オサスナ。ベティスのファンの方、ヌマンシアやレクレファンの方には申し訳ないが、本当に良かった。結果から言えば、オサスナは勝つしかなかったわけですから。スタジアムで一緒に戦うファンたちも熱かったし、それが報われて良かった。
プラシル! イグアインの早い時間のゴールで、どうなってしまうんだこれは…と思っていたら、まもなく決め返した同点ゴール。イケルの気が抜けていたかどうかは知りませんが、エリアの外、少し離れたあたりからのシュート(しかも左寄り)、あれはやっぱりプラシルらしい。あれで少し落ち込みかけたスタジアムが、一気に気持ちを盛り返した、そんなゴールでした。2年連続の残留争いは大変でしたが、ちゃんと仕事をする、チームの中心選手になれているのが嬉しいところ。
そしてファンフランのゴラッソ! マドリー相手で、しかも残留を決める勝ち越しのゴールを決めた。格別だったでしょう。試合後にファンに埋もれてもなお嬉しそうなファンフランでした。ポルティも見たかった、ちょっと。
(Diario de Navarraの山のような画像集。
1、
2)
殊勲の2人。予備校のパンフレットなんかにどうだろう。
Gracias, Cruchaga
放送には入っていませんが、この試合で引退となるオサスナのカピタン、クルチャガは、パルコ(ロイヤルボックス)で他の選手たちに囲まれて「川のように泣いた」(Diario de Navarraの表現)んだそうです。そんなクルチャガの、
試合後のインタビュー。ここへ来てクルチャガインタ連発ですが、心の琴線に触れる声、なんです。長年過ごしたスタジアムで、ファンたちの前で、残留を決めて現役生活を締めくくることができて、本当に良かった。
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何か聞かれても、この通りだった、と言うだけだよ。私はじゅうぶんに楽しめなかった。なぜなら、昇格を目指していたのに阻まれた時のことを思い出してしまって、私たちは負け始めていたし…しかし先行きが変わっていった。ヤロが点を決め、2点目はファンフランがゴラッソを決めて。最後の時間は、比較的落ち着いていたよ。
パルコに上り、ピッチを振り向くことができた。とても美しかったよ。私は涙を止められなかった。こんなに泣くとは思っていなかったのに。パルコに上った時、これが選手としての私の最後の瞬間なんだと気づいた。階段を上っていくとき、私は崩れ落ちてしまった。私は幸せで泣いたんだ。振り返って、ファンが私の名前を歌うのを聞いて、それはスペクタクルなことだった。
プリメーラに残留すること、それだけが私が持っていた夢だった。それを私たちはかなえたんだ。バルセロナの選手たちが、それをどう感じるか、私にはわからない。でも、私が世界一幸せな男だということは確かだよ。
この試合のことは、すべてが飛ぶように過ぎていったようだ。とてもエキサイティングだったよ。明日になって、報道や写真を見て、どうやってすべてのことが起きたのか知るんだろうね。
ただのお祭り騒ぎではいけない。私たちは、もっと前に、こうしなければならなかったんだ。私たちはとても幸福だ。でも、生き残りを最終節に祝うのは、痛みでもある。私たちがした唯一のことは、すべき課題だったのだ。2シーズン続けて最終日に生き残りを決めること、それは偶然ではない。幸福感を満喫したら、分析をしていかなければならない。
義務を果たした、という感じを受けている。落ち着きと注意を取り戻し、すべてを尽くし、チームを生き残らせた。今は、まるで宝くじが当たったようだよ。ずっと過去からのオサスナに、大きな感謝がある。クラブは続いていき、私たちはそこを通り過ぎていく。私は1人の選手に過ぎないんだよ。ホアキン・ソルチャガを思い出したよ。若い頃から、オサスナとは何かを私に教えてくれたんだ。
私には写真があり、思い出があり、メダルがある…それは、家の壁に飾っておこう。時が過ぎて、過去に何があったのかを思い出す時のためにね。
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7を背負うカピタン2名
08/09 Liga Espaonla 1a division Jornada 38
CA Osasuna 2-1 Real Madrid CF
オサスナの得点:プラシル(15)、ファンフラン(60)
マドリーの得点:イグアイン(11)
GK:イケル
DF:ミチェル・サルガド(不運な退場)、ガリー(57、テバル)、メツェルダー、ミゲル・トーレス
MF:ラス、ファンデルファールト、マルセロ、ロッベン(77、フンテラールはその後不運な退場)
FW:ラウル、イグアイン
もう何を細かく書くこともないのですが、雑感程度にいろいろと。
マドリーは、現時点で可能な限り真面目にやっていたというか、あれでも必死であったと思います。だからといって、シーズン真っ只中とか首位を争っている頃と同等にというのは、フィジカル面でもメンタル面でも、いつもと違う選手たちの組み合わせから言っても、無理なんでしょう。もう半歩とかもう一歩とか、あるいはもう一息の丁寧さとか配慮とか、その辺が足りないのは仕方がない。
いつもと同様に、ラスより後ろにいたりなぜか左ラテラルの面倒を見ているラウルを見ると、もう休ませてしまえば良いのに、と思う。ですが、オサスナと残留を争う他のクラブへの手前(あからさまに戦力を落とすことは公平でないと思う)、また真っ向から自分たちの手で残留を確保するために勝負するオサスナへの敬意のためにも、できる限りのベストを組むしかなかったのかなとも思います。あとはイグアインが、容赦なく元気なのは素晴らしい。シーズンの最後くらい、やさしくね。
サルガドのロハ、フンテラールの立て続けのアマリージャ&ロハは、不運でした。今になって、ベルナベウでの埋め合わせをしたんだろうか。プラシルは倒れやすい選手なので(たぶん本人に悪気はなく、本当に倒れやすいだけ)、その辺りもサルガドにとっては不運なこと。フンテラールは…覚えたスペイン語で何か言ったのだろうか。以前、やはり覚えたばかりのスペイン語で審判に何かを申し上げたベッカムが、あっという間に退場になったことがありまして、たしかその件で幸谷さんか誰かが、外国人がスペイン語で文句を言う(おそらく少々汚い系の)と退場にされやすい、ような話があったのを思い出しました。
おまけ
昨夜のごたごたに紛れてしまいましたが、ナダル……負けちゃった。最初のセットを落としたのを見て、あれ? と思っていたのですが、結局……。放送もほとんどまともに見ていないのですが、ラファ、かなり疲れがたまっているんじゃないだろうか。あとは膝か。マドリーでフェデラーとやったファイナルも、何か粘れなかったし。まだこの先もあるわけですし、この際、うまく休んでくれれば良いと思います。
で、それじゃあベルダスコを応援しようかと思ったら…ベルダスコも負けちゃった。ジョコももう負けているし、今年のローランギャロスは波乱ですね。