せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

収納で生活改善

2013年08月21日 | A03監理_神奈川県 横浜市O邸改修工事

面積を広げられない改修工事の場合、いかに使い勝手良くするかが、住み良くなる秘訣。

収納もきめ細やかに、必要なところに配置。

それでも、配膳したりするスペースも欲しい。

通常の配膳台兼ねるオープンタイプを提案したら、食器棚は壁に目一杯収納したい要望。

では、コレでどうでしょうか?
130821
↑下が空いているのは、籠に入れた野菜などの置き場。

スケッチのやり取りから出来た引き出し風、配膳台。

重いものも乗せるので重量用引き出しレールをチョイス。

うまく納められるか・・・不安をよそに、
家具担当のMさんが、面白がって作ってましたよ(監督さん談)とのこと。

出来上がりに依頼主さんも満足下さり、ほっ。

いつもキッチンはオリジナル設計。システムキッチンだとどうしても細かい部分で寸法が合わなかったり、希望に添うものがなかったり。それに、何をどこにしまう。どう使うは、キッチンに立つ方によってそれぞれ。

↓薄型収納は側面使いに。
130821_2
↓冷蔵庫上は
お菓子や軽いストック置き場に。買い替えも視野に入れ可動棚
130821_4
↓シンク手前のデットスペースはただのタオル掛けではありません。隠れ包丁差し
130821_5

「明るく広くなって、長居しそう」

出来上がりの感想を頂戴する。

ワーキングマザーが仕事で疲れていても家族の夕食づくりに、楽しくキッチンに立てることが、家族円満のまぁ必須条件と思っている当方としては、まずは良かったと胸をなでおろし。

もちろん、パパもお子さんもどんどん使って欲しい。

お子さんと一緒に料理がしたい!もかないます。

「出入りがしやすくなった」とパパの評価も上々とのこと、またまた、ほっ。

工事中は、それはそれはお疲れのところご不便をおかけしました。

これから、ゆっくり片付けていかれるとのこと。ますます仲良し家族でいて下さることでしょう。


国産材床板のアレコレ

2013年08月19日 | k01監修_神奈川県横浜市K学童クラブ改修工

国産材の床材と言えば、スギ、ヒノキが一般品。

その中でも節あり、節なし、など様々な等級(グレード)があります。

今日は、美的グレードではなく、実用的なお話。

学童クラブの床選びに保護者の皆さんにお見せしたのがコチラ。

1)ヒノキ節あり
2)スギ節あり
3)スギ圧縮材、35%と50%
4)スギ浮づくり仕上

130819

↑置いている床はサワラ10年経って亜麻色に。ヒノキもスギもやがてこのようになります。

冬場のビニル床の(塩ビシート)が冷たくて、児童が学童をやめていくというピンチ!

横浜の学童保育は市の補助金も頂いていますが、
児童が減れば収入源も減り、保育の月学費用がアップしてしまうのです。
補助費用も人数が少ないと補助額も下がります。

運営は保護者。

そこで、代々の保護者が積み立てた改修費を使って電気式床暖房を入れるということになりました。

ちょっと待って!

新しく入った保護者は慌てました。光熱費などもアップする。その辺りはどうするの?

ちょっと待って!

そんなに子どもを甘やかしていいの?家に床暖房なんてない。

という声が上がり・・・。

スギ板でどうよ。

と、私の提案。

あったかいし、夏は涼しいよ~。

皆、興味津々。サンプルをお見せしました。
各自が実際に触ったり、床に置いて足で乗りビニル床との違いを体感してもらうと

「うわぁ、あったけぇ。」

だよね。

ただし、スギ板は傷がつきやすい。圧縮木材もあるよ~高価だけどね~。
学校の床に最適。傷を気にするなら一番のお勧め。

一番の暖かみなら浮づくり仕上。
傷も目立たない。ペットを買っている方などにもお勧め。

暖かみもあり、傷もつきにくいのは、ヒノキ。

指導員さんから、子どもがおもちゃを落としたり沢山傷がつく。やっぱりそれが良い。

ということで、ヒノキ節あり(薬剤処理なし、節穴埋めなし)に決定。

使いながらの工事ですから、少しでも子どもの身体へのリスクを減らしたい。

130819_4

工事は、子どもが少ない夏休みかつ日曜日の工事。

それから、一年。そう、今日は一年点検でした!

余った材で設置したスノコも活躍。

130819_3

コマ回しで床に傷がつくので無垢材は困るという声に中止しなくて良かった。
ちゃんとベニヤを敷いて、そこでのみ遊ぶと、子ども達もルールを守ってた。

出来た当初は、こども達が気持ちい~と寝そべっていたというお話し。

まずは、良かった。

ほっとしながら、こども達を受け止めてくれているヒノキに感謝しました。


夏期休暇のお楽しみ

2013年08月17日 | ものづくり

やって来ました。私の手元に!

