OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary Business People

〔映画〕孤狼の血

2024-11-30 09:21:52 | 映画

 
 2018年に公開された日本映画です。
 
 こういった特殊な世界をストレートに舞台にした作品は最近あまりお目にかかりません。“東映” ならではというところですね。
 
 キャスティングも、以前であればこういった作品の常連の役者さんがズラッと並ぶのでしょうが、本作の場合はいわゆる“芸達者” の面々を揃えたという感じでしょう。
 
 役所広司さんは、こういったトーンのキャラクタでも存在感抜群ですが、松坂桃李さんの熱演もよかったですね。あと、中村倫也さんの “狂気”がかった演技も印象的でした。
 
 続編もあるようなので、また機会をみてトライしてみたいと思います。

 

 

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異界にふれるニッポンの祭り紀行 (大石 始)

2024-11-29 19:40:50 | 本と雑誌

 

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 ちょっと変わったテーマを追った “トラベル・エッセイ” ですね。

 「ナマハゲ」以外には聞いたことのない祭ばかりでしたが、その背景やしきたりはその地の人々の生活に根付いたものであり、どれもとても興味を惹きました。

 ただ、それぞれの祭に関する記述については、実際に “祭” の現地に足を運び、自分自身の感性で “祭” が発するスピリットを体感してのものとはいえ、著者の大石始さんの体験の覚えが中心。“祭” の由来等にも少しは触れてはいますが、郷土史の引用程度のちょっと物足りない内容でした。

 そういった中でも、日本各地を巡って “祭” を取材し続けている大石さんならではの気づきは大いに首肯できるものでした。
 「佐八のかんこ踊り(三重県伊勢市)」の紹介に併せて、改めて “祭の多様性” を語っているくだりです。

(p164より引用) 写真に写る異形の踊り手たちを見ていたら「日本らしさ」とはいったい何なのか、よくわからなくなってきてしまった。
 日本には多種多様な祭りや踊りが継承されている。そのヴァリエーションはあまりにも豊富で、日本人である僕からしても「日本らしさ」という言葉の意味するものがわからなくなることがある。つまり、この列島ではひとつの強固な「日本らしさ」が存在するのではなく、その土地ごとに異なる「らしさ」が積み重なることで曖昧な「日本」がぼんやりと形成されているのだ。それが日本という列島のおもしろさであるとも思う。

 確かに「佐八のかんこ踊り」の被りもの(シャグマ)をみると、その異形に誰もが目を見張るでしょう。
 異形という点では、北の加勢鳥(山形県上山市)から南のヨッカブイ(鹿児島県南さつま市)、ケベス祭(大分県国東市)、パーントゥ(沖縄県宮古島市)も同様のインパクトですね。

 こういった独自性の強い “祭” が、かなり狭い地域において長い期間脈々と伝えられているのは驚きですし、とても貴重な “習俗の記憶” だと思います。

 

 

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〔映画〕グラディエーター

2024-11-28 09:48:07 | 映画

 
 2000年に公開されたアメリカ映画です。
 
 第73回アカデミー賞受賞作ということで流石に見応えがありました。
 
 主人公は実在の人物ではありませんし、設定も非現実的なところがかなりありますが、“歴史大作”として見えるようにしっかりと作り込まれた作品だと思います。
 
 ラッセル・クロウは、こういった地味ですが力強い渋めのヒーローが似合いますね。また、主人公を取り巻く面々に魅力的なキャラクターを配していたのも秀逸でした。

 

 

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〔映画〕ボディ・アーマー

2024-11-27 10:09:25 | 映画

 
 2007年に公開されたアメリカ映画です。
 
 典型的な“B級”アクション作品なので、特にあれこれコメントはありません。リアリティのない設定に一本調子のストーリー、織り込まれたサプライズも見え見えです。
 
 配信サービスの玉石混淆のラインナップを拾っていると、当然こういったジャンルの作品にもあたるのですが、それはそれで楽しみでもあります。
 観る作品のどれもこれもが“力作”“大作”ばかりだとそれこそ息が詰まってしまうでしょう。

 

 

