けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

ゴレアドール考

2009-06-04 21:27:27 | football
エル・パイスより、今シーズンのリーガ・エスパニョーラのゴレアドールさんたちについて。
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ゴレアドール、そしてそれ以上
フォルラン、エトオ、ビジャ、上位3人合計で90ゴールはリーガ記録。

3人の選手で決めたゴールは総計90、これは、105ゴールを記録したバルサを除く、他のすべてのリーガのクラブの今シーズンの得点を上回るものだ。78年のリーガの歴史上、上位3人が決めたゴール数の最高記録となった。マンチェスター・ユナイテッドは今シーズン計68ゴールだ。ピチーチを目指したフォルラン32ゴール、エトオ30ゴール、ビジャ28ゴールの結果は、あらゆる数字の記録を打ち破った。3位のビジャでさえも、他の4リーグ(ドイツ、イタリア、フランス、イングランド)の得点王を上回っている。ヴォルフスブルクのDzekoは27ゴール、インテルのイブラヒモビッチは25ゴール、トゥールーズのGignacは24ゴール、チェルシーのアネルカは19ゴールだった。22ゴール決めて4位のイグアインも、イングランドの得点王アネルカを上回っている。この記録と同等なのは、スペインでは6位のアンリとネグレドだ。

リーガ・エスパニョーラの1試合あたりの平均ゴール数は2.90で、これはブンデスリーガの2.92に次ぐ数字だ。プレミアは2.51だった。このスペインの平均得点数は、過去10年で最も高いものである。
「勝利による勝ち点3というものは、選手や監督に非常にポジティブなインパクトを与えるものだ。」とマドリディスタのレジェンドであり、1991年のピチーチだったエミリオ・ブトラゲーニョは考察している。

今シーズンの記録に最も近かったのが89/90シーズンで、ウーゴ・サンチェスが38ゴール、ポルスターが33ゴール、バルタサールが18ゴールをあげた。このときマドリーはチームとして107ゴールを記録し、リーガの首位を走っている。1951年のサッラ38ゴール、セサル29ゴール、パイーニョ21ゴールのことを考えてみる。
「以前、我々の時代は16チームしかなかったが、今は20チームだ。30試合だったのが今は38試合だよ」。これは、1969年から71年まで、3シーズン続けてピチーチになったアトレチコのレジェンド、ホセ・エウロヒオ・ガラテの意見だ。
「エトオの結果はノーマルだろうが、フォルランの場合は驚くべきことだ。低い位置で戦い、動き回り、25~30mからシュートを打つ…3人とも最後のスピードがありGKの前で非常に効果的に動く。ビジャはどのサイドにいても危険で、ゴールに向かうのが上手だ。アトレチコとバレンシアがその順位にいるのは、それぞれフォルランとビジャのおかげだ。しかし、もし1人残さなければならないとしたら、私はフォルランを残す。それに、もう30年がたった。フットボールは近年良い方向に変化してきた。フィジカルトレーニングの面でも、チームの動きとしても大きな違いがある。以前は、チームはもっと動きが少なかったよ。」

ブトラゲーニョはこう分析する。「現代的なフォワードは、非常によく(組み立て、試合に)参加する。素晴らしい選手であり、かつ優れたシューターだ。ゴールしないとしても非常に素晴らしい。この3人は、特にそうだと言える。ビジャは総合的に見て完璧だ。1トップでも2列目のFWとしてもプレイできる。視野があり、テクニックがあり、空中を制している。スピードがあり、だからといってフィジカル的に並外れているわけではない。スペイン代表で絶対的な存在であり、目覚しい成長を遂げている。フォルランは、もっと参加する必要がある。彼はマークを受けていないときには非常に素晴らしい。しばしばどちらの足でもシュートを打ち、左利きでないのにエリア外から左脚でシュートする。これはペナルティエリアに右から入るせいだろう。そして彼は非常に効果的で、確実だ。エトオはスピードがあらい、野心があり、非常に集中している。バルセロナはフォワードにとって理想的なチームだろう。今のエトオは、私の頃のマドリーでのウーゴ・サンチェスと同じようだ。エトオはまだほんの若い頃にマドリーにやってきて以来、非常に素晴らしいスピリットを持っている。」

