この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

理想的なリメイクだと思った『シン・ウルトラマン』。

2022-05-16 21:24:34 | 新作映画
 樋口真嗣監督、斎藤工主演、『シン・ウルトラマン』、5/15、イオンシネマ福岡にて鑑賞(ACチケットBA、鑑賞料金1000円)。2022年18本目。

 まず『ウルトラマン』と自分の関係性について書くと、子どもの頃は『ウルトラマン』がすっごく好きでしたよ。
 『仮面ライダー』より断然『ウルトラマン』でしたね。
 しかしあれから時が過ぎ、いつの間にか『ウルトラマン』を見なくなりました。
 平成以降の作品はほとんど未見です。
 何でかな~、大人になったからでしょうか。
 だとしたらつまらない大人になってしまいました。

 そんなつまらない大人になってしまった自分から観た『シン・ウルトラマン』ですが、よかったですよ。
 過去作へのリスペクトは忘れず、同時に現代的な解釈もなされていて、さらに個人的なフェチもしっかりあって、理想的なリメイクだと思いました。
 
 とはいえ、欠点のない作品というわけではないんですよ。
 今回ウルトラマンになる神永を斎藤工が演じ、そのバディとなる浅見を長澤まさみが演じます。
 繰り返しますが、二人はバディなんですよ。
 お互い相手のことをやたらバディバディと連呼します。
 じゃあ二人がバディとなるに至った何かしらのエピソードがあるかというとこれが何もないのです。
 ただ単に上司がバディとして組むように命じただけ。
 バディものってお互いをバディと認めるに至ったエピソードが不可欠だと思うんですけどね。

 でもそういったものも含めてウルトラマンだと思いました。
 だってオリジナルの『ウルトラマン』でハヤタ隊員の私生活が描かれることなんてなかったですからね(なかったですよね?)。

 小ネタもいくつかは笑えました。
 割り勘を提案する宇宙人って単純に笑えるんですけど、そうじゃない人も多いのかな。
 匂いフェチネタは感心はしませんでした。
 でもあれはあれでアリなのでしょう。

 一番感心したのは地球を、というか、人類を滅ぼそうとするのが光の国だったことです。
 オリジナルでは徹頭徹尾人類の味方だった光の国が人類を滅ぼそうとするのは意表を突かれました。
 でもその方が説得力があるかもしれないなと思いました。
 ウルトラマンが人類の味方で、ウルトラマンの出身地である光の国も人類の味方だったとしたら、じゃあなぜ彼らはそんなに人類の味方をしてくれるのか、って話になりますからね。

 何だか褒めているのか、貶しているのか、よくわからないレビューになりましたが、とにかく個人的には面白く観れました。
 ただ、人に薦められるかというとちょっとどうかな、と考えてしまいますね。
 本作はそれだけ人を選ぶ作品だということです。 

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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