2020年7月~12月上旬
今回は難しい言葉・用語から入ります。
熊本県立農業大学校では、各学科ごとにたくさんある農業機械を対象に、さまざまな点検整備を定期にやって、学生や研修生の農作業安全環境の確保に努めております。
なぜだか私は、その職場の『農作業安全委員会』の事務局をやっています。
さて、自転車のパンク修理なら誰でも個人でも出来ますが、自動車のタイヤとなるとそれなりの道具や知識が無いと難しいレベルとなります。
一般の修理工場や車両センターではそれが日常の仕事の範疇です。
これを学校、教育機関でやろうとする場合、法律的には、「労働基準法」の『労働安全衛生法』にいろいろと定められており、「職場における労働者の安全と健康を確保」するとともに、「快適な職場環境を形成する」目的で、その業務に携わる人には、特別教育が必要と謳われています。
この法律に基づき事業者(教育機関含む)等を監督するのが、労働基準監督署の業務の一つです。
学校現場では、『出来る人・腕に覚えのある人』的な人が、ある意味『力ずく・見よう見まね』やっていたのですが、この制度の完全遵守するために次の様な事に取り組みました。
①先ずは、『タイヤ交換における安全機材の充実(タイヤ固定器)の』これが今年の夏です。
『タイヤ交換の際には、破裂やタイヤの飛散を防止するために、(タイヤ固定器)を備えなければならないの』
『タイヤ交換』は、危険有害業務と定められており、必要な講義や実習の時間数も定められているのです。
そこで(タイヤ固定器)を作るために購入資材リストを作ったのが7月上旬です。
必要な材料を購入すると、K先生の手作りで、形になってきました。
枠が出来たら、いよいよ生コンの充填です。
夏の猛暑35度くらいの機械庫の中で、K先生・H先生と3人でやりました。
インスタントセメントをミキサーで練ります。
6杯ほど繰り返しました。
規定の量を流し込み、コテでなぞって形が出来ました。
完全に固まったある日、ペイントです。
(虎模様)を塗った時の写真は撮影したけど無くしました。
2020年12月上旬
いよいよ『労働基準法』U『労働安全衛生法』U『タイヤの空気充填の業務に係る特別教育』の実施をしました。
(タイヤ固定器)の上で、タイヤを固定します。
各学科から従事機会の多い職員を対象にした、講義&実習です。
講師は、研修部のK先生です
基本的な、タイヤレバーを使った、ホイールからのタイヤ外しです。
こちらは テコの原理を利用した通称『タイヤ外し器(手作り)』の使い方。
この後、現場を離れたので写真はありませんが、(チューブタイヤ・チューブレスタイヤ)のパンク修理・適正な空気圧確認、タイヤの取り付け・・・をやって特別教育を終えました。
根拠法は、労働災害防止業務従事者能力向上教育の危険有害業務に対する特別教育(法第59条第3項)です。
これらの中で特別教育を必要とする危険有害業務が定められており、必要な講義や実習の時間数も定められています。
今回の『タイヤの空気充填の業務に係る特別教育』もその一環で、他にもチェーンソー・グラインダーとか意外と身近なものがたくさん定められています。
熊本県立農業大学校には、各学科ごとにたくさんある農業機械・器具があります。
「災害の未然防止」を自主的に図る!
「先取りの安全」「災害ゼロからリスクゼロへ」!
を目指して、これからも計画的に点検整備や特別教育を定期にやって、学生や研修生の農作業安全環境の確保に努めていきます。
~お願いイイネなら、『熊本県人気ブログランキング』をクリックして、投票して下さい。