嬉しいです。ミラーレス一眼レフカメラ。Q10。

愛車up!同様、白黒カラーをオーダー。そんなところにこだわるから、時間がかかる、笑。
130817

ソニーがαを出した時は、やっとカッコいいのが出ると店頭に駆けつける程、注目したミラーレス。

デジカメ時代になってから、ニコンの一眼レフカメラをとうに使わなくなり、やはり写真に想いが込められなくなり、それでも、デジカメの軽さには替え難く、なのでミラーレス一眼に注目していたのでした。

その時は、プラスチックの感じがなんだか、もの足りず。(←キャノンのステンレス製IXYが愛用だったこともあり)

手にしっくり来ない。レンズの互換性がない。で見送りました。

今回、とうとう手に入れたのは、ペンタックス。

本格的にはソニーの進化したバージョンが欲しかった。重かった。

で、今回は相棒お勧めのコレ。

なんと言っても軽い!手にしっくりした。可愛い。

そして、望遠レンズもあり、満足。

店頭では値段を見ずにいろいろと手にとり、馴染むものをセレクトし、量販店の比較表で機能を比べて、予算内。即決め、カラーセレクト後納期に2週間程。

コンパクトカーで、最大限のパフォーマンスを得たように。

コンパクト一眼で最大限のパフォーマンス写真を撮ります!

難点はファインダーが別売りなので、シーンに集中出来ない。

一眼レフカメラといえども、違う使いこなし方がありそう。

カバーや、替えの電池も購入して、ワクワク。
これから一緒に楽しくお出かけしようね!

余談:

使う目的は、、、あるプレゼのため。

それに参加すること自体「やめとけ」の相棒が、そのためにカメラが居る~と騒いでいたら、こんなのあるよと教えてくれました。

へぇ~、珍しく協力的?と思ったら、自分だったらこのカラーだな(色が選べる)と、なんだ自分が欲しかったんだ!

で、素直に従ったら、別売りマニュアル本をプレゼントしてくれました。

じわじわと巻き込みながら、応援者を増やしたいと思います。


「脱・グローバル論」読書中

2013年08月13日 | まちづくり

私の取り組み、森と樹と建築を繋ぐことは、、、内向きなので、脱グローバルとも言える。
また創設しようとしている『森林通貨』の概念は国土内の循環システムなので鎖国に近い。

雇用を産み出すには、もうこれしかないんじゃないか?という極論でもある。
外国も外国人も好きですから誤解のないように。

もっと、足下を見よう!というのが自分への戒めであり、提案。

それでも、国の政策も、マスメディアもグローバル化!を叫び、
また都心で生活していると溢れる物に、フッと我を失い、
別にこのままの便利快適な都市生活で良いんじゃない?と
気持ちがぐらぐら~と揺れる訳です。

そう、自分がピエロに見えてくるってやつです。
それでも、それでも、湧き上るモヤモヤを抱え、そこにこの「脱・グローバル論」の本。

「持続な能なビジネスを、、もう一度国内に拠点をもどしてやっていきたいというふうに考えるセンスのいい経営者が、(中略)いる。」(平川克美氏)

「センスのいい経営者」

そうそうこの響き~が今の私には必要です。

「居場所と出番がある社会」って良い言葉だと思いますけど(中略)どうやって誘引していくのか。その回路が見えないというのが、この社会の問題なのかなぁと。」(中島岳志氏)

そうそう回路を考えてるから迷路に入る。

自分の思考の確認作業に、にやにやとしていたのでした。

講談社から出ている「現代ビジネス」主催のシンポジウムをまとめたものですが、
この先もかなりにやけながら読みそうな予感です。


保育園の音環境

2013年08月13日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事

今日は、保育園の吸音材設置テストのことを法人さんを伺って許可頂いた。

これから、吸音パネルの試作と、実験が始まる。

お忙しい中時間を作って下さった保育園の先生方には感謝!

また、園の給食もお昼に頂き、ごちそうさまでした。

午後には、研究者の明治大学のU先生のサテライトオフィスに伺って、研究メンバーと合流し、具体的な作り方と、面積計算、吊るし方などの検討を行う。

一つ、夏の宿題が進んで嬉しい、笑。

保育園の音環境の指針は特に日本の建築の法的な基準は存在しない。

実際には園児の声で、保育士さんは非常に過酷な状況(工場内の騒音に等しい園もあるとか)にある。

ということを、私は母校熊本大学のK先生の講演で数年前に聴いた。

先生は、音環境改善に取り組む第一人者。

私は、その話しを伺ってから、ずっと気になり、設計した保育園の環境を少しでも良く出来ればとの想いから、先生の研究室を訪問。

実際に残響時間を測定し、数値の高い室を改善することに。

新しい取り組みにワクワクです。

K先生お勧めのポリウールという材を使ってメッシュ布でくるみ、そこにこども達に絵を描いてもらったらな、というのが私のアイデァ。

天井吊りなので、ホコリが溜まったら洗濯が出来ると良いな。というメンテの感覚と、どうせなら楽しくしたいというもの。

そして気になる費用ですが、今回は先生方が研究費をゲットされたタイミングだったので、試作品はつくって頂けることに!ラッキーです。

この流れで、良いものが出来、良い環境になり、研究成果もあがれば最高です。

これから、研究室の学生さんには協力な戦力になって頂きます。こちらも心強いです。