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〔映画〕ラストエンペラー

2024-11-26 10:49:55 | 映画

 
 1987年に公開されたイタリア・中華人民共和国・イギリス・フランス・アメリカの合作映画です。
 
 公開時に大きな話題を呼んだ超大作で、坂本龍一さんによる日本人初のアカデミー賞作曲賞受賞をはじめ、第60回アカデミー賞9部門受賞したことでも有名ですね。
 
 主人公の愛新覚羅溥儀の生涯自体が超絶ドラマチックなので、映画という表現形式にそもそも相応しいのですが、さらに史実に拘らない演出でインパクトの大きな作品になったようです。

 

 

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〔映画〕レッド・ライト

2024-11-25 12:56:31 | 映画

 
 2012年に公開されたアメリカ・スペイン合作映画です。
 
 サスペンスタッチの設定やストーリーを楽しむというよりも、キャスティングとその役者さんたちの演技に魅せられるといった類の作品ですね。
 
 もちろんラストのサプライズも見どころですが、ロバート・デ・ニーロ、シガニー・ウィーバー、キリアン・マーフィーと芸達者が並ぶと、それだけでも期待値が高まります。
 とはいうものの、せっかくのロバート・デ・ニーロは、もっとあくが強くてもよかったような気がしますね。

 

 

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〔映画〕しあわせはどこにある

2024-11-24 16:46:15 | 映画

 
 2014年に公開されたイギリス映画です。
 
 “しあわせ探し” をテーマに、世界各地を回りながらさまざまな人たちに巡り合ってのエピソードを連ねたロードムービーですね。
 
 結局は予定調和的なエンディングを迎えるのですが、まあ、こういった軽めのハートフルコメディなのでそれも自然な作りでしょう。
 
 ロザムンド・パイクの出番が少ないのはもったいないですが、サイモン・ペグは彼ならではの “いい味” を出していたと思います。

 

 

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志摩半島殺人事件 (内田 康夫)

2024-11-23 19:02:06 | 本と雑誌

 かなり以前に読んでいた内田康夫さん “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “シリーズ全作品制覇” にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は「第25作目」です。今回の舞台は “志摩半島(三重県)”
 三重県は、唯一私が足を踏み入れたことがない都道府県です。せめていつか伊勢神宮は訪れたいと思っているのですが・・・。

 ミステリー小説ですからネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、このところのシリーズの中ではよく出来た方の作品だと思います。
 ここまで偶然が重なるかという点については、エンターテインメント作品の場合、ある程度やむを得ないでしょう。犯行の動機はありきたりではありましたが、その偶然の設定を思う存分活用した伏線の配置とラストのサプライズは見事でしたね。

 さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら” です。

 次は、「津軽殺人事件」ですね。

 

 

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〔映画〕神田川のふたり

2024-11-22 09:03:16 | 映画

 
 2022年に公開された日本映画です。
 
 神田川を舞台にした“青春ストーリー” ですが、ある意味“映画らしい”ともいえる一風変わったテイストの作品です。
 
 冒頭からの「長回し」という“つかみ”から始まり、奇妙なキャラクターが乱入する演出は好き嫌いが分かれるかもしれませんね。私の場合は、何度か途中で観るのをやめようかとも思ったのですが、結局最後までたどり着いたといった感じです。
 
 最後まで観通すと、清々しくもホッとした気分になれます。ラストシーンも秀逸でしたね。

 

 

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〔映画〕蛇のひと

2024-11-21 13:08:24 | 映画

 
 2010年に公開された日本映画です。
 
 「第2回WOWOWシナリオ大賞」を受賞した作品を、まずはTVドラマ化し、それを映画としても公開したものとのこと。
 シナリオが評価されたということは、素人受けする単純なエンターテインメント性は今一つということに気づきませんでした。
 
 サスペンスタッチなので、織り込まれたエピソードに工夫は感じられるのですが、全編を通した印象は、ストーリー展開に起伏がなく、観終わっても何も起こらず拍子抜けしたという感覚です。
 
  正直なところ、永作博美さんで何とか少し持ち直せたかなというところですね。
 
 

 

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〔映画〕ハリー・ポッターと秘密の部屋

2024-11-20 10:40:31 | 映画

 

 2002年に公開されたアメリカ・イギリス合作映画です。

 「ハリー・ポッターと賢者の石」に続く“ハリー・ポッター”シリーズの第2作目、前作の完全な続編になります。

 若年層を主なターゲットにしたファンタジー作品にしては、上映時間もかなり長時間に及びますが、物語の舞台がしっかりした時代観の中で設定されていて、モチーフも明確、さらには映像も綺麗ですから安定した品質で楽しむことができますね。

