このたび第六回うおのめ文学賞の審査結果が発表され、ショートショート部門において『対決』が栄えある優秀賞をいただきました。
正直驚いています。
よかったよ、といってくださった方は少なからずいたのですが、何ていうか、自分は生涯そういった賞関連の栄誉とは無縁だろうと思っていたのです。
本当に嬉しく思います。
うおのめ文学賞実行委員会の方々、そして『対決』を読んでくださった皆様、ありがとうございました。
ところで、感謝の意を述べた同じ記事で恐縮ですが、自分はどうしても一つだけ告白したいことがあります。
黙っていればわからないことだとは思いますが、心苦しいのでいってしまいます。
実は『対決』は書き下ろしではありません。
自分は以前ミステリー小説好きのサークルに所属していました。
そのサークルの有志数人と同人誌を作成したことがあり、『対決』はそこで一度発表した作品なのです。
同人誌の部数は四十部弱ぐらいだったと思います。
サークルの会員に無償で配布しました。
けれど、ただの一人からも作品の感想はもらえませんでした。
面白かったとも、面白くなかったとも、誰からもいってもらえませんでした。
読んでくださいとお願いしても、読む、読まないは個人の勝手だろ?と突っ返されたこともありました。
『対決』を書いて、それなりのものを書いたと自負していたのですが、それでも誰からも相手にされないのであれば書く意味などない、そう思いました。
それからはすっかり創作意欲も失せ、『対決』も封印することにしました。
そして数年が過ぎ、ネットの友人からうおのめ文学賞への投稿を誘われました。
そのとき頭に浮かんだのが、長く封印していた『対決』でした。
誰からも顧みられなかった作品に、もう一度だけ誰かに読んでもらう機会を与えたかったのです。
誰かに、面白いといってほしかったのです。
幸いうおのめ文学賞の投稿規定には投稿作品は書き下ろしでなければならない、という一項はありませんでした。(もしあればこの作品を投稿することはありません。)
ですから自分が別に規定違反を犯した、と思っているわけではないのです。
ただ、選考委員の方々が『対決』を優秀賞として選出する際、うおのめ文学賞のために書き下ろした作品であるという心証が加味されていたなら申し訳ない、と思うのです。
もしその場合は受賞は辞退させてもらっても構いません。
しかし、今回選考委員の方々に優秀賞に選んでいただいて、長い間心にどっかとのしかかっていた重石から、やっと解放された気がするということだけは是非いっておきたいのです。
これで自分もようやく一歩前に進めるんじゃないか、そう思っています。
正直驚いています。
よかったよ、といってくださった方は少なからずいたのですが、何ていうか、自分は生涯そういった賞関連の栄誉とは無縁だろうと思っていたのです。
本当に嬉しく思います。
うおのめ文学賞実行委員会の方々、そして『対決』を読んでくださった皆様、ありがとうございました。
ところで、感謝の意を述べた同じ記事で恐縮ですが、自分はどうしても一つだけ告白したいことがあります。
黙っていればわからないことだとは思いますが、心苦しいのでいってしまいます。
実は『対決』は書き下ろしではありません。
自分は以前ミステリー小説好きのサークルに所属していました。
そのサークルの有志数人と同人誌を作成したことがあり、『対決』はそこで一度発表した作品なのです。
同人誌の部数は四十部弱ぐらいだったと思います。
サークルの会員に無償で配布しました。
けれど、ただの一人からも作品の感想はもらえませんでした。
面白かったとも、面白くなかったとも、誰からもいってもらえませんでした。
読んでくださいとお願いしても、読む、読まないは個人の勝手だろ?と突っ返されたこともありました。
『対決』を書いて、それなりのものを書いたと自負していたのですが、それでも誰からも相手にされないのであれば書く意味などない、そう思いました。
それからはすっかり創作意欲も失せ、『対決』も封印することにしました。
そして数年が過ぎ、ネットの友人からうおのめ文学賞への投稿を誘われました。
そのとき頭に浮かんだのが、長く封印していた『対決』でした。
誰からも顧みられなかった作品に、もう一度だけ誰かに読んでもらう機会を与えたかったのです。
誰かに、面白いといってほしかったのです。
幸いうおのめ文学賞の投稿規定には投稿作品は書き下ろしでなければならない、という一項はありませんでした。(もしあればこの作品を投稿することはありません。)
ですから自分が別に規定違反を犯した、と思っているわけではないのです。
ただ、選考委員の方々が『対決』を優秀賞として選出する際、うおのめ文学賞のために書き下ろした作品であるという心証が加味されていたなら申し訳ない、と思うのです。
もしその場合は受賞は辞退させてもらっても構いません。
しかし、今回選考委員の方々に優秀賞に選んでいただいて、長い間心にどっかとのしかかっていた重石から、やっと解放された気がするということだけは是非いっておきたいのです。
これで自分もようやく一歩前に進めるんじゃないか、そう思っています。