それでもこの3人は、ヘディングスコアに関しては平凡だ。フォルランが頭で決めたのはわずかに1ゴール。エトオとビジャは2ゴールずつだ。「ゲームのシステムが、古いやり方のセンターフォワードではなくなっている」と、80年代のマドリーにおける偉大なヘディングゴレアドールであったカルロス・サンティジャーナは言う。
「キニやサトルステギ、ルベン・カノ、それから私のような選手は、どんな時でも可能な限りエリア内で勝負しシュートを打った。その最後の継承者はモリエンテスだ。彼らは絶滅しかかっている。今回の3人は、GKの近くでチャンスを作る必要がない。彼らは、スピードと機動性をベースにした、非常に素晴らしいテクニックを持っている。フォルランは最も予測不可能な存在だ。どのポジションにいても、驚かされるよ。彼が25mの距離からシュートを打つかそれとも30mからか、右に行くか左に張り付いているか…予測できない。」

フォルランは、ほぼ完璧な両脚利きで、右脚で16ゴール、左脚で15ゴールを決めた。また同様に、自分たちのピッチ(カーサ)で18ゴール、敵のピッチ(フエラ)で14ゴールと、こちらもバランスが取れている。エトオとビジャはより片脚利きで、それぞれ右脚で22ゴール、20ゴール、左脚で5ゴールずつを決めている。そして、彼ら自身のスタジアムでより危険な存在だ。

「Ambidiestro(両脚利き)? フォルランはambisiniestro(災難が重なる、くらいの意味?)だよ。彼がどこへ動き、どこで一刺しするかわからないんだから。」とジョークにするのは、1977年と78年にバレンシアでピチーチを獲得した、マリオ・ケンペスだ。
「彼らは3人の侵略者だ。エトオはメッシやアンリと組んで素晴らしかったが、最近の何試合かではネガティブな流れの中にいた。ポジションをメッシと入れ替えて、右ウィングにいることがあったからね。ビジャは、チーム内のスポーツ以外の問題による、逆流の中を泳いでいた。それでも彼はコンディションを保ち、最終的にバレンシアでの私の記録である28ゴールにまで到達した。」と、“エル・マタドール”は締めくくった。

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昨日のマルカだったかASには、ビジャかフォルランか!とかいう見出しがあった気がします。マドリーさんの秘密のお買い物メモの予測です。監督がペジェグリーニになったから…フォルラン…デルビー・マドリーがさらに危険になってしまうではないですか。
サンティジャーナによれば、モリエンテスは絶滅動物の最後の生き残りだそうです。大事にしてやってほしいもんだ。
でも、確かにモリエンテスはカベッサで有名ですが、そんなにがっつり中で勝負というイメージはないんですよね。むしろ相手DFとまともにフィジカルで当たったら、勝てない気が……。うまいなあと思うのは、相手DFの動きを予測して、シュートを打つためのスペースを作るとか、そういう動き。飛び込まずに、一歩止まってマークを外してボールを受けたりすると「お」と思います。もっとも、今シーズンはまともに良い状態で見た記憶がないので、どうにも評価しようがないような気もしてますが。
エリア外からでもどんどんシュートを打つわけではないので、中で勝負といえばそのとおりか。でも、モナコ時代はジュリと前後することもあったし、リバプールでもゴールから離れたところにいたり(だから結果が)、バレンシアでだって最前線ではなくビジャを立てるポジションだったり。モリエンテスなりの現代への適応もあるのかな。



誕生予告
雑誌『Diez Minutos』によると…という、ワイドショー的ニュース。いくつかのニュース(ABC.eselmundo.estelecinco.esなど)を総合してまとめますと、

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火曜日、レストラン『バロック』のオープニングに出席した、ミチェル・サルガドから、喜ばしいニュースが聞かれた。
「今シーズン、俺たちは何も手に入れられなかったが、少なくともちょっとポジティブなことがあるんだ。」
笑いながらそう語るサルガドによると、妻のマルラ・サンスが3人目の子を身ごもっているとのこと。
「予定は9月だ。まだ少しあるが、妻は順調だし、俺たちは幸せだよ。」

またこの席でサルガドが暴露したところによれば(いいのか?)、ラウル・ゴンサレスとマメン・サンスのところにも、5人目の子が誕生するということだ。7月1日で結婚10周年を迎える2人には、既にホルヘ(9歳)、ウーゴ(11月で7歳)、エクトル&マテオ(同じく11月に4歳)の4人の息子がいる。ラウルとマメンの2人は女の子を欲しがっていて、マメンは双子を身ごもっていた際に、次のようなコメントをしている。
「女の子を授かるのが大きな夢なのよ。私は毎日、子供たちがどうやってサッカーをして、ケンカをするかっていう…世界中の男の子たちがするあらゆることを見ているのよ。」


