けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

裁定

2007-03-14 23:52:32 | football

uefa.comより
UEFA管理委員会および懲罰委員会は、スペインで先週行われたUEFAチャンピオンズリーグの終了時に起きた衝突について、両クラブに25万スイスフラン(155,772ユーロ、2393万5,120円)の罰金を科し、バレンシアDFダビド・ナバーロを7ヶ月の出場停止処分とした。

公式レポート
代表者とレフェリーの公式レポート、および映像の証拠を検討した結果、UEFA懲罰委員会はまた、バレンシアおよびインテルナツィオナーレ・ミラノ両クラブの数名の選手について、試合終了のホイッスル後に生じた衝突の件で出場停止処分を科した。この試合は0-0で終了し、トータルスコア2-2、アウェイゴールの差でバレンシアが準々決勝進出を決めた。

他の処分
ナバーロに加えて、インテルDFニコラス・ブルディッソ、マイコンが6試合の出場停止。バレンシアDFカルロス・マルチェナが4試合、インテルDFイバン・コルドバが3試合、インテルFWフリオ・クルスが2試合、それぞれ出場停止処分を受けた。

FIFAへの要請
UEFAはナバーロのサスペンションについて、他のあらゆるコンペティション(国内リーグ、ナショナルチームを含む)にも適用するようFIFA理事会に要請することを発表した。ナバーロ以外の選手に対するサスペンションの適用は、UEFAの大会のみとなる。処分決定の文書を受け取った後、3日以内の控訴が認められる。

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ということで裁定が下りました。
ナバーロは1年くらいだめなんじゃないかと思っていたので、7ヶ月で済んだのかーと最初は思ったのですが、他の選手への裁定を見て考えが変わりました。仕方ないことだけれど、厳しいですね。「試合」ではなく「月」でサスペンションが下っている。マルチェナはUEFAの試合のみのサスペンションなので、CLの試合ともしかしたらスペイン代表の試合も含まれるかもしれない。でもリーガには出場できます。だけどナバーロは来シーズンの10月くらいまでは、一切の公式戦に出場できないことになるわけですね。
ナバーロへの懲罰という意味では仕方ないと思うのですが、バレンシアは苦しくなる。たとえば今週末、サスペンションのアジャラさんに代わってナバーロがアルビオルとCBのコンビを組むとみられています(たぶんまだサスペンションが適用されないだろうから出られると思います)。でもこの先それができなくなるわけですから。CLのほうも、CBはアジャラとアルビオルの本職が2人っきり、がんばってモレッティ。ピボーテはアルベルダ&ビアナに、超がんばってパジャルド。
罰金以上に、これこそがバレンシアというクラブが受けなければいけない罰だということのようです。

インテルのほうも大変だなあ…。仮にこの処分がEUROの予選で消化できるとしても、処分を受けた選手全員が南米の選手なので代表の試合で消化することはできない。今のままだとインテルは優勝するでしょうから、そうすると来シーズンの予備予選もない。ということは本戦のグループリーグにまるまる出場できなくなる。選手層は厚いでしょうからバレンシアほど困った困ったにはならないと思うんですが。

そんな顛末でありました。


後から追加:控訴
夜になって、バレンシアは今回の裁定について控訴することを公式サイトで発表しました。まだざっとしか読んでいませんけど、
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バレンシアはUEFAの当該委員会に対し、3日以内に今回の裁定(ダビド・ナバーロに対するもの、マルチェナに対するもの、罰金)が極めて不当であると控訴するつもりである。

UEFAの制裁決議書は、水曜日の正午に到着したことを確認した。まず最初に、この決議書は形式的なもので処分の一部について述べたものであり、従って法的な正当性を持つものではないことを示さなければならない。完全な書類は後から届くものであり、その法的な争議に目を通し、我々は控訴の基盤とすることになるだろう。我々は今回の制裁決議について、マルチェナおよびダビド・ナバーロに対する制裁と同様に経済的制裁の賦課についても、極めて不当であるとする。クラブは法的に認められた3日以内に控訴を示すつもりである。控訴の内容について今言えることは、私は主張するが、数日の間に法的に正式な決議書を受け取った後、決議に対する正式な書類を作成することが必要になる。

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難しい。医学用語も難しいけど法律用語もよくわからないです。ともかく正式な書類が到着後にすべての制裁決議について控訴を行う予定である、ということです。
世間一般的には、おとなしく裁定を受け入れろということになるかもしれませんが、クラブと選手を守ることができるのはクラブでしかありません。制裁が不当であっても正当であっても、控訴することが無謀で分をわきまえてないとしても、裁定をできるだけ軽くする努力がしばらく続けられることになりそうです。