こういったタイトルの作品の場合、その動機や背景までは予想できませんが、 大まかなストーリー展開は誰でも想像できますね。
なので、この手の “確信犯的”映画の楽しみとしては、 ラストのどんでん返しの奇抜さや登場人物どうしの騙し騙されの心 理的機微を演じる表現力といったことになります。
その点でいえば、ラストのどんでん返しは、ほぼ“想定内” 。ただ、 それまでに埋め込まれていた伏線はうまく回収していました。
ということで、結局のところ本作品の出来は、 主人公の二人を演じたヘレン・ミレンとイアン・ マッケランによるところが非常に大きいわけですが、 それは見事な成果として際立っていたと思います。
落ち着いたテイストで、十分楽しめるいい作品ですね。