せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

出番は遅い建築士

2011年03月31日 | まちづくり

大きな災害には2つのビジョンが必要だと思います。

まずは、救援支援の体制を整えること、そして新たなまちづくり体勢づくりのビジョンを描くチーム。

政治的なことはあまり意見したくいないのですが、今回の被災状況から、目の前にある問題にすぐに取り組むリーダーと、数ヶ月後、数年後、そして未来の日本の組み立て直しを検討するリーダー、この二人は別のチームで同時に動きはじめなければならないと、最初に地震が起きた時、感じました。

自民党が入閣を断り、思想の違いで致し方ない側面はあると思うものの、後者チームの日本のリーダーは果たして存在するのでしょうか。思い当たりません。

ぜひ、建築家も加えたチームづくりを望みます。

そして、今回痛感したこと。食・医・住が支援の順番だということ。

水、食べ物の救援物資、そして医師、看護士、消防士、など命に関わる方の救援が
まずあって、建築士の出番はすぐには、ありません。そのもどかしさを特に今回は大きく感じました。

しかし、今後は、様々なところで支援活動をすることになるでしょう。
所属する団体でも支援活動体勢は整いつつあります。

また現実に復興のこと、これから動く現場のことを考えると、自身の仕事に受ける影響も大変に大きいことが予想されます。

混乱を心して受け止め、被災地のことを忘れず、原発の動向を見据えながら家族を守ることも、備えも怠らず、それでいてリラックス出来るように務めてみたいと思います。


2度打ちのめされて

2011年03月31日 | ワーク・ライフ・バランス

3月も今日で終わり、慌ただしい年度末が,今年は大きな意味を持つ節目の年度末です。

この節目に、震災のことを少し書いておこうと思います。

東北地方の地震、津波の被害は映像でしか見ていません。しかし、打ちのめされました。

建築の力、人間の微力さ、そして自分自身が何も出来ない無力さに打ちのめされました。

更に、原発事故の国の対応に追い打ちを掛けられました。

最初の爆発で何が起きたのか、保安院の説明を聞いた時、我が国の安全管理はこの程度なのだ・・ということが露呈され、更なる恐怖感を抱きました。

そうです。2度打ちのめされたのです。

映像で感じることと、実際に体験することは10倍もの違いがあると思います。

もし、その場にいたら、足がすくみ鳥肌が立ち震えが来て、涙を流していたに違いありません。あるいは恐怖におののき叫んでいたか、、、いえ、ただ呆然としていたかもしれない。

何度も流される津波の映像に感覚が麻痺しないよう、心していました。

私たちはただ、恐いわね~と見ている訳にはいかない。そして、親を亡くす、子を亡くす、住まいを亡くす、まちを失う、そういった悲しみや恐怖を感じて、そして次にすることを考えることが必要なのだと思います。

この感覚を忘れない。打ちのめされても、恐れても、私たちは生きて行かねばならないと、この震災後は目の前のことを粛々と続けるということで自身を保って来ました。

正直なところ、3.11後は、新築のことを考えている場合なのか疑問もよぎり、無力さに考える気力が萎えてしまっていました。

そんな中、建て主の皆さんから、こんな状況でも何とか建てたい、お願いしたいという想いを受けて、そして、協力事務所の方の行動力などに励まされ、気を奮い立たせることが出来、感謝しています。

これからの生活、仕事、子育て、全てに影響が出るでしょう。理性を失わず、そして人間の感覚をごまかさず、出来ることに取り組みたいと思います。


地盤調査ローム層の確認

2011年03月28日 | a02監理_神奈川県S保育園新築工事

晴天に恵まれ、今日は地盤調査です。

110328

近隣や過去のデータから、ローム層がある(しっかりとした地盤のこと)と思われたのですが、結果は、ちゃんとありました。

いろいろな地盤調査を見て来ましたが、これほどはっきりとロームの土の色が、その上の部分の黒土と分かれているのも、初めてです。分かりやすいと言ったら!!

110328_2

平坦な土地で調査もしやすく、作業されている方からは、ちらっと笑みもこぼれました。

全体の結果が首尾よく出て、基礎の設計がうまく行くように祈りながら、現場を後にしました。


東日本大地震に関連して

2011年03月13日 | ワーク・ライフ・バランス

12日(金)の夕方、当事務所にて地震を体験致しました。ニュースによると震度5強の揺だそうです。

まず、事務所スタッフ、家族ともケガなく無事であることをご連絡します。

故郷の熊本をはじめ、関西方面等からも心配のメール、電話を沢山頂きました。

ありがとうございました。

被災地での避難生活の皆さまを思えば、本当に対した被害もなく、今のところ日常生活に支障なく過している私たち。心苦しいものがあります。

余震も幾度かあり、油断は出来ない状況です。

明日より輪番停電が始ります。

週末は、幸いに停電を免れたため、出来る限り家事を済ませ、非常食と水の確保など停電前に出来ることを準備しました。

明日からの生活状況、仕事の進捗も分かりませんが、とにかく出来ることを落ち着いて行っていこうと思います。

今は祈ることしか出来ませんが、まだ避難が出来ていない方々の救出、避難への救援が少しでも早く進みますように。


東大に缶詰め

2011年03月07日 | 子ども・環境

先週末は3日間、こども環境アドバイザーの資格更新のため、学会の講習会に参加しました。開催に尽力頂いた方々と、新しい出会いに感謝です。

4年前の第1回目の講習会からパワーの衰えない講師陣に驚き。

その分野の第一人者である先生方から、保育やまちづくりの実践者、遊びの提供者まで様々。

新しいプログラムと、学術的に増えている情報と、自分の記憶力のなさに苦笑いしながら、楽しんできました。

前回には、なかった話で目から鱗だったり。

そう、そう、そうなのよ~と、日頃考えているこども環境の問題点や方向性が出されて嬉しい。

一方で講習の間に痛ましい事件が起きて、話題になったり。

講習の内容はココではお披露目出来ない(禁止事項)なのが残念ですが、仕事で建主や当事者、ママ達と話す機会があったら、どんどん広めて行きたいですね。(それがこども環境アドバイザーの使命でもある)

追伸:東大からは、スカイツリーもよく見えました。ややスケール感を失いそうな程、高いです。デザイン的には・・・ノーコメント。