goo blog サービス終了のお知らせ 

この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

史実ってそんなに重要なのか?

2013-12-19 22:00:38 | 新作映画
 ある映画を観て、面白い、面白くないと思うのはその人の自由だと思っています。
 なぜなら、それまで生きてきた人生が人それぞれ違うのですから、映画を評価する際のポイントも違っていて当然だからです。
 自分のフェイバット・ムービーは『ショーシャンクの空に』ですが、この映画が嫌いだという人がいても別段不思議ではないし、腹も立ちません。
 逆に嫌いな理由をきちんと説明してくれたら、そういう見方もあるのかと感心することもあるぐらいです。

 しかし、先日とある映画に関するまとめ記事を読んでいて(こちら)、非常に不愉快な思いをしました。
 その映画とは山本兼一の直木賞受賞作を映画化した『利休にたずねよ』です。

 最初に断わっておくと、自分はこの映画を観てはいません。観る気もないです。単純に言って趣味ではありません。

 にもかかわらずなぜブログに取り上げる気になったかというと、そのまとめ記事は『利休にたずねよ』を徹底的に否定する内容だったのですが、否定する理由が一言で言えば「史実と異なるから」だったからです。

 あのさぁ、、、言っちゃなんだけど、「史実」ってそんなに重要ですかね?
 「史実」を基にした映画を作る場合、「史実」に忠実でなければならない?
 馬鹿馬鹿しいって思いますけどね。
 過去に作られた「史実」を基にした映画だって、「史実」に忠実に作られたものなんてないんだから。
 だいたい「史実」なんて言ったって、何百年も前に起こったことなんて細かいところまではわかっていないんだし。
 桶狭間の戦いでどうして数で劣る織田軍が今川軍を破ることが出来たのかはわかっていないし、明智光秀がなぜ主君である織田信長を弑したのかもわかっていない。
 歴史なんてわかってないことだらけなのに、何ゆえ忠実でなければならないのか。
 
 「史実」っていうのは結局史書ではこう記されています、ってことなんですよね。
 だから、史書で記されてない部分でこんなことがあったのかもしれないと想像の翼を広げるのはまったく自由だと思うのだけれど。
 それを一々「史実と異なる」だの「歴史の捏造」だのと騒ぎ立てるのは頭が悪すぎます。

 まとめ記事のコメント欄には「茶の湯の起源が高麗にあるなどと誤解させる映画は許しがたい」みたいなことが書かれてあるのですが、映画レピュアーのカゲヒナタさんによるとそんな主張はされていないそうです(こちら)。
 観る人が観れば違うのだなぁと思いました。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする