ポスターの写真も見せてくれた。

 すぐ北にあるのが西小菅小。ここは安政6年(1859)から翌、万延
元年にかけ、貨幣の改鋳をした小菅銭座跡との案内板が立っていた。

 銭座は約4,600坪(15,000㎡)あり、ここで鉄銭を鋳造したという。

 学校の北側が東京拘置所。職員住宅に沿って東に回り、綾瀬川右岸
沿いに北に進む。拘置所の東側一帯の空き地に、14階建ての公務員
住宅4棟の建設が始まっていた。

 東京メトロ千代田線の高架そばまで進み、伊藤谷橋から堀に沿った
木道の遊歩道を西に向かう。途中から、東京拘置所の高い塀が現れた。
 

 遊歩道は、高架の東武鉄道小菅駅そばで90度カーブして、拘置所
沿いを南に正門前に向かう。
 
 正門近くに小さな小菅万葉公園があり、そばの拘置所の隅に、小菅
御殿石灯籠(いしどうろう)というのが立っていた。

 この場所は江戸時代、三代将軍家光が、治山治水農政に優れた関
東郡代伊奈半左衛門に、下屋敷(土地約10万坪)にと与えたところ。

 桜御影石のこの灯籠は江戸時代初期の作とされ、伊奈氏の小菅御
殿をしのばせる貴重な歴史資料として供覧しているという。

 明治12年(1879)、約7万坪を利用して小菅監獄が建てられ、以後
小菅刑務所を経て、昭和46年(1971)から東京拘置所となったようだ。

 拘置所の正門。この日は休日で門は閉じている。


 門の近くの建物に、こんな看板がある。知られた大物が仮出所する
ときには、保釈金数千万円とか報道されるが、そんな大金も用意して
くれるのだろうか。


 レンガ塀に沿って拘置所の南側を進むと面会所の門があり、そば
には差入店の看板が2つと、コーヒーショップがあった。

 拘置所の前でないと商売にならない、初めて見る店だ。

 正門前に戻り、首都高中央環状線の下から荒川左岸堤防に上がる。

 河川敷に、サッカーやラグビーの練習場になっている荒川小菅球技
場があり、そこが足立区と葛飾区との区界で、葛飾区の最西端になる。

 さくの手前が足立区で、向こうが葛飾区。やまさんは、用意してきた
「葛飾区最西端」の立て札を、そばの芝地にくい打ちした。

 球技場のそばの階段で、荒川を眺めながら昼食をする。雲が増えて
少し寒くなってきた。


 下流の河川敷に続く少年野球場を横切り、先ほど歩いた旧水戸街道
の先を進み、首都高の小菅ジャンクション下を越え、水道局の南にある
正覚寺に入った。

 明治2年(1869)、小菅県庁が設立した学制発布以前の公立学校
として、教育史上貴重な県立小菅学校の跡で、寺は校舎の一部にあ
てられたとの掲示があった。
 
境内には江戸時代の石仏が多く、四国八十八か所の砂を埋めた「お
砂踏み場」もある。

 南側で綾瀬川の歩道橋を渡り、下水処理センターの上に盛り土して
作った小菅東公園に上がる。池のある日本庭園も設けられていた。

 
 公園の東北に下り、折り返して南に向かう。こすげ小と綾瀬中の間を
抜け、小菅二丁目から堀切四丁目へ。

 旧小谷野小にある葛飾区民のためのリサイクル展示場に寄り、家具
のリサイクル品を見て、京成電車の南まで行き、別のリサイクル場にも
回る。旧小谷野小は無料の家具ばかりだったが、もう一つは、500円
と1000円で販売していた。

 堀切菖蒲園駅に向かうと、祖霊社という神社のそばに、菖蒲七福神と
呼ぶ石造りの新しい七福神が並んでいる。食べ物がよいのか、いずれ
もメタボ体質である。


 その後側の通りには、これも新しい、「堀切十二支神」と呼ぶ干支の
石像が、彫りの深い独特の表情で立っていた。

 右の子(ね=ネズミ)から左の亥(い=イノシシ)へと並んでいる。

 京成電車の堀切菖蒲園駅は近い。14時20分にゴールした。

 (天気 快晴後曇、距離 8㎞、地図(1/2.5万) 草加、歩行地 葛飾区)
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