この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

007/慰めの報酬。

2009-01-17 21:56:57 | 新作映画
 ダニエル・クレイグ主演、マーク・フォスター監督、『007/慰めの報酬』、1/17、Tジョイ久留米にて先行上映で鑑賞。2009年6本目。

 今回の『007』は愛する女性を喪ったジョームズ・ボンドが彼女の死の真相を探るという、いわば復讐譚です。
 が、そのことは一旦忘れて下さい。笑。
 何しろボンドってば、真相への手掛かりになる人間を次から次へと片っ端に殺しまくっちゃうんですから。
 まぁそれを不可抗力だった、手加減出来なかったのだ、ということにしてもいいんですが(積極的に殺しているように見えますけどね)、知り合ったばかりの大使館の女性職員と(特に必要もないのに)あっさり懇ろになるのは、ちったぁ喪に服そうとは思わんのかい!とツッコミたくなること必至です。

 むしろ売りとなるのは二時間弱というタイトな上映時間の間に、これでもか、これでもかと詰め込まれたアクションの数々でしょう。冒頭のカーアクションを皮切りに、民家の屋根を伝っての追跡劇、足場を舞台にしたロープ・アクション、ハイチでのボート・チェイス、年代ものの輸送機による空中戦と、本当に感心するぐらいアクションが詰め込まれています。

 ただ、、、そのアクションはハイレベルなものではあるものの、若干既視感を伴うものでした。手持ちカメラで撮影された映像や目まぐるしいまでのカット割りなどは特に『ジェイソン・ボーン』シリーズの影響を色濃く受けているように感じられます。
 例えどれほど影響を受けていたとしても、それを上回るものであれば問題ないのですが、残念ながら本作のアクションは『ジェイソン・ボーン』シリーズに遠く及ばず、といった感じを受けました。
 これはつまり、そのままマーク・フォスターとポール・グリーングラスの(アクション映画監督としての)才能の差なのでしょう。

 些か厳しいことを書きましたが、それはあくまで映画史に残る傑作である『ジェイソン・ボーン』シリーズに比べればの話なので、本作を単独で観た場合、決して出来が悪いということはありません。
 むしろアクション映画の真髄は肉弾アクションにあるのだな、ということを再確認させてくれる良作だったと思います。

 お気に入り度は★★★☆ お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

 次回鑑賞は『シャッフル』(1/31公開)の予定、、、だと思います。笑。
コメント (4)
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