![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/e8/b7cab20da740f82e9a843ccb1587b92b.jpg)
ワクチン接種が進み、
みなさまの抗体獲得も進んできたタイミングで
熊本地震で被災した築124年の納屋の牛木(小屋梁)を、
リビングに配置したお宅の、一年点検に伺ってきました。
(上記写真は竣工時)
玄関の飾り棚は、季節感溢れる小物たちで、お出迎え。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/c4/612bec374d313d3191f84190c2ace183.jpg)
引越し前の、仮住まい(お仕事場の事務所の寝泊まり)から
工事が始まって、どんどん、顔色が良くなっていったご両親です。
引越しの時のお喜びの時も、笑顔いっぱいでした。
一年過ごされてみて、お顔の表情がとっても
穏やかになられているのを拝見して
建て替えられて本当に良かったなと思いました。
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仮住まい時には、体調を崩されて
緊急入院なんてこともありました。
着工直前に、間取りの変更も行いました。
トイレを寝室横に移動。構造計算も一部やり直しに
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/9e/2d0ce7640a79636e1837eed05327dbd9.jpg)
それでも、その時の決断が、
こうして快適な住まいになっていることを思うと、
一手間を惜しんではいけないと、改めて思います。
娘さんが、仮住まい時のご両親の生活の様子を
観察して、その年齢的変化を見逃さなかったことが
大きかったのです。
当初は、大工さんが見つからず、
なかなか着工できないという事態もありました。
一度は、再建も諦められていて、家電製品も全て新しくされるなど
仮住まいをすでに、ご両親は終の住処として考えておられました。
しかし、コンクリート建築の中で、どんどん体調を崩していく
ご両親を見かねた娘さんが、費用を捻出することを決断。
『やっぱり、木の家に住みたい。。。。』
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結果的に、内部外部とも杉檜をふんだんに使いました。
(上記写真は竣工時)
心の中では、そう願っているご両親の内なる声を
代弁された結果です。
いつもは、施工者とともに尋ねる一年点検ですが
今回の点検は、設計監理者のみ行いました。
昨年の水害のあった地方の工務店さんだったからです。
もちろん、会社自体は無事。社員さんにも
大きな被害はなかったようですが
熊本地震の復興の次は、人吉球磨地方の水害復興と
お忙しいからです。
お電話でお話ししたところ、
図面を描いたり、現場に行ったりと
やはりお忙しいご様子でした。
不具合部分は、今回建具と木部の一部だけだったので
都合の良い時に、手直しに伺ってもらうことにしました。
木製の建具や、無垢の木を用いる場合
一年の気候変化で、反ったり、ゆがんだりもします。
いつものことです。
建主さんに事前に伺って、
訪問時には建具やさんもご一緒してもらうこともあります。
今回は、上記の理由から
後日の対応となりました。
感想を伺ったり、動線を拝見したりして
私自身の設計の気づきもありました。
具体的に、どんなことが、起きているか
HPに点検内容のレポートも載せました。
木の住まいに関心のある方、ご一読下さいませ。
いつもは、事前にアンケートを書いていただくのですが
コロナ禍で、ご両親の元へ帰省を見送られていた建主さまは
しばらく、住まうことができずにおられました。
これからは、しばらくは在熊。
これから、じっくりお住まいを味わっていただき、
おいおいアンケートも書いていただこうと思います。
美味しい手巻き寿司と、
おはぎをご馳走になりました。
ありがとうございました。
いつまでもお元気でいてほしいものです。