あしひきの やまどりのをの しだりをの ながながしよを ひとりかもねむ
これは、百人一首の柿本人麻呂の歌。
「あなたの祖先?」と面白がって、小学校4年生の時に、学校で習字の時間に先生が私に教えてくれた歌です。百人一首との良き思い出。
意味はかなりおませな内容ですけど・・・。
昨今の朝晩の涼しさに、しんみりとしてきました。
秋の夜長を一人寂しく寝るという歌が、似合う季節になって来ましたね。
先日友人から届いた便りにも、9月は寂しくなると書かれていました。まさにこの歌のようですね。
この夜長にぴったりの本を、建築専門書の横で見つけたので、購入。
本との出会いも、一期一会。
英訳もあり、写真もあり。
この余白使い、分厚さ。
↓柿本人麻呂のページ
どれも芸術の香りするもの。
まずは日本語の歌を読み、余白に、歌の想いを馳せ
英訳を声に出して読み、その表現にをふんふんと納得し
次のページをめくって、歌のイメージをどう切り取っているか写真で確認する楽しみ。
ひとつの歌で3回、じっくり味わえます。
熊本から横浜に戻り、自然恋しいというのもあるかもしれません。
寝る前のひと時にぱらぱらとめくりながら、
鈍った感性を研ぎすますこと。
自分を癒すこと。
日課に出来たら(そんな心の余裕が欲しい!!)と想いを込めて。
余談
和訳の最後に、「恋しいあなたを遠くに置いて」とあります。
子どもの時、その絵の感じから人麻呂はあまり美男子とは思えず、恋人の居ない一人身を嘆いている歌だと思っていました。
恋人は居たのですね?訳者の想定かもしれませんが。
遠距離恋愛でしょうか。いやいや距離は心の距離かもしれません。