 とはいえ、連続して観るにはかなりのエネルギーが必要なので、ちょっと間をおいて第3作にもトライすることにしましょう。

 

 

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〔映画〕猿の惑星: 聖戦記

2024-11-19 11:58:47 | 映画

 
 2017年に公開されたアメリカ映画です。
 
 2011年に再度映画化された新しい「猿の惑星」シリーズ3部作の最終版ですが、本作を観て、改めて私の映画に対する“批評眼”の歪みを痛感しました。この作品に対する批評家の評価はとても高いのです。
 
 私の印象では、新シリーズも続編が登場するごとに品質が劣化していき、本作品に至っては正直なところ“駄作”といってもいいように感じていました。
 ストーリーは単なるリベンジもので、そもそもの猿と人との対立軸が矮小化してしまっています。途中に登場するキャラクタの位置づけもはっきりしません。
 
 どうやら、1968年の衝撃的な第1作目のメッセージ性は消えてなくなったようです。

 

 

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〔映画〕ダンケルク

2024-11-18 20:13:21 | 映画

 
 2017年に公開されたイギリス、オランダ、フランス、アメリカの4カ国合作映画です。
 
 第90回アカデミー賞では編集賞、録音賞、音響編集賞を受賞したとのことですが、確かにしっかりした作りの見応えのある作品だと思います。
 
 物語の中に複数の舞台とそれぞれに主人公を配した構成で、それらを必要以上に複雑に絡めないで無理なくストーリーを進めていきます。
 戦争映画にしては、あまり過激な戦闘シーンを織り込んでいないのも、映像で魅せる自信があるからでしょうか。

 

 

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きみは自由に生きているか (岡本 太郎)

2024-11-17 12:45:42 | 本と雑誌

 

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 岡本太郎さんの著作ということで、迷いなく手を伸ばしました。
 内容は、岡本太郎記念館館長でもある平野暁臣さんがプロデュースし “岡本太郎さんの言葉” を集めたものです。

 改めて岡本さんの “強い言葉” には大いに興味を惹かれ、また刺激をうけました。
 それらの中からいくつか覚えとして書き留めておきます。

 まずは、「きみは自分自身と闘え。」とタイトルされた小文から、いかにも岡本さんらしいメッセージが語られているくだり。

(p24より引用) 人はなんのために生まれてくるのか?
闘うためだ。
・・・
ほんとうの闘い、無目的的な闘いのことだ。
闘うなかでいちばんの強敵――
それは自分自身だ。
・・・
意味なく卑しく憤ってみたり、卑しく甘えてみたり、卑しく妥協したり。
そんな自分と闘わなきゃダメだ。 ほんとうの敵は自分自身なんだよ

 そして、こちらも “The TARO” というべきセリフです。

(p33より引用) 自分を信じるなんて、ないね。
逆に、自分だから叩きつぶしている。
そこから出てきたものだけが答えだからね。
「自分を信じる」なんていやらしいことはないよ。

 最後の1行は痺れますね。

 さらに続いて、「意味なんかあるものか。」との章。

(p134より引用) 意味なんかあるものか。
わからんところがいいんだ。
わかってしまっては頭になにも残らない。
芸術ってのは判断を超えて、
「なんだ、これは!」というものだけが本物なんだ。
「ああ、いいですね」なんてのは
「どうでもいいですね」ってことだよ。

 この切れ味も見事です。
 ともかく、岡本さんが発する言葉は、まさに“言霊”。眼を射る作品と同じく、そのインパクトは異次元ですね。

 

 

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〔映画〕パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々/魔の海

2024-11-16 10:06:39 | 映画

 
 2013年に公開されたアメリカ映画です。
 
 ちょっと前に「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」を観たのですが、本作はその “続編” です。
 前作との連続性が強いので、この作品単独では登場人物の位置づけがわからず、楽しみが半減してしまいそうです。
 
 まあ、エンターテインメントとしての “ファンタジー”性は前作の方が秀でているので、いずれにしても物足りなさが残る作品でした。
 
 さらなる続編を予見させるようなラストですが、現在まで制作されていないところをみると、シリーズ化するまでには至らなかったということですね。

 

 

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