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という感じです。記事内で、ラウルの5人目の子供を表すのに「hijo(息子。女性形のhijaだと娘)」という単語が使われていたのですが、これはまだ性別を特定できない場合として使われているのか、それとももしかしたら、5人目も男の子に…家庭内フットサルとかできそうですね。
ところで、このサルガドが出席したレストラン『バロック』のオープニングについてですが、グティも出席していたようです。というか、グティがMotoGPのフォンシ・ニエト、ラファ・メディナという友人たちと共にオープンした新レストランだそうです。グティさん、トルティージャひっくり返してます。拍手。




そんな感じで硬軟混ぜたオフらしい記事。

次のステップへ

2009-06-04 06:37:01 | football

これが本当に最後
いつもはたいてい午前10時とか11時から始まるバレンシアのトレーニングですが、水曜日のトレーニングは18時から。そして前日からの告知によれば、これが今シーズン最後のトレーニングになります。特に何もなければ、モリエンテスにとっては、正真正銘最後のバレンシアでの1日。

トレーニングは、やっぱり今日もトレーニングではありませんでした。オフィシャルストアで…また「聖体拝領」って単語が出てきたんですが、何だろうこれ。オフィシャルストアで買い物をした聖体拝領の年齢の子達、ってことかな。選手(全員ではあありませんが)、コーチたちが子供たちをパテルナに迎え、ボールを使った練習やミニゲームをし、セサルをシュート攻めにした…ようです。子供たちは、最後にお茶と軽食をご馳走になり、写真や選手のサインをお土産に帰宅。


そんなモリエンテス最後の日でした。
モリエンテスの次の行き先については、昨日、アンデルレヒト(ベルギー)がオファーを出したというニュースが出ていました。バレンシアでの最後のプレスカンファレンスでは、噂が出ているサラゴサについては「不確かなことだ」と具体的な話を否定していました。同じ日に出た別のニュースソースでは、こんな発言をしています。

「サラゴサ側と合意があるという報道がされていたけれど、彼らとただ話をしただけで、何も決まっていない。可能性はあるし、確かに話はした。でも行くということについて「イエス」は言っていない。それは、別の選択があった場合に、彼らを騙すことになるからだ。サラゴサについては、クラブにもファンにもとても敬意を持っている。在籍していた2シーズンで、彼らは僕にとてもよくしてくれた。だから今日僕の口から出たことが明日には違ったものになるということはしたくない。今はサラゴサがプリメーラに上がれることを願っている。より難しい状態だけれど、アルバセテにもね。サラゴサは、他のクラブと同様に、可能性の1つなんだ。」

まだ何も確実なことはない。決まるまでにはまだしばらくかかるのかもしれません。それまでは休養、バカンスですね。


プラシル、行く先
実は少し気になっている、オサスナのプラシルのこの先。スペインの外の複数のクラブが、プラシルに興味を示しているとのこと。既に上がっているのが、プレミアのアストンヴィラとフラム、セリエのジェノア、そしてフランスのオランピック・ドゥ・マルセイユ…デシャンか。オサスナでは中心選手になり、攻撃の組み立てを担い、セットプレーのほとんどを任されるようになっていたプラシルでしたが、さすがに2シーズン連続で残留争いはなあ…。でも、下位にいてもあんなに楽しく攻撃できるのはリーガくらいだよ。せめてリーガ内で移籍しないかなあ…いや、やっぱりデデの下に行く(戻る?)方が良いんだろうか。CLにも出られるし。
ちなみに、オサスナへは200万ユーロほどで買われてきたプラシルは、現在の移籍金(というか契約内なので違約金?)は1500万ユーロほどになるらしい。


走った、走れた

ルート・ファンニステルローイとママドゥ・ディアラ。2人とも長期の負傷離脱から戻ってきました。水曜日、バルデベバスでランニングを実施。
ルートが最後に出場したのは、昨年の11月5日のユーヴェ戦。そこで膝の痛みを訴えて交代し、検査を経て手術、リハビリとなりました。ディアラは昨年の10月11日、マリ代表で右ひざを痛め、その後いったん復帰したものの、12月8日の検査で膝が深刻な状態であることがわかり、離脱。
それが、ようやく芝を踏むところまで回復してこれました。プレシーズンに、他の選手たちと同じレベルまで戻せるかどうかはまだわかりませんが、とにかく本格的な復帰に向けた大きな1ステップです。
会長が代わり、すぐさま監督が交代、会長はお買い物をする気満々。負傷で長くプレイできなかった身としては、他の選手以上に不安があるかもしれませんが、まずは完全復帰を目指してもう少しがんばってほしいと思います。
でもこの2人、ファンデ・ラモスの指揮下には1度もつかなかった、ということになるんですね。何か不思議な感じがする。