この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

いろいろと考えることはあった『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』。

2020-08-09 22:59:35 | 新作映画
 ダニエル・シャイナート監督、マイケル・アボット・Jr主演、『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』、8/9、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13にて鑑賞。2020年24本目。

 3時間かけて小倉まで絶対に観たい『鬼手』を観に行くのか、それとも1時間かけて天神までそれなりに気になる『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』を観に行くのか、すっごく迷ったのですが、迷った末に『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』を観ることにしました。
 はっきり言ってお世辞にも出来のいい映画ではありませんでしたが、まぁいろいろと考えることはあったので、観て損をした、とまでは思わなかったかな。

 ジークとアール、そしてディックのバンド仲間3人組はバカ騒ぎの挙句ディックが大怪我を負い、とある秘密を知られたくなかったジークたちはディックを病院前に打ち捨て、隠蔽工作を図るのだが、、、というお話。

 ジークたちが秘密を知られたくなかった、というのはわからないでもないです。
 ただ、そうは言ってもディックは町の人間が誰も知らない余所者というわけでも何でもないので多少隠蔽工作をしたところで3人がその夜バカ騒ぎをしていたことはすぐにわかることなんですよ。
 だったら最初から秘密を秘密としてひた隠しにして、バカ騒ぎをしていたらディックが大怪我をしました、とでも警察に説明すればそれで済むはずのことなのに、どうしてそうしないのかなぁ?
 ジークが根っからのバカだったのか、それともパニくってたのか、もしくはそのどちらもだったのかもしれないですけどね。
 まぁいずれにしても、フツーだったらこんな隠蔽工作はしないよなぁとしか思えませんでした。

 《ここからネタバレ》
 ジークたちがひた隠しにしておきたかったこと、それは彼ら3人がジークの持ち馬であるコメットと獣姦していたことでした。
 はぁ、なるほどね、とは思ったのですが、シークの説明が要領を得ないものだったので、ディックがどのようにコメットと性行為をしていたら結果大怪我をしたのか、よくわかりませんでした。
 っていうか、司法解剖の結果、ディックの直腸から馬の精子が採取されたとか監察医が言ってましたよね?
 え?ディックがコメットを犯していたのではなく、コメットがディックを犯していたってこと?
 それはさすがにあり得なくない?
 だって体重400キロを超える馬が文字通り人間に馬乗りになって、人間がそれを支え切れるわけがないもの。

 本作は実際に起きた事件に着想を得て作られた作品とのことです。
 でもその実際に起きた事件って(確か)単にある男が馬とセックスしようとして蹴り殺された、ってだけの話だよね。
 別におかしくも何ともない三文ネタを無理やりミステリー仕立てのコメディにしようとしているから、全体的に無理やり感が否めないのでは、と思いました。

 ところで、、、ジークたちは馬とヤッテいたことを必死になって隠そうとしました。
 隠さなければいけないことだから、隠そうとした、そうですよね?
 でも、どうなんですかね、馬とヤることって本当に隠さなければならないことなんでしょうか。
 だって現代は多様性が認められる時代、なんでしょう?
 もし馬を人間と同様に愛する人がいて、馬と性行為していたら、それって異常なこと?
 どこからどこまでが正常で、どこからが異常なのか、自分には永遠にわからないような気がします。

 お気に入り度★☆、お薦め度★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

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