写真は本文とは関係ない、新しく作ったペーパーオブジェです。
毎年年末に近づくと図書館に行きます。
もちろん年末以外でも図書館に行くことはあるのですが、年末に行くのはジェフリー・ディーヴァーの新刊を借りるためです。
去年は『バーニング・ワイヤー』、一昨年は『007 白紙委任状』を借りました。
そして今年も上手い具合にディーヴァーの最新刊、『シャドウ・ストーカー』を借りることが出来ました。必ずしも借りられる保証があるわけではないので、運が良かったです。
本書のような¥2000を越えるハードカバーはなかなか買うことが出来ず、そのため図書館で借りているのですが、今年ディーヴァーは『ポーカー・レッスン』という短編集も出版されたので、そちらの方は買いました。
出来が悪いとまでは思いませんでしたが、正直切れ味は今一つだな、と感じました。ディーヴァーの本領は長編作品でこそ発揮されるのだろうと思いました。
で、『シャドウ・ストーカー』ですよ。
「ドンデン返しの帝王」という異名を持つディーヴァーですから、こちらとしてもそれなりに身構えてはいるんですよね。
にもかかわらず、今回も上手い具合に騙されちゃいました。
ミステリーとしては上出来の部類だと思います。
が、、、読後感はあまりよいものではありませんでした。ミステリーではない、ドラマの部分で納得の行かない箇所があったのです。
どういうことかというと、今回の主人公はキャサリン・ダンスという女性なのですが、彼女の魔性の女っぷりが頂けなかったのです。
若干ネタバレ気味で恐縮ですが、あの展開だと同僚刑事であるマイケル・オニールがあまりにも不憫すぎる…。
まぁ作者のディーヴァーとしてはそこら辺も含め、次作に読者の興味を惹きたかったのだと思いますが、自分としてはそれはないだろうと言いたくなりました。
ついつい意味不明なクレームをつけてしまいましたが、前述の通りミステリーとしては上出来の部類なのです。
騙される快感に浸りたい、もしくは自分は騙されない自信がある!という人は必読だと思います。