頭がいいとはどういうことか、一言でいうのは難しい。
それは時と場合、さらには文化と時代によって違うからだ。
例えば機転が利くことを頭がいいということもあるだろうし、ただ単に学歴を示す場合もあるだろう。
もしかしたら頭がいい=額で釘を打てる、なんて思っているプロレスラーもいるかもしれない。いないことを願ってやまないけれど。
ここに頭がいいということを知識が豊富であることと定義した男がいた。
名前はA.J.ジェイコブズ。職業は『エスクァイア』(知ってる?自分は初耳。)編集者。
彼は三十半ば過ぎ、自らの知的レベルの急落を自覚した。
いかん、なんてことだ、仮にも神童と呼ばれていたこのぼくが。
一念発起した彼は『ブリタニカ百科事典』(以下『ブリタニカ』)を読破しようと決意する。
日本人にはおそらくブリトニー・スピアーズよりも、もしかしたらブリタニー・マーフィよりも馴染みの薄い『ブリタニカ』であるが、欧米人には知識の結晶であるらしい。
地球上のあらゆる事象と歴史上のあらゆる事件がそこにはすべて載っているとでもいうような?
といっても無論日本人である自分は『ブリタニカ』の実物にお目に掛かったことはないのだけれど、だが書籍版が1400ドルもするのであれば(1ドルが119円だとして166,600円、手元にある広辞苑が6500円だから、およそ値段を比較すれば25倍)それなりに知識が詰まっているであろうことは疑いようもない。
が、ここで誰もが疑問に思うだろう、百科事典を丸暗記したからといって頭がいいってことにはならないんじゃない?
ごもっとも。
A.Jが『ブリタニカ』読破を目論んだのは実はもっと俗な理由があって、彼の父親が信じがたいほどの勉強家で、A.Jは父への対抗心で父がかつて為しえなかった『ブリタニカ』読破にチャレンジするのだ。
この『驚異の百科事典男』はA.Jが『ブリタニカ』を読み進める際に書き留めていた読書日記が元になっているので、『ブリタニカ』に載っている蘊蓄はもちろんのこと、その蘊蓄をA.Jがいかに実生活で役立てようとしたか、そして役立てることが叶わなかったかが書いてあります。
その失敗談がまた笑える。
単なる蘊蓄本とは一線を画す読み物なので、興味を持たれた方は是非。
ps.個人的にはmaさんにお薦めします。理由は読んでみればわかります。
それは時と場合、さらには文化と時代によって違うからだ。
例えば機転が利くことを頭がいいということもあるだろうし、ただ単に学歴を示す場合もあるだろう。
もしかしたら頭がいい=額で釘を打てる、なんて思っているプロレスラーもいるかもしれない。いないことを願ってやまないけれど。
ここに頭がいいということを知識が豊富であることと定義した男がいた。
名前はA.J.ジェイコブズ。職業は『エスクァイア』(知ってる?自分は初耳。)編集者。
彼は三十半ば過ぎ、自らの知的レベルの急落を自覚した。
いかん、なんてことだ、仮にも神童と呼ばれていたこのぼくが。
一念発起した彼は『ブリタニカ百科事典』(以下『ブリタニカ』)を読破しようと決意する。
日本人にはおそらくブリトニー・スピアーズよりも、もしかしたらブリタニー・マーフィよりも馴染みの薄い『ブリタニカ』であるが、欧米人には知識の結晶であるらしい。
地球上のあらゆる事象と歴史上のあらゆる事件がそこにはすべて載っているとでもいうような?
といっても無論日本人である自分は『ブリタニカ』の実物にお目に掛かったことはないのだけれど、だが書籍版が1400ドルもするのであれば(1ドルが119円だとして166,600円、手元にある広辞苑が6500円だから、およそ値段を比較すれば25倍)それなりに知識が詰まっているであろうことは疑いようもない。
が、ここで誰もが疑問に思うだろう、百科事典を丸暗記したからといって頭がいいってことにはならないんじゃない?
ごもっとも。
A.Jが『ブリタニカ』読破を目論んだのは実はもっと俗な理由があって、彼の父親が信じがたいほどの勉強家で、A.Jは父への対抗心で父がかつて為しえなかった『ブリタニカ』読破にチャレンジするのだ。
この『驚異の百科事典男』はA.Jが『ブリタニカ』を読み進める際に書き留めていた読書日記が元になっているので、『ブリタニカ』に載っている蘊蓄はもちろんのこと、その蘊蓄をA.Jがいかに実生活で役立てようとしたか、そして役立てることが叶わなかったかが書いてあります。
その失敗談がまた笑える。
単なる蘊蓄本とは一線を画す読み物なので、興味を持たれた方は是非。
ps.個人的にはmaさんにお薦めします。理由は読んでみればわかります。