この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

悪くはないんだけど、って感じだった映画『キャプテン・フィリップス』。

2013-12-02 22:22:45 | 新作映画
 ポール・グリーングラス監督、トム・ハンクス主演、『キャプテン・フィリップス』、11/29、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞。2013年57本目。


 2013年の劇場鑑賞映画ベストテンは既に発表しました(未だに誰からも相手にされてないけど!)。こちら
 もちろんこの記事を書いた時点では2013年に鑑賞する予定の映画をすべて観ているというわけではありません。
 まぁでも自分の好きな映画の傾向ぐらいは把握しているので、この先観る映画にベストテンに食い込む作品はあるまいと予想したのです。
 この先観る予定の映画の中にはアルフォンソ・キュアロン監督の『ゼロ・グラビティ』とこの『キャプテン・フィリップス』も含まれています。 
 尋常じゃなく前評判が高い『ゼロ・グラビティ』ですが、自分は映像先行型の作品を高く評価することがないので、ベストテンには入らないだろうと思いました。

 で、『キャプテン・フィリップス』です。
 自分はポール・グリーングラスが監督した『ボーン・スプレマシー』と『ボーン・アルティメイタム』がすべてのアクション映画の中で二番目と三番目に好きです(一番はやっぱり『ターミネーター2』)。
 なので当然『キャプテン・フィリップス』もそれなりに期待するものはあったのですが、それでもベストテンには入らないだろうと思ってました。
 大した根拠はなかったんですけど、強いて言えば、実話を元にした作品を観て面白いと思ったことがあまりないから、かなぁ。

 実際観ての感想は、う~~~ん、悪くはないんだけどなぁ、っていったところでしょうか。
 前半、海賊たちが貨物船を乗っ取るところまではそれなりに盛り上がるんですけどね。
 中盤以降、海賊たちがフィリップスを人質に救命艇で脱出してからは若干テンションが下がってきて、アメリカ海軍が出張ってきてからはもうダメでした。どう見てもフィリップス救出までは時間の問題だろうとしか思えなくて…。
 
 たぶん事実がそうだから、映画の中のフィリップスもそのように行動したのだと思いますが、フィリップスがやたら海賊たちを挑発するような行動を取るんですよ。「ションベンをしたい」と言って海賊たちを騙し、いきなり海に飛び込んだり、「何もするな!」と海賊たちにきつく言われたにもかかわらず、こっそり遺書を書き出したり…。
 これが助かる望みがまったくない、絶望的な状況下であれば話は分かりますよ。一か八かで行動を起こさないといけないってこともそりゃあるでしょう。
 でもこの場合そうじゃないんですよ。目と鼻の先にアメリカ海軍の駆逐艦がでーんと見えてるんです。
 それなのに何で自力で脱出しようとするのか、家族に向けて遺書を書かなきゃいけないのか、さっぱりわからない。
 救命艇の隅っこでアメリカ海軍が救出してくれるのを大人しく待ってればいいのに、としか思えませんでした。

 まぁそういうふうに思うのも自分が捻くれてるからだろうと思います。笑。
 最初に言ったように映画としての出来は決して悪くないです。
 さすがはグリーングラス!と思えるドキュメンタリータッチの描写は健在ですし、アメリカ海軍の全面的な協力の元で撮影されたクライマックスの救出劇は迫力がありますしね。
 ただ、自分としてはグリーングラスには『ボーン・スプレマシー』や『ボーン・アルティメイタム』のような娯楽作を撮って欲しいなぁという願望があるので、つい辛口な評価をしてしまうのかもしれません。


 お気に入り度は★★★☆、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする