この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

子供たちは夜と遊ぶ。

2005-05-26 22:35:26 | 読書
辻村深月著、『子供たちは夜と遊ぶ』読了。

彼女の前作にしてデビュー作、『冷たい校舎の時は止まる』を自分は高く評価しています。
精神世界を舞台にしたミステリーと聞くと、何じゃそりゃ?って感じですが、きっちりとミステリーとして形を成しているところに非常に感心しました。
いやはやこれがデビュー作というのだから、まったくもって大したものだと読後感嘆したものでした。
で、『子供たちは夜と遊ぶ』は彼女のデビュー第二作になるのですが、、、少しだけ、心配もしていました。
何といっても前作があれだけの傑作だったので、まさかスカを掴まされるとまでは思っていませんでしたが、それでも期待するものも大きいですから、平均点的な作品では困るわけなんですよ。
えぇ、困ります。
超絶的な傑作でないと、困る。(←勝手な肩入れですが。)

そして今、『子供たちは夜と遊ぶ』を読み終わって、自分は充足感に包まれています。
期待をはるかに上回る出来でした。
自分の目に狂いはなかったです。
断言しましょう、辻村深雪は日本を代表するミステリー作家になる、と。

本来であれば、ストーリーなどを紹介すべきなんでしょうけど、う~ん、何ていうか、どうレビューしたところで陳腐なコメントになりそうで、できないんですよね。
自分のレビュアーとしての力量のなさが恨めしいです。
ふぅ、なんともツライ。

とにかくお勧めです。
ただし、所々残酷なシーンもあるので、そういったものが苦手、という人は読まないほうがいいかもしれません。
でも、ラストシーンの最後の二人の会話は、、、読んでて、ジーンときちゃうことは請け合いです。(←ちょいネタバレ。)
コメント